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名もない物語  作者: 林檎の神
6/7

吸血鬼

誤字脱字およびおかしな表現がありましたら

教えてください

吸血鬼……

不老である存在。

人と魔物との間に生まれた子や、人の貌をした魔物などと言われており古いときには一体で町を半壊させたなどとある。

その存在は多くはなく迫害の対象にもされ、魔女がりならぬ吸血鬼狩り等といわれたものもされてきた。

絵本などでかかれている噛まれたら眷属になるということもなくただ血を吸われるか、死ぬのみで死んでアンデッドとなっても自分の支配下におけるわけではない。

討伐方法個別に異なり不明である

~~~「世界禄」 参照

著 剣聖 アーサー・アレクサンドラ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



森の中でアトロたちは野宿の準備をしていた。


「おおい、ネアス・カルラ薪をちゃんと拾ってきたか?」


そういわれた少女はどや顔で指をビシッとたてる

しかし、少女はローブを着ていることとローブから見てもわかるピコピコした耳がわかるだけで薪なんかもっているようには見えない。


「どこにあるんだよ」

と食事の用意をしているアトロは歩きながら削って作ったフォークで指を指す。


「ちゃんと持ってきた。」


ばさりとローブをはためかせると

カランッカランカランと木の枝がカルラの足元に大量に落ちる。


「ほぅ、ローブ式のマジックポーチですか」


丁度いい感じの倒れた木に座っているアレスが髭をさすりながら興味深そうに見ている。


「値段は普通のマジックポーチよりは安いのですが、重量が変化しないために使い勝手の悪い不良品で使う者は少ないと聞いていたのですがね」


「へぇ、だからあんなに重かった…おっと」

噛まれそうになるのを紙一重で避ける。


「私は魔力覚醒者」


「これはまた珍しいですね」

アレスは目をより開いて驚く

(魔力覚醒者?なんだそりゃ)


「その魔力覚醒者ってなんなの?」


「何で知らないの?」

アトロのことを怪訝な目で見る。


「俺記憶なくした人なんだよ。」

「記憶がないの?」

「いや、ないって訳じゃないが虫食いの本みたいに穴だらけなんだよ。アトロ・レリアって名前もアレスさんにもらったもんだし。」


「それは大変。余計私が守らなくては」

「あぁはいはい。よろしくさん」

「とまぁそんなことどうでもいいが」

よくはないはずだかそれよりも気になることを聞く。


「で、魔力覚醒者ってなんだ?」


「私が説明しましょう」

最近では以外にも博識なアレスがアトロのために説明役を勝手出ている。

まぁ、常識ではないことなどもあるのだが……ソースは筋肉


「覚醒者とは二パターンあるのです。」


アレスによると覚醒者とは二パターンおり

ひとつ目が文字通りの意味で生まれてから、いままで普通に暮らしていたのに急に魔力が膨張(覚醒)すること。


まだ色々と不明な点があるのだが感情の高ぶりが関係していると言われている。


そしてその覚醒にも種類があり厳密には蒼色→山吹色→緋色があり、緋に近ければ近いほど魔力量がすごいらしい。


蒼はけっこういるらしい。

山吹色は少ないらしく、緋色は指の数いるかどうからしい。


まぁ簡単に言えば青は安全、黄色は注意、赤は危険だ

なにやら、どっかで聞いたことのありそうな色の順番だがきのせいだろう。


そしてもうひとつが

精霊の寵愛による魔力覚醒。

これは生まれた時から、つまり初めからのもの。

精霊にも種類がおるが人の前には自分からはでない。

しかしながら、何かしらに化けていたりして、こっそりと人の観察をしているらしい。


本当かどうか定かではないらしいが


その過程で自分が気に入った相手にのみ、寵愛を施すらしい。

具体的には生まれてくる子供にでてくる。

これまでに、人間と人間の子供なのに耳がとがっていたり、歯でなんでも噛み砕いてたべたりと前者と違い身体能力が通常の人に比べ全体的に上らしい。

体の一部分がすこし特徴的だったり、一部能力が飛び出るらしい。


前者は魔法において後者に比べて上なことが多いらしい。

逆に後者は魔法においては若干高めだが飛び抜けているものは少ないらしい。

例外もいるらしいが特殊な技を用いることが多いらしい。


「うん、そう。でも私がどちらかは分からないでしょ?」

ピコピコ耳がせわしなく動いている。


「……」


「……」


「無理はない……私は」

「後者の寵愛者だろ?」

カルラは、いつもの感情表情の薄い顔ではなくなっており、なぜ分かったのだ、という表情を浮かべる


「もしかして、あなたも?」


「いや耳」

と、突っ込みをいれる


………………

…………

……



きぃーっと古い木造建築独特の高い音を立つが少女はドアを開ける。

ここは◯◯◯村の外れにある立ち入り禁止とされている森のそのまた奥にある古い洋館

門までの道は雑草が蔓延っており。

外灯もガラスの部分が割れておりつたが巻き付いており、何百年も放っておかれていると言われても納得してしまうかもしれない。


そんな場所の洋館のドアを少女は開けて中に入る。


「グラムのおねーちゃん!!」

齢七歳くらいだろうか。

茶髪でツインテールの少女は叫ぶ


「また来たのか……」

少女が二階へと延びる階段の手すりに手をかけて上ろうとしたところ後ろから自分の探していた人物の声を聞いて少女は目を輝かせる。


「おねーちゃんあっそっぼ?」

上目遣いというキャンセル禁止の魔法を使う


「はぁ……なんたって、こんな子供の相手をせんといかんのだ」


「子供じゃないもん!!」

少女はぷうっと顔を膨らませて反論する


「同年代のこと遊んだ方が楽しいだろ?」

「やだっ、そんなのいない!」


こうなるともうどうにもできないというのはこの二週間で学んだ

「はぁ」


少女の探していた人物は

流れるような金髪で落ち着きのある目はエメラルドグリーン

身長は高くはなく15才位に見える。しかし、見た目に反して大人びており、黒と赤のドレスで包まれている。


彼女はこの世界の誰でも読んだことが一度はあるであろう

剣聖アーサー・アレクサンドラの世界禄にもかかれた存在

ヴラド・スカーレイン

彼女は吸血鬼






「で、今日は何をするんだ?」


「えーとねぇ、」

しばらく考えてから思い付いたようで手をポンッと打ち付けた

「かくれんぼ!!」


(ふっ、私の【隠密】を使えば決してばれないな)

「じゃあ、私が隠れるからお前さんは探す方をしてくれ」


吸血鬼にスキルを常人よりも保有している。

スカーレインが持つ【隠密】もそのうちのひとつであり、高位の魔術師の使うもので、魔力を変動させて周りの景色と一体化するスキルである。


文句をいいながらも自分を怖がらず来てくれるのが嬉しくもあり、勝負には負けたくない大人げない吸血鬼である。


「うん、いいよ!!」


「じゃあ、30数えてくれ、そのうちに私は隠れるから」

(しめしめ、この子供が探しても探しても見つからなくて泣く姿をみて楽しもうか)

口許が緩んでるのに気がつかない吸血鬼であった。


「何で笑っているのか知らないけどいいや、いくよー」


「1」

「2」

「3」

ゆっくりとした足取りで吸血鬼は二階へと続く階段まで行き【隠密】を発動させてから座りポーチから紅茶セットを取りだし優雅に観戦モードになった

食器の音がたたないように食器には消音の魔法をかけてある。

(この勝負は私の圧倒的勝利)


………………

…………

……


「30!!いくよー」

うつ伏せになって伏せていた顔をあげてさがし出そうとするが……

(ふっ、見つかるまいぃ……)


吸血鬼のスカーレインは現在ブレス(幼女)の目の前にいる。

もちろん【隠密】は切れていない。


しかし


(あれ、目があってる?)

そう、ブレスと目があっているのだ。

ブレスはただの子供なのでわかるはずないのだ。

だが、ブレスはたった場所から動こうとしない。


吸血鬼は汗をだらだらかいていた。


そして、ブレスは

そしてポケットをごそごそとしだす。



スカーレインが本当に自分をみているのかを確かめるために後ろを向くとそこにはご先祖の肖像画があった。

(あぁそうか、きっと後ろにある絵をずっとみていたのか、びっくりしたじゃないか。)


吸血鬼はにやりとする

ブレスもそれに合わせてにやりとする。


「そこだぁーー!」

手を持っていたなにかをスカーレインに向けて投げ放つ。


スカーレインのかおにジャストミートする。

「いたいっ!」

あめ玉だった


「なんで、分かった?」


「紅茶がひとりでにティーパーティなんてするわけないじゃん。」


スカーレインは自分だけ隠して紅茶セットを隠せてなかったと気づいた。

吸血鬼はアホであった。


「じゃあ、見つけたから次、私が隠れるね、よーいどん」

そうさっさといい終えるとすぐにブレスは二階へと走り去って行く。


「え、あ、ちょとぉー」


それから三時間たち結局さがしだすことはできず、スカーレイン泣きかけたところをブレスが出てきてくれたのだった。


何かと遊びで勝負してきたがスカーレインがブレスに勝ったことは一度もない。


こんな二人の不思議な関係は二週間続いている。


はじめてブレスが訪れたのは二週間前。

それは偶然だった。

村の石碑のある場所に敷かれたタイルがずれていたのに気づいた。

子供の好奇心でそこをずらすと通路があった。

家からランタンを持ってきて、なかにはいって明かりをともしてタイルをもとに戻した。


通路は以外と広くブレスはこの先にあるのが気になり進んだ。

するとしばらくして光が上から指している場所があった。

その光の指す場所からは縄が垂れ下がっておりその先にはバケツが結われていた。


頑張って上りきるとそこは井戸であったらしく正面にはいかにも怪しげな洋館があった。

怪しげな洋館に不安と好奇心が激突したが、村はとても退屈な場所で楽しみという楽しみがなかったので結局好奇心が勝った。


コンコンとドアを叩く

「誰かいませんか?」

鍵はかかっていなかったようなので、きぃーと音を立てながらドアを開ける。


シーンとしており、やはり誰もいないかと思われたがガタンという音が二階から聞こえた。


コツンコツン足音を響かせ辺りを見回しながら二階に上ると、左と右に通路があった。

先程は左の方で音が聞こえたので左の方にいくと、手前から三番目の部屋からガタンという音がなった。


その部屋の前まで行きコンコンとノックする


「誰もいません」


「……」


ドアを一気に開くとそこには村にある数少ない本にかかれたお姫様に似た女の人がいた。


その近くでは慌てたせいなのか、クロゼットやタンスが倒れていた。


その女の人は呆然としており

「いないって言ったのに」


ブレスはそれを聞くと笑ってそして言った

「いませんって言ったらいるに決まってるじゃん!!」


それからブレスはスカーレインと知り合い二週間あの通路をばれないように通りこの洋館に通い続けている。










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