【6話 最強の師範代】
凡百のモブどもが幾ら集ろうと絶対的に勝てぬ
もの,勝ち続けてきた奴は全能感に浸り,万能な
自らの実力に誇りを持って居た。
その名は,白岳平一と言う。
グラップラーか?違う,ストライカーか?これも
違う,自由自在の戦場実技,戦術の鬼,千手観音,
千差万別の数多ある幾数千の戦いの枠内で,
最高を発揮する千変万化であり,その中でも
特に強いのが,遠距離武器である。
アサルトライフルやサブマシンガン?勿論それも枠内だが,近距離,中距離,遠距離,超至近距離,
超遠距離,あらゆる銃剣類を得意武器とし,兵器
など科学的で技術が必要な大小のものらも,
罠もウイルスも全てがその範囲にあった。
「また馬鹿が,私に戦いを挑みに来たのかね?」
「俺は負けたんだよ」
そう河城悠二は語る。
「才能や努力すら通用しないあれが人かも
わからない,だから俺は気の技術を学びたいと
思っている」
「俺が気を使えるのがしているのか?」
そう,かれもまた,橋上雄也同様に,自然と共に
肉や骨を溶かす,哲学的なヨガをマスターして
いるのだから。
「第六の感覚とでも言うべきかな」
それは異質とも呼べようものであった。
「この世に居るエクソシストや神父様,戦国の
僧侶や坊さんがなぜ強いか,知っているかね」
「そうなのか」
「あぁ,彼ら彼女らは,身体を鍛えんのはそうだが,
気を使えるのがどれだけ実力を高めるのかを,
感情に際して,魂の揺らぎを知覚したりすら出来る事を」
「魂って形而上的な話か?」
「今回の魂は,脳の思考回路や意識,そして肺にも
共通する量子的構造な」
それは気ついての話であった,一方では
こんな話しがされて居た。
「コソコソ)確か橋上雄也って奴があの,
河城悠二に勝ったんだって?その上一撃で
圧勝だったとか」
「,,,ハァァァ⁉︎やっばいじゃん!」
「コソコソ)馬鹿!デケェよ!これは二つ名の付けがいが,ありそうだな」
「コソコソ)そうだな,怒れる狂神河城悠二と,
静寂の秩序王橋上雄也タッグなんてどうかね」
「カッケェ!」
こうして二つ名が更新される者となぜか
二つ名がつけられる橋上であった。
比類なき無類の力,武の極地,生物との
超えられない境地の先である平一はその
潜在能力,資質を見抜いて居た。
「極限の実力,鍛えがいがありそうだな」
こうして新たな時代が幕を開けようとして居た。
あらゆる武器のスペシャリストで完璧に扱える?違う,その場の武器を全て使える?違う,
あらゆる全て,空気や声すら武器にして見せる。