【7話 隠された資質】
具有満宮眼そう名付けられた。
「師匠,そのウツロウマナコって何ですか?」
「具有満宮眼って漢字な,このお前が持つ眼は
俺が幾千の戦場で身についた満宮より遥かに
上のものと見て居る」
それは,河城悠二オンリーの特別な才覚であり。
気を自在に使えると言う代物であった。
「今まで一般人なのに身体が異常に巨大化して
たりしてたろお前」
「はい,中学時点で5m以上は合ったはずです」
「デイダラボッチか海坊主だな,まぁ置いとく,この満宮は普遍的にほぼ全ての生命体の意識的に
引き起こす動きを察知する技術で動体視力や
反射的な動き,空間認識能力の極地的ワザだ」
「それがウツロイ?」
「あぁ,これは呼吸も動作も,目の動き,汗の出方,
次動く為の運動つまり重心移動や筋肉の弛緩
凝固,顔の変動,まぁ簡単に言えば,人間が行う
生理学的,心理学的行動の意識と無意識から,
未来に行う動作を完璧に察知して,2手も3手も先手を打てる,クソチートって言えば分かるかな」
「このウツロウマナコは一体?」
「気つまりは,潜在的無意識レベルの意識無意識
に対する察知を常時可能にするみたいなもん
だな」
「よくわかりません」
「確かに難しいよな」
「タオ,う〜ん類似しては居るが違うか?
陰陽や二元では無いからなぁ,ユング,う〜ん
これもまた違うかな,抽象的概念だな,純粋な
パターンや主出の型すら凌駕した卓越した
領域,哲学的な空が一番近いかな」
「ウツロですか」
「あぁ,気とは簡単に人や生命が内なるエネルギーを出す行為そのもの,オーラだ,それらは
ゾーンと呼ばれるまぁスポーツ選手が
良くなるアレや,ヨガなどの特定のアクションを
繰り返し続けた最果ての極地たる仙人や師と
呼ばれる人種の使うもの」
「存在を根本的に湾曲したり,普通じゃあり得ない現象を生み出す見たいなもんだな,一般的に
考えて2m以上は明らかに異常なんだ」
「気,,,使いたいです」
「自我」
「エゴ?」
「そう,それを掌握して対象から発露する
普遍的な無意識の無作為に見えてしまう態度,
やらをな気は操作出来たりするんだ,
う〜む,簡単に説明してみたがこれも分かり
づらいかもな,それ以外にも哲学,形而上的なのは一旦省くが,意識的に満宮をするだけで,
寿命を伸ばしたり出来るぞ」
「へ〜すごいですね」
「自然に沿うみたいな感じだが,お前の敵たる
橋上は森羅万象のあらゆる自然において
己を一体として居る様に感じる」
「確かに,私に勝つって事はそれほどに強い
のも頷ける」
「兎にも角にも集中して修行すれば,何
橋上雄也に,お前と言う,河城悠二と言う存在が
超えざる事も夢じゃ無い」
「はい!がんばります」
こうして橋上に勝つ為に,河城は
死ぬ気で修行する。
ユングの原型やタオニズムを超えた
抽象概念の気を扱える具有満宮眼〈ウツロウマナコ〉はまぁ当たり前なんだが,
新圧の橋上雄也は卓越-万物般若眼〈シンリメツセヌエイチノメ〉って言う,まぁ,
物理から悟り形而上的に形而下を俯瞰して,真実の生命を見て自らが新たな根源的叡智と成り変わり森羅万象の窮極の真理を
見透せる橋上雄也の天眼に比べたら,
ウツロウマナコって言う頂眼は
弱いがな。