第13話「KYOJO、開幕」
年が明け、ついに始まるKYOJO CUPの開幕戦。
ピットには各チームのラッピングが施されたKC-MG01(KYOJO CUPの競技車)が並んでいた。
この大会は年間を通して5大会、10レースが開催される。
1ラウンドごとに予選、決勝より短い距離で競われるスプリント、スプリントで決めた順位でスタートする決勝レースが開催される。
「そうだろ〜。これ、F4のマシンを模したカラーリングなんだが、どうだ?」
「かっこいいです!」
「…かっこいい。」
「今日からこのマシンで戦ってもらうよ」
「わかりました!」
数十分後、予選スタート10分前
2人がレーシングスーツに着替え、ヘルメットを被り臨戦態勢となっていた。
「今日の梨音の目標はクルマを壊さないこと!」
「はい!」
「それで、菜央の目標は…まぁ、トップにどれだけ迫れるか挑戦かな」
「わかりました。」
2人がマシンに乗り込み、予選に備える。
菜央が無線のボタンを押す。
「安住代表」
『どうした、菜央さん』
「このあとの予選なんですけど、30秒くらい遅らせてからコースインさせた方がいいと思うんですけど、どうですか?」
『そうだな…それでクリアラップも取れると思うし、そうするか』
『よし、全員聞いてくれ、このあと2台は30秒ずらしてコースインさせる』
「多分、関城は私達に妨害をしてくるかも…」
そう呟いた時、目の前を関城のマシンが通過していく。




