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鬼の喧嘩屋  作者: 鉄紺
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自分の立ち位置

お気に入りが増えました!8人の方々ありがとうございます!

投稿遅れてすいません!別のネタが頭を支配してました!

「うわぁ!?」

「ヒィッ!?」


俺たちを見た猿はその口から発する声とあったような表情を見せた。

何かが吹き飛んできた先から現れれば犯人だと言ってるようなもんだしな。


「こいつらがボイスモンキーか……まるきり猿だな」

「大丈夫そう?剛毅」

「余裕だろ。まぁ見てな……オラァ!クソ猿共が!怖気付かねぇやつだけかかってこいやァ!」

「うわぁ!?」

「ヒィッ!?」


情けない声でも怖気づいているというわけではないようだ。

人間そっくりの声を上げ襲いかかってくる!

だが、戦闘には慣れていないようだ。

一直線にこちらに向かって飛びかかってくる。

これじゃあ、さっきの化物のほうが強かったぜっ!


「まずは一匹!」


ノーモーションからの筋肉のみによって振り上げた爪先は見事にボイスモンキーの顔を捉えた。


「うっ」

「その叫び声しか上げられねぇ口は今すぐ閉じろ雑魚が!」


蹴り上げた足を無理やり横に捻り、飛びかかってきたもう一匹を屠る。

なんだ、猿自体は大したことねぇのな。


「もう……いねぇか……?」


あたりに耳をそばだてても聞こえるのは風に揺れる葉の音だけだ。

何かが葉をかき分ける音なんかは聞こえない。


「みたいだね……はぁあぁぁああぁ!怖かった!なにあれ!?」

「俺たちにとっての未確認生命体じゃねぇの。こんな危険な奴が出るなら先に言っておいて欲しかったが」


あんな攻撃力を持った化物がいるなら伝えてくれても良さそうなもんだが。

もしかして


「あいつはあんまり強くない……とかか?」

「え?」

「なんといっても俺たちは防具もつけてないし武器も持ってねぇ。剣でもあれば簡単に倒せる敵なんじゃねぇか?」

「あー……そうかもね……喧嘩してた人はみんな剣持ってたし…それに欺術も」

「……まぁ、考えても仕方ねぇか。ほれ、多分あれだろ包蜜花」


二匹のボイスモンキーはこれを取りに来ていたのだろう。

運がいい。

目の前の低木にはピンク色の花がいくつか咲いていた。

まだ食べられておらず、ピンク色の色紙のような花がくるりと丸く飴玉のようになっているものもある。


「多分そうだね……じゃあ固いやつを取れるだけとって行こっか」


茜が包蜜花を採取している間に、猿と化物を一箇所にまとめておく。

どちらも気絶していたから息の根は止めておいた。


「よし、お待たせ!……それ持っていくの?」

「猿は金になるって言ってたしな。化物はどうかしらんが」


持ち上げようとすると、腕に激痛が走る。

くそ、罅は確実だな……。

心配をかけないように努めて無表情で三匹の獣を担いだ。

病院なんて近くにあんのか……?

いや、全部戻ってからなんとかするか。


「一旦もどるか、数日分の宿代は稼げたろ」

「うん。そうだね!」


茜が持った袋を見ればパンパンになっている。

ある程度の金を見込んでもいいだろう。

茜のバッグに入っている番虫の瓶を頼りに街に戻った。

帰ってきた時には昼から少し過ぎたくらいの時間になっていた。


「今日は早い帰りだな!二人共……またゴウキ君は…またやらかしたのか」

「まぁな……あぁ、あと俺の名前に君は付けなくていい」


なんかむず痒いしな。


「わかった、ゴウキ。それにしてもよくそれを倒せたね?」

「こいつか?」


やっぱり化物は強い方なんだろうか。


「やっぱ強いのか?」

「あまり強くはないよ。けど、武器を持たずに戦うとなると最低ランクなら負ける奴がほとんどだろうね」


Fランクにとっては強敵ということか。


「じゃあ僕たちにとっては強敵だったんだね!やるじゃん剛毅!」

「そうだな……そういえばアルベルト。夜と口調変わってるな」

「あ、それ僕も気になってた」


多重人格とかだろうか?

もうここで何があっても疑問には思うまい。


「あぁ……それはね。ほら、わかるでしょ?」


そう言うとアルベルトは右手で軽く拳を作ると口元で傾けてみせた。


「酒か」

「気分大きくなっちゃうだよねぇ」

「いやいや!仕事中に飲んじゃダメだよ!」

「夜は乱暴が人が多いから強気に出ないとやってられないのさ。一応警備隊長からも許可は出てるから大丈夫だよ。ほどほどにしてるから」

「いいのかなそれで……」


ここまでありがとうございました。

早く欺術のところまで行きたいので展開的には駆け足でいきます。

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