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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

可哀想な小人さんのお話し

作者: 黒みゆき

可哀想な男の子のお話しです。


 とある国のとある地方の森の中、小さなログハウスの様な可愛い家が建って居たそうな。

 時代は、、、そう、はるか昔。

 この国は、地方の小国にもかかわららず知名度で言ったら世界でも有数だとか。

 今日は朝からいい天気。絶好の洗濯日和。小さな家の脇では頭に三角帽子を被った一人の男の子がせっせと洗濯をしていた。普通と違うのは、その洗濯物の量。この家には一体何人の人が住んでいるのだろうか?その洗濯物の量はゆうに五十人分はあるのではないかと思える量だった。そして、その内容。シャツにズボンならごく普通であるが、洗っていたのは、なんと女性用の下着にドレスだった。夜明け前から一心腐乱  でなく、一心不乱に洗っているが、手洗いなので日が昇ってもまだ終わらない。

 そうこうしている内にこの家の主が起き出してくる。

「お腹すいたぁ、ご飯はまだなのぉ?」

 眠い目を擦りながら起き出してきたのは、カールした金髪も美しいお姫様だった。彼女の名前は白雪姫と言った。そんな彼女の脇からもう一人美しい女性が。白雪姫と瓜二つな彼女も白雪姫と呼ばれていた。さらに、次から次へと美女が現れ、みんな白雪姫と瓜二つ。そう、白雪姫は七人いたのだった。

「まだ、洗濯終わらないのぉ?」

「ほんと、グズねぇ」

「早く朝食の用意しなさいよぉ」

 みんな、遅く起きて来て好き勝手言いたい放題だった。

 男の子は、心の中で悪態をついていた。一体誰の洗濯物してると思っているんだと。

 なぜなら、彼女達は朝食で着替え、トイレで着替え、昼食で着替え、お昼寝で着替え、夕食で着替え、寝る時に着替え、毎日この繰り返しをしていた。

 毎日この山の様な洗濯物に埋もれていれば悪態もつきたくなろうってものだった。その洗濯も終わらないのに今度はご飯コールである。彼は寝る時間も食事の時間も無かった。姫が一人だったら、仲間が七人いたなら、毎日そう思いながら洗濯ものに埋もれているのだった。

 ある日、とうとうたまらずに手紙を書いたのだった。城の女王様に。

 手紙の内容は、こうだった。


   どうか、お願いを聞き届けて下さい。毒入りのリンゴを七個持って森にいらして下さい。お願いします。


 しかし、彼は手紙を届けようと家を出た所で息絶えてしまった。長年の過労が原因だった。息を引き取る寸前、彼はこう思った。


 今度生まれて来る時は、七つ子でお願いします。



一人で七人の面倒は地獄です。

今の日本の介護事情はまさにこの様な感じです。

皆さんの周りは大丈夫でしょうか?


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