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追放されたプログラマー、異世界をリブートせよ ~バグスキルで神システムを書き換える~  作者: 川合 佑樹


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第二十六話

 ヴァルスが神枢核に触れ、高密度の魔力を放出する。

「ここは神の領域。神枢核は秩序そのもの――お前たちの力では決して届かない」

 ヴァルスがリクを蔑むように睨みつける。

 黒曜石のような神枢核が不気味に振動し、空間をねじ曲げた。

 クラリスの炎放つが、神枢核が強く脈動し、鏡面の星々が散るようにきらめいた。

「魔力が……うまく流れない!」

 彼女が息を荒げる。

「この空間、異常よ……! 神力が濃すぎて、祈りが制御できない」

 リリィが拳を固く握り潰した。

「あの黒い箱みたいな神枢核を壊せば、なんとかなるかもしれない!」

 リクがコンソールを開く。

「分かった!」

 レオンが神枢核に向かって飛び上がる。

 剣を振り下ろすが、見えない障壁に弾かれ、火花が舞った。

「なんだぁ!? 弾かれたぞ!」

 ヴァルスの赤い視線が少年を射抜き、不敵な表情を浮かべる。

「どうすれば……」

 リクは拳を固め、コンソールを見据える。

 ログを一瞥し、驚くべき事実に気づいた。

「えっ……代償なしに《コードエディット》が発動している!?」

 リクは魔王との戦闘の一連を思い出す。

「待てよ……ここで使ったスキルは精神防御、転移結晶の解析、精神安定。これらは代償を全く受けていない」

 リクはある部分に目をやる。

「転移と無限の時に魔王にも代償が発生している!? 魔王はもしかして生命体なのか!?」

 リクは魔王を見つめる。

「クラリス! あれやるぞ!」

 彼女は躊躇する。

「でも、負担が――!」

 リクは穏やかな表情を浮かべる。

「大丈夫! 俺を信じろ!」

 クラリスの瞳に決意が宿り、魔方陣が彼女の手元で光を放ち始めた。

 空気が静まり、神枢核が不穏に唸る。


 《魔力無限供給:実行》


「何この力……いつもより暖かい」

 神域から膨大な魔力が彼女に流れ込み、彼女の体は神聖かつ猛烈なオーラに浴した。

「もう、どうなっても知らないわよ!」

 クラリスが詠唱する。


 《断罪の紅眼よ》

 《因果を穿つ原初の熱》

 《燃えるは物質にあらず》

 《空白だけが残る》

 《最果ての焔よ》

「ここに降ろすは、唯一の熾焔――《オブリビオン・プロミネンスレイ》!」

 大地が焦げ崩れ、天が光に溶ける。

 概念を焼き尽くす焔の奔流が神枢核を貫き、色も音も意味もない「存在の削除光」が走った。

 軌道上のすべて――地形、空間、記録――が「なかったこと」にされた。

 神話級の魔物すら灰も残さず消滅する絶対の抹消。

 だが――神枢核はなおも耐え、表面に細かな亀裂が走り、次元が歪む。

「あれで……まだ消えないなんて……!」

 クラリスはつぶやく。

 リクはログから、冷静に分析を続ける。

「やっぱりだ。この中だけで完結するコードエディットは代償を必要としない! これが神の力なのか……」

 レオンが剣を構える。

「一撃で勝てるなら、誰も苦労しない」

 淡い魔力の剣閃が空を裂くが、神枢核の手前で霧散する。

「徹底的にやってやろうぜ」

 彼が不敵な表情で言う。

 クラリスが冷静に続ける。

「私の魔法が衝突した瞬間、核が情報を書き換えた。核は空間そのものを操っている。そこに仕掛けがあるのよ」

「空間そのもの……」

 少年は深く息を吸った。

「神域内なら代償がない……。やれることがあるなら全部試してやる! 神域のロジックを書き換えれば、突破できるはず! 結界解析実行!」

 コンソールが起動する。


 《神域アクセスコード:権限不足》

 《警告:外部アクセス検知》

 《神域アクセス:成功》

 《結界解析プロトコル: 解析開始》


 魔法とコードが絡み合い、空間が軋み、星々が消えた。

「これで攻撃が通るはず!」

 神域が動いて、神枢核の脈動が乱れる――だが、リクの体に痛みが走る。

「リク! 大丈夫!?」

 リリィの祈りがリクを覆う。

 ヴァルスが低く唸る。

「神枢核は神の意志そのもの。神の領域を侵した代償、その身に刻むがよい」

 ヴァルスが漆黒の呪術兵を召喚する。

 リリィから神聖な魔力があふれ出す。

「リクだけに頼らない! 私たちで運命を変える!」

 クラリスが魔方陣を展開する。

「いいわね、その覚悟!」

 レオンが叫びを重ねる。

「行くぞ!」

 ヴァルスが漆黒の神槍を召喚し、空間を切り裂く。

「神の秩序を乱す者には、終焉を与えるのみだ」

 神枢核から解き放たれる重圧が空気を締め付ける。

「まだ終わらない!」

 リクは仲間たちを見渡し、コンソールに手をかける。

 戦場の空気がさらに緊迫した。


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