神人共食
最新エピソード掲載日:2026/03/14
「学力成就の神社知ってるんだけど行かない?」
テストの結果に打ちひしがれる平凡な女子高生・華蓮(かれん)。そんな彼女を励ますように誘い出したのは、誰もが見惚れる黒髪の美少女であり、親友の楓(かえで)だった。華蓮は「友情みくじ」に興味があり、神社に行くことにした。
放課後の喧騒を抜け、二人が足を踏み入れたのは、地図にも載っていない山の古社。
鳥居をくぐった瞬間、世界は一変する。
朽ち果てていたはずの社殿は鮮やかに蘇り、静寂が五感を蝕んでいく。
違和感は、確信へと変わる。
「友情みくじ」と称して差し出された箱の中、華蓮の指が触れたのは、紙ではない――湿り気を帯びた「人間の眼球」だった。
突如として牙を剥く異界の罠。
隣にいたはずの親友は、見るも無残な“異形”へと姿を変え、華蓮のムチムチとした腕を喰う。血に汚れた口元を緩め、歓喜に震えながら呟く。
「美味い……」
「最高だ……」
逃げ場のない無限回廊、肌を這う生暖かい舌、そして腕を貫く鋭い痛み。
信頼していた笑顔の裏側に隠されていたのは、狂気にも似た底なしの食欲だった。
捕食者 "化け物" と 獲物 "祀られたもの"
その境界線が溶け落ちる血溜まりの中で、華蓮はまだ知らない。
怪物が漏らした「じっくり味わわねば」という言葉に隠された、あまりにも残酷で執着に満ちた真意を――。