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告白大行列!⑥

 驚きの声を上げた後、ロロ、タタ、ネネは互いに顔を見合わせると、椅子から降りて土下座した。



「「「氷の王、並びにツェツィーリエ様には大変失礼なことをいたシまシた!!! 」」」



 一糸乱れず綺麗に揃った土下座に、思わず見惚れる。が、すぐにそんな場合ではないと思い直し、慌ててレオンと共に土下座を止めに入る。



「お前たち、そこまでして謝罪する必要は無い! 」


「そうですわ。私たちの事ををお祝いしたいという、純粋な善意ある気持ちからですもの。気になさる必要はありませんわ! 」



 銀色の髪の3人は、私たちの言葉を受け、恐る恐るといった風に顔を上げ、緑、茶、青、のそれぞれ違う瞳の色を覗かせた。



「大丈夫だ。お前たちに悪意などない事はこの私が1番よく分かっている。だから座れ」



 3人は、ゆっくり立ち上がると、また椅子に座り直した。そして、何故今日この場に来たのかを、ゆっくりと話し始めた。


 結論から言うと、3人は【ギン】という情報屋に騙されてここに来たようだった。だがレオンに言わせると深い意味はなく、ただ3人をからかってるだけとの事だった。『アイツは人の不幸を楽しむ節があるからな』と。



「ギン、言った。今度城で開かれる催しは、氷の王とツェツィーリエ様の婚約を祝福スるものだから、臣下の自覚があるなら行くと良いと」


「なのに、ギン嘘付いた。確認不足だったのはわたシ達の責任だけど」


「でも、氷の王に言わせて欲シいことある」



 代わる代わる事情を説明する3人に、レオンは僅かに右の眉を上げたものの、言葉の続きを促す。



「お二人の婚約に文句や不満を言う人達が直接会えるのに、お祝いを直接言えないのは納得いかないでス! 」



 私たち2人は、その言葉にハッとして顔を見合せる。そして、目で会話をすると微笑んで頷きあった。



「ロロ、タタ、ネネ。貴重な意見を助かる。この場ですぐ決めることはできないが、お前たちの意見を無駄にはしない。今日は祝福をありがとう」


「私からもお礼を申し上げるわ。レオンを王と認めてくれ、私を婚約者として祝福してくれてありがとう。……時に、ロロ、タタ、ネネ。レオンはどういう所が素敵だと思う? 」


「ちょっ、ツェリ!? 」


 横でレオンの悲痛な悲鳴が聞こえた気がしたが、錯覚だろう。そのまま無視して突き進む。ロロ、タタ、ネネはキラキラとした目をしながら、それぞれ思い思いの答えを出す。



「銀髪! 」


「金の瞳! 」


「民を思う心! 」


「分かるっ、分かるわぁ〜!!! 」



 その後は、4人で大いに盛り上がり……盛り上がりすぎてしまい、レオンが生ける屍のようになってしまった点に関しては、少し反省している。だが、反省すれども後悔はなし!


 さて、次行ってみよー!!!

お読み下さりありがとうございます。

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