他人
久しぶりの更新です
登場人物
誠…主人公
慧…親友
風が気持ちいい午後、慧から連絡があった。
「例のやつ、できたぞ。確認頼む」
お、やっとできたか。
一緒に送られてきたURLをタップする。
「す、すげぇ」
少し前まで宗教団体の勧誘のようだった求人広告が、きちんとした仕事の求人になっている。
「募集内容:ジャーナリスト
応募資格:一度でも自分が死んだという夢を見たことがある方
時給:千円
補足:交通費はこちらが全額負担いたします。
ご連絡をいただいた後に、面接がございます。」
怪しさは拭いきれていないものの、最初のものよりはかなり良い。
求人サイトにファイルを貼り、ため息をつく。こんなクッソ怪しい仕事に応募する奴、居るのだろうか。
考えていると、ふいにスマホが鳴った。求人サイトの通知だ。
……応募者が来た。
え?え?まだ広告出してから三分しか経ってねえぞ。こいつ本当に広告読んだのか? こんな仕事に応募するなんて、よっぽど金に飢えてるかヤバい奴かの二択だ。
「ふああああああ」
なんとも情けない叫び声をあげる。応募があった以上、面接はしなきゃならない。
「例の広告に応募があった。面接の日程決めるぞ」
慧にメールを送って、椅子に崩れ落ちる。
一体、応募者はどんな奴だろう。
あれから一週間が経った。今日は面接の日だ。
それにしてもこの応募者、年齢が18歳だという。若えな。
ただの中二病である可能性もあるか? だとしたらマジで金の無駄だ。
「到着しました。どちらに居ますか? 」
応募者からメールがあった。
よし、行くか。
集合場所に居たのは、どう見ても中学生くらいの男の子だった。
「えっと、応募していただいた、金森 肇さんで合ってますか? 」
若干困惑しつつ声をかける。
男の子は元気に答えた。
「はい! 合ってます! 」
とりあえず肇君と二人で、近くの喫茶店に入った。いよいよ面接開始だ。
「ずいぶんと幼く見えるんだね」
話しかけると、肇君は恥ずかしそうに答える。
「ええ、そうなんです。親父に似て、童顔なもんで。これでも大学生なんですよ」
「へえ~。それはそれは…。」
……。
ヤバい。どえらい気まずい空気が流れている。
コミュ障の俺には到底耐えられそうにない。そして何で肇君はそんなに楽しそうなんだ。
ここはアイツの出番だ。
俺は近くにいる慧に助けを求めた。
次回もお楽しみに。




