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怖い夢を見た

作者: 天海波平

 恐ろしい夢を見た。

 ついさっきである。

 久しく夢など見ていなかったのだが。


 自分の鳥肌が立つ感覚で目が覚めるなど、生まれてはじめての事だ。


 自分が死ぬのではない。

 私が人を殺すのだ。


 夢の中の場所は一つの小さな教会、白い壁に三角の屋根、そして建物の壁の中心部は細長く塔のようになっており壁に十字架のモニュメントがある。


 私はその建物の内部にいるが、夢の中では礼拝堂のような作りでなく、日本の学校の教員室のような感じの、机の上に物が無造作に置かれた、その建物の2階にいるみたいだった。

 

 その窓から小さな一車線の車道と、それに沿って歩道が見えた。

 その時、頭の中に言葉で無く感覚で浮かんだのだ。


 道行く〇〇のような人を殺せば願いが叶うと


 次の瞬間、夢の中で私は私はボウガンを手に取っていた。

 その事に何も疑問も感じなかった。


 そして私は窓から、ヒョコヒョコとした足取りで、空を見上げながら歩いて行く黒い学生服を着たような人に向かってボウガンを射る。


 そこに罪悪感は出てこない。

 ゲームの中のモンスターかクリーチャーを射っている感覚だ。


 矢で射止めた描写は夢の中では出てこなかったが、3回ボウガンを使用したのが分かる。


 私はそれを感覚で分かると、塔に登った。

 狭い螺旋階段を登ると壁に四角く縁取られた、ひび割れたコンクリートの壁がある。

 ちょうど十字架のモニュメントの裏側にあたるようだ。


 その壁の左端に枝でコンクリートを削ったというか、まだ固まっていない状態で書かれたような文字で

3文字が刻まれていた。

 見たこともない文字だったが、理解出来た。


 愛を語るな


 その瞬間に私は恐怖した。

 次に私の視界は2階の教員室のような場所に移っており私は床に寝ているらしい。

 視界は斜めで身動きが取れないが、床と障子のようなものが見える。

 そしてその視界の先で半透明の人型のようなものがクネクネとした動きをしながら現れて消えた。


 そして「Hello」と言う男性の言葉が聞こえた。


 そこで私は目が覚めた。

 今、全身ゾワリとした感覚が残っている。


 この文章を見ても滑稽にしか見えないだろうが、非常に恐ろしいものだった。


 この夢は私の本質を現したものだったのだろうか。

 


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] こ、これは怖いですね。 なんだか暗示めいていて。 でも夢ってほとんどが悪夢なんですって。 幸せな夢は見ることがないらしいですよ~
[良い点] 非常に…興味深いですね…。 >愛を語るな >Hello 他殺や、自分が死ぬ、…そのような、夢…は、 自分自身の、生まれ変わり…成長…を、暗示している…と、 昔から、深層心理学分野…
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