登場人物整理 <C217>
長い連載物の中には、こういった登場人物を整理した章を挟む作者がおられます。
初心者の自分にとって、あこがれでした。
続きを知りたい方には申し訳ありませんが、一回休みという感じでよろしくお願いします。
今回は、簡単になりますが登場人物の整理回とさせて頂きます。
出現順に書き出します。
名前の前の■が頻出のメインキャラ、▲はサブキャラクタ、▼はもう出てこないと思われる人、のつもりです。
■ 竹森貴広(26歳)
2018年、都内会社勤め3年目のサラリーマン。川崎市麻生区にある高校卒業し都内某大学を留年なく卒業後、ごく普通の会社に事務職として就職し3年目。偏った知識を持ち、ラノベをこよなく愛する正義漢。家族とも離れ、新百合丘駅近くのアパートでボッチ生活を謳歌していたが、つまらない社畜生活を嘆いたところ、江戸時代に飛ばされ飢饉対策に奔走することになる。
本編の主人公で、主に地の文章では「俺」となっている。
▼ 長谷寺啓太(26歳)
高校時代の知り合い。主人公の竹森貴広が時代転移に巻き込まれる前夜に、最寄り駅の居酒屋で出くわした人物。ここでの会話が移転の切掛けになってしまった疑いがある。単なる知り合いから友人の意識にまでなり、再会を約束するもこのお話では多分もう出番はない。
■ 伊藤義兵衛(16歳)
金程村の名主一家の次男で主人公相当。主人公の竹森貴広が憑依した人物。寺子屋通いで勉強好きな性格。世間知らずで、あまり深く考えず物事をありのまま受け取ってしまう。主人公が憑依して、世の中のあくどさや、発言の裏を読むように絶えず指導されていき、なかなかの大人物に成長していく?予定。一人称は「僕」。
■ 伊藤百太郎(52歳)
義兵衛の父で、金程村(70石)の名主。父の顔、名主の顔を持ち使い分けする?村全体のことを考え、先読みをする性格で発言は意外に普段慎重。自分がかかわる場面での身分差へのこだわりは無いが、相手に合わせてそれなりの儀礼作法の一通りできる常識人。しかし、よく通る声でハッタリを効かせた辻売りができるなど、家族には見せていない一面もある。急成長する義兵衛を指導し引き立てていくための中心人物。
▲ 伊藤孝太郎(20歳)
義兵衛の兄で、金程村の次期名主。村の名主となるべく、父・百太郎に付いて修行中。義兵衛のことをいつも応援してくれるが、自ら進んで改革・革新していこうとまでは思ってもいない、若干消極的な姿勢を持つ。大人として急成長する義兵衛を頼もしいと思うが羨むこともない、きわめて柔和で暢気な性格。
■ 椿井庚太郎(39歳)
幕府旗本で徒目付の一員として書類整備に従事。幕府の組織の中では特に出世を望んでいない。知行は、細山村、万福寺村、金程村で石高約300石。館を細山村に置き、当主と息子(10歳)は江戸の武家屋敷区域に小さいながらも家を構えている。幕府が江戸に開闢されてから椿井家の知行地であるため、農村経営や開墾には熱心に取り組むが、これは自分が楽したいという田舎の殿様気質から来ている。年貢の決定・徴収権、領民使役などの領主権を駆使して家を盛り立てようとしている。
■ 大工の彦左衛門(50歳)
金程村で唯一農業を主体に営まない=米作りをしない家の家長。樵・炭焼きを中心に活動しているが、家や道具の修理、特産品の運搬・販売まで行っている関係で、大工の一家とはかかわりが深くなってくる。百太郎とは、小さいころから一の子分格として付き合ってきており、息子もその影響を多分に受け継いでいる。
■ 大工の助太郎(16歳)
大工の彦左衛門の息子で、現在大工見習い。義兵衛と同じ歳であり仲良し。親同士の関係から義兵衛を親分と見なして接している。義兵衛の出すアイデアを実現していくための貴重なエキスパート。今は成型木炭の魅力に取り付かれており、今回の騒動で木炭加工については中心人物となっていく。
■ 炭屋の番頭/中田さん
登戸村で炭を扱う商店の番頭。江戸本店の店主がこの店の店主を兼ねているが、実質はこの番頭が万事仕切っている。本店店主から見ると、登戸村の店はその出先の位置づけである。金程村の木炭はこの出先の店に卸され評価・買い付けされている。普段、必要な農具や工具は掛買いするとき、銀行にも似た機能を持つ商店との連携は必須で、金程村にとって番頭の中田さんの威光は大きい。木炭を卸したときに現金は村には入らず、掛売り金として付けられ、最終的には年貢分を含めて年末に決済される。この店の本店が、椿井家年貢米の札差を行う特定の米問屋と繋がっており、極めてスムーズに毎年の清算が行われる。年末清算の過不足は、翌年廻しとなるが、春の木炭卸しの量で調整することが多い。
▼ 棒手振のお兄さん
多摩川より東側の町へ産物を売りにいっている行商人の中の一人。行商を終え帰る途中に登戸村で練炭の辻売りに興味を持って参加。土産に練炭を1個購入しようとしたが、競りの途中で懐の銭と相談し断念。
▼ 旅人と思われるお武家様
登戸村で辻売りをしている時に、七輪の効果に気づいた観客。最終的に競りで火鉢と練炭3個を計1000文=銀10匁で購入。
■ 加登屋家人/鉄瓶借用した所の家人
登戸村で小料理屋を営む家の主人。辻売りの実演時に鉄瓶・湯のみを貸したことが縁で観客となり、辻売りの商品に強く興味を持った。最終的には、練炭を最も多く購入して火鉢も無料で取得。終始好意的で、百太郎親子も登戸村での辻売り後に、この小料理屋へ宿泊。練炭と七輪に惚れ込んでおり、これを直接買いたい意向を示す。将来炭屋ともめごとが起きる可能性を予感させる。
▲ 炭屋番頭代わりの小僧
登戸村で炭を扱う商店で働く小僧。番頭が購入したての練炭を持って江戸へ出立してしまったため、辻売りの後を見るために観客として参加。客の質問で火鉢の持つ重要性に気づき、独断で競りに参加し火鉢を獲得。
■ 主な村人
各家の戸主。名主の伊藤家、大工の彦左衛門以外にも4軒の農家がある。今後、この中からその子供たちという形での登場を予定。なおこの内、津梅家は元北条武士崩れで伊藤家と同格であったため、別扱いの感じとなる。その他の3軒は自作農家。なお、伊藤家は小作農を2家族抱えているが、村の大人の会議には小作農の家長は出ない。
■ 白井与忽右衛門(51歳)
細山村(190石)の名主。昔からの土豪の家。伊藤百太郎とはともに寺子屋で学んだ。仲は良いが家・村の関係から百太郎はいつも白井与忽右衛門の顔が立つように行動している。お殿様の館が白井家に隣り合って建っているため、行き来は多い。
▲ 白井喜之助(19歳)
細山村名主・白井与忽右衛門の息子。細山村の次期名主。ちょっと影は薄いが、兄・孝太郎とは同じ寺子屋通いしていた関係で、伊藤家とは仲が良い。隣のお館に住む椿井甲三郎からの指図で開墾を進める関係で、伊藤家とお殿様代理との間を取り持っている。ただ、お殿様は江戸在住のため懇意ではない。お目見えで義兵衛だけが覚え目出度かった関係で、今後は軋轢が出そうな感じ。
■ 椿井甲三郎(38歳)
旗本当主・椿井庚太郎の弟。お城勤めがないため、細山村の館に在住し、兄の不在時にはお殿様代理として知行地を差配。細山村の開墾に熱心で、経理実務に明るい。白井家との行き来は多い。特に白井喜之助には目をかけている。
▲ 椿井家の爺(66歳)
細山村の椿井家に仕える老人。多分先代からこの家に仕えている武人で、今は家の中の雑用を言い付かっている人、かな。
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