表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

ああ、女神様(?)

これでプロローグは終了

ようやく転生します…

気がつくと、俺は()()()()()

何を言ってるのかわからないかもしれないが

今たしかにおれは()()()()()


周りを見ると

真っ暗な闇の中、微かな淡い白い粒子が漂う空間の中に

俺はただただ浮いているようだ


さっきまでは夢見心地で昔を思い出していたが

今はかなりはっきりした意識で浮いている


一体何が起こったんだ?


『おかえりなさい』


急に背後から穏やかな女性の声が

耳からと言うよりは

俺の意識に直接投げかけられた


慌てて振り返ると

そこには淡い白い光に包まれた

柔らかい笑顔を浮かべた

眩しいほどの美女が浮かんでいた


「た、ただいま?」


『フフ、無理はなさらなくていいですわ

 今のは私の独り言です』


「でも、おかえりなさいってことは

 俺はここに来たことがあるし

 あなたにも会ったことがあるってこと?」


『フフ、そうですわね、そうなりますかね』


「いや、でもこんなところにも

 あなたにも覚えがないけどなぁ」


『フフ、いいですのよ、今は覚えてなくて当然です

 時が来ればちゃんと思い出します、ええ、()()


眩しい美女は

柔らかい笑顔のまま

しかし強い意志を秘めた目をして

そう話してくれた


「時っていつ?」


『フフ、そう遠くない未来でしょう』


何だか相手のペースに乗せられてる気がして

俺は話を変えるために

さっきから気になっていることを聞くことにした


「ところで、今のこの状態

 夢とは違う気がするけど

 俺はどうなっちゃったの?」


『フフ、死にました』


…!!

あっさりとえらいこと言ってますよ、あなた!


「えっ、俺死んだ?」


『フフ、死にました』


「何で?」


『フフ、ストーブが不完全燃焼して一酸化炭素中毒で』


…そこは妙に現実的なのね


そうか

ストーブの灯油が古かったのがいけなかったのかな

あるいは

ちゃんと火がついたのを

確認しなかったのがいけなかったな


人が死ぬ時ってこんなにあっさりしているもんなんだな


「…ちゃんと確認すれば死なずに済んだなぁ」


『フフ、そうしたら別の理由で死んでましたよ』


え?何言ってるの?


『フフ、そうですね

 もしちゃんとストーブを確認した場合は

 ベッドが冷たすぎて心臓麻痺で死にます』


いやいや…


「じゃあ、そもそもストーブ出さなかったら?」


『フフ、コタツの中で脱水症状起こして

 血管が詰まって死にます』


「ちょっと、どうあっても、俺は今日死ぬ運命だったの?」


『フフ、そうです、あなたの

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のです』


タカシの人生は決まっていた?人生が台本みたいに?

そんなことを言うってことは…


「ところで、あなたは誰?」


ガクッて音が聞こえた気がするくらい盛大に転けたあと

変わらない笑顔で優しく答えてくれた


『…今さらですね

 私は、そう今のあなたが理解しやすい概念で言えば

 神様、私は女性だから女神様といったところでしょうか』


「…女神様…」


『…はい、そして私はあなたにこれからのことについて

 お話するためにここにいます』


「これからのこと?」


『…はい、本当はお伝えすべきことは沢山あるのですが

 あなたはまだ()()()()()()()()()()()()ので

 要点だけお話しします

 あなたは今から

 これまでとは違う

 ()()()()()()()()()()()()()に転生します』


おお!今女神様から転生って言葉が!

マジ?

ゲームとか小説とかで出てくるやつだよね!

で、めっちゃ強くなって無双しちゃうんだよね!

やっべ、オラワクワクすっぞ!


『…名はノワール、ある村に住む少年に

 あなたは転生します』


「おお、それでその少年が天才で

 子供の内から無双しちゃうんだろ!」


…あれ、今女神様が笑顔のまま目を逸らしたぞ?


『…とにかく、起きる運命を受け入れて

 強く生きていくのです』


…何かすごく励まされてる気がする


『その時が来れば、またあなたの前に現れましょう

 そして、その時には

 今は話せぬ大事な話をいたしましょう

 だから、その時まで、しっかり生きるのですよ』


「…何かすごくしんどいことになるのかな?」


『フフ、それも()()()()なのですよ』


魂の修行というパワーフレーズを聞いたとき

何故か胸の奥から湧き上がる感情に気づいたが

この時の俺にはそれが何故なのかは理解できなかった


『フフ、そろそろ時間のようですね

 あなたは今の自我と知識を持って転生しますが

 新しい世界ではあまり役に立たないと思いますので

 しっかり新しい世界の事も一から学ぶのですよ』


え、役に立たないの?

こういうのって前世の知識で無双するやつじゃないの?


ふと気がつくと

少しずつ周りの景色が薄れていって

意識も眠りにつくように遠のいていく中

ほとんど無意識のうちに

でもどうしても言わないといけない気がして

俺はある言葉をつぶやきながら意識を失っていった…


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


タカシの魂がその場から転生していくのを見届けたあと

一際優しい笑顔を浮かべながら

タカシの魂がさっきまでいたのとは違う方向に向き直し

女神様は優しく語りかけた


『魂はちゃんと理解していたようですね

 さあ、今度はあなたの番

 ここからが本番ですよ

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


そう言うと、目の前から()()()()()()を優しく見送った


自分以外に誰もいなくなった空間を見渡したあと

自らも本来の世界に戻りながら

優しさと少しばかりの()()()()を胸に抱き

先程の()()()()()()()()()()()を思い出していた


「さあ、行こうか、()()()()()()()

思わせぶりな感じで

次からは転生世界に場面を移します


気に入っていただきましたら、ブックマーク登録をよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ