表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/28

第4話 どらごーん

僕が龍二を羨ましがっていると思ったのだろうか。

勿論、栗原と模合は可愛いと思うけれど。

身の程はわきまえている。

親友の女を取るほど腐ってもいない。

あいつらは早くくっつけば良いのにと思っている。

……龍二がにぶすぎるんだよな。

あんなにあからさまな好意を向けられているのに。

本当に、龍二は主人公体質だと思う。


もっとも。

あの2人ほどぐいぐい来ないだけで、龍二のファンはかなり多いのだけど。

龍二の妹まで、龍二の恋人の座を狙っているからな。


『ふむ、なかなか良い物が採取できそうですね。少し遠いですが……行きましょうか』


お、今日も稼げるのか?


現在のところ、こんな感じだ。


--------------------------------------------

手持ちのマナ:2,000pt

リアの残マナ:3,650pt

--------------------------------------------


ちなみに、1,000ptは生活費の為に換金した。


リアに乗り込み。

リアが発進する。


この、無調整で発進するというのが慣れない。

まあ、授業で使ったやつは、リモート操作なので、僕たちにとっては無調整で発進しているのだけど。


座標は、α77、β34。

……これって結構遠いな。

敵が強いんじゃ?

γ98って何?


「随分遠いけれど、大丈夫なのか?」


『多少危険ですが、その分、良いものが採取できます。頑張って下さいね』


ふむ。


船から降りるなり。

絶望した顔の女の子と目があった。


……!?


ダンジョン内での、他人とのエンカウント。

滅多に無い出来事だ。

ダンジョンは、出現しては消えを繰り返す存在。

その数は無数。

特定の経路でないと辿り着けないので、偶然同じダンジョンに行き着く事は、まずありえない。


「船……が現れた!?」


女の子が驚きの声を上げる。


「ああ、偶然同じダンジョンに着いたみたいだね。君もソロで探索を?」


もしくは……壊滅したPTの生き残り?

絶望した顔をしていたし。


「た……助けて下さい!何でもします、何でもしますから!」


え、今何でもするって?

勿論冗談だ。


「ここは強力な魔物がいるんだね?なら、適当に採取してさっさと切り上げ──」


「一刻も早くここを出たいです!ドラゴンが……足止めに使った聖石の効果も、もう保たない……!」


ドラゴン。

それはまずいな……

強そうだ。

しかも、あのαとβの値。

かなりベースレベルが高い筈。


どうする……?

赤字になるのもまずい。


とにかく、適当な苔や岩をつかみ、アイテムボックスに放り込む。

で……


「とにかく乗って」


もともと、俺1人がなんとか乗れる大きさだったんだけど。

座席を消去、詰め込む形でなんとか乗ってもらい。

ダンジョンから離脱した。

……きっと赤字だと思う。


--------------------------------------------

消費マナ:10,000pt

リアの残マナ:-6,350pt

--------------------------------------------

獲得マナ:420pt

差し引き:-9,580pt

--------------------------------------------


赤字じゃないか……

移動コスト高すぎ!?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ