表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/31

マネージャーの件、

大変お待たせしました。


自分の席に着くと、すぐに慶太にメールした。

すると、直ぐ様メールが届き。


"夏実がやりたいのなら、やればいいじゃないか。俺から、蓮にメールしておく"


って、文面が。

えっ、これって許可されたってこと?

私が疑問に思ってるとこに。

「夏実ちゃん。慶太からメール来た。マネージャーの件、よろしく!」

って、教室の入り口から大きな声で蓮くんが言う。

蓮くんの言葉に、一斉に私の方を見る女の子達。

そして、蓮くんの方に詰めかけていき。

「マネージャーなら、私がやるよ」

「私が」

って、声が上がってる。

凄い人気なんだね。

私は、呆気にとられながらその光景を見ていたんだけど。

「夏実。バスケ部のマネージャーするの?」

っと何時の間にか私の横に来ていた、幸子に問いかけられた。

「う、うん。成り行きで…ね」

と言葉を返す。

「…それって、大谷くんが誘ったの?」

何か、刺々しい言い方で聞いてきた。

幸子の目を見れば、睨むように私を見ている。

何?その禍々しい怖い顔は?私、気に障るようなこと何かした?

「えっ、う、うん。そうだよ。朝の登校してる時にね」

たじろぎながらもそう答えた。

だって、怖いんだもん。

「…一緒に登校してきたの?」

え、何か不味かったかも…。

言ってから、後悔しても遅いのに…。

幸子の後ろに黒いオーラが見える。

そのオーラに気圧され一歩後退したところに。

「結城さん。マネージャー断って、私たちを推しなさいよ!」

と、蓮くんファンが押し寄せてきた。

うおー。

何で、私が囲まれないといけないのよ。

そんなに蓮くんがいいのなら、直接本人と交渉して欲しい。そしたら、私も解放されて、万々歳なのに…。

口に出して言えないのが、辛いとこだ。


にしても、さっきの幸子怖かった。

あんなにも雰囲気が違うと近寄りがたくなる。

でも、朝のことちゃんと話した方がいいよね。

私はそう思って、幸子に声をかけた。


「幸子も一緒にマネージャーやる?」

すると、目を見開いて。

「え、いいの?」

と聞き返してきた。

「うん。ほんと言うと、蓮くん、幸子の事も誘ってって言ってたんだ」

そう言うと、花が綻んだような笑顔になり。

「そ…そうなの。だったら、やるよ」

って、嬉しそうな顔を見せる。

メチャ、ヤル気な幸子を見て、私が居なくてもいいかなって思った。

「じゃあ、蓮くんに話してくるね」

私が席を立とうとしたら。

「あっ、私が自分で話してくるから」

って、慌てて席を立ちスッキップしそうな感じで教室を出ていった。


あぁ、幸子は蓮くんが好きなんだなって感じた。

あんなに嬉しそうな顔をして、会いに行くんだから…。

だから、私は。


"蓮くんごめんね。マネージャーの件だけど、私には無理だから、幸子にやってもらって。本当にごめんなさい"


と打って、送信し。


"マネージャー断ったから、家事やっておくね。部活頑張って"


と慶太に送った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ