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天国と地獄  作者: 作者
3/3

1話

そこは灼熱の炎に包まれた光景だった。灼熱に焼かれる罪人たち、執行人たちによって責め苦しめられる罪人たち。焦げた匂い、悲鳴…それこそ地獄であった。悪事を働いた者達が苦痛を与えられ、罪の償いを完了させ、送り出すことを目的としている。

その地獄にぽつんと立っている1人の男が居る。見たところ、未成年だと思われる。彼はどのような悪行を働いたのだろうか?万引き?いじめ?それともその他の犯罪行為?

それとも、何か目的があって彼をこの地獄へと招き入れたのだろうか?理由はまだ判明していない。

「ここは…どこだ?」


目覚めたら、いきなりこの地獄へと送り込まれたものだから、彼の困惑はおそらく大半の人がするであろう。彼は記憶を遡るが、家に帰り眠りに着いたことしか思い出せない。死亡した訳でもなければ、何か悪事を働いた訳でもない。むしろその逆だ。彼は善行を日々行い、決して悪事には手を染めなかった。死亡していたとしても来るのは天国か転生かの二択のはずである。

彼には2つの感情があった、悲しみと恐怖である。彼にはまだ家族がおり、恋人もできていた。そして友人達にも恵まれていた…。いつもの日常を失い、この地獄で苦痛を与えられると思うと恐怖で体が動かなくなってしまう。そんな彼に1人の美女…いや、美少女と言うべきか?

美少女が寄り添い、話しかける。

「ようこそ…地獄の世界へ。初めて来る場所でしょうし、私がご案内いたします。」


彼女の言葉に戸惑いを隠せない様子で、ついて行く。地獄ならば、もっと厳しく酷い扱いを受けるもんだと思っていたのだが、彼女は丁寧に礼儀正しく彼に声をかけたからだ。地獄でも礼儀は欠かさずに接すると思うと、妙に違和感が生じる。そして彼が連れていかれたのはどの地獄でもなく、苦痛を与える場所でもなく、巨大な建造物の内部だったのだ。彼はますます困惑するばかりだが、それと共に少しの安心感、恐怖が緩和された。

「ご安心ください。貴方様は私が空間転移で呼び出したので、罪人として苦痛を受けさせられる訳ではありません。」


緩和ではなく完全な安堵へと変わり、安心して彼女をついて行くことができるようになった。精神が安定した為、落ち着いて彼女の目的地に着くことができた。よくある貴族が住んでいるような、豪華な家具や清潔感のある部屋であった。地獄にもこんな場所があるのかと少し疑問が残るところだが、椅子に座るように言われすぐ側にあった椅子に座り何故呼ばれたのかという話が始まる

「単刀直入に言いますと、貴方様には私の跡を継いで欲しいのです。つまり次期地獄の支配者としてこの地獄に君臨して欲しいのです。」


一瞬思考が停止してしまい、話す言葉が見つからず黙り込んでしまったが、次第にその意味を理解していき驚愕した。なぜならそんなことはできるはずがないと一瞬で思ったからだ。彼は普通の高校生で、特にそれといったリーダー的な役割や係は特に属していないからだ。

「ま、待ってくださいよ!!俺普通の高校生だし、それにそういうリーダー的な奴昔の頃少しだけやったくらいだし…とにかく俺じゃなくて、別の人にしてください。」


必死に断ろうとして、彼女に話すが1歩も引かない。何故なら次期支配者は誰もやりたがらないのだ。現役支配者の彼女でさえ勝手に決められ、支配者に半強引にされたことなので、余計にどれだけ支配者という立ち位置が嫌がられているのかがわかる。

「お願いします。貴方様は素質があるのです。どうか!(ドン)もう一度!(ドン)ご検討を!(ドン)」

登場人物

ユッド・ディール 地獄の支配者。

上野 優輝 高校2年生の男子。

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