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告白大行列!①

久しぶりの更新になってしまい、申し訳ありませんでした!


番外編を追加していきますので、またお付き合い頂けると幸いです。

 戴冠式を無事に終えた、2週間後。



「やぁーっと終わったねぇ〜」


「えぇ。色々と想定外の出来事はありましたが、戴冠式も無事に終わりましたし、ようやく一息つけそうですね」


「あ、大将。戴冠式のパレードの時、不穏な動きをした連中はリストアップするように伝えてあるから、後で確認してくれ」


「クローヴ、リーフ、ルード、3人ともご苦労。だがお前たち、目の前の書類の山が見えてない訳ではあるまい?まだ問題は山積みだぞ?」



 執務室の机の上に、今にも崩れそうな程大量に積み重ねられた書類の山。

 3人の側近たちは、レオンの言葉に無言を貫くと、その紙の山からあからさまに視線を逸らす。



「……おい」



 ピシリ。3人の反応に、レオンのこめかみに血管が浮く。



「だってぇ〜!これ全部ツェツィーリエ様とレオ殿下の結婚が不当な物じゃないか調べて欲しいっていう嘆願書でしょ?国の重鎮やら大貴族が認めてるのに、それに反対する奴らの言うことなんて一々聞いてらんないよぉ〜」



 椅子の背もたれにだらぁ〜っともたれ掛かり、疲れた声で反論するのはクローヴィア。



「クローヴの言うことも分からねぇでもないが。だからこそ、国が大将の為にツェツィーリエ様を犠牲にしたとでも思ってるんじゃないか?」



 クローヴィアの発言に、少し考えた後自分なりの答えを出すルードルフ。



「なるほど。国がツェツィーリエ様一人に負担を強いていると、民は思い込んでいる訳ですね。……となると、これは確かに早く解決した方が良さそうな案件ではありますね」



 ルードルフの言葉を聞き、顎に手を当て考え始めるリーフェルト。



「そうなのか?ツェリ」



 そして、私が犠牲になっているという所でありもしない不安に襲われて、捨てられた子犬のような目で見つめてくる、私の格好良くて可愛いレオン。



「何を不安になっているんですか、レオン。そんなことある訳ないでしょう?私はレオンを愛してるからこそ結婚したいのですし、婚約者になったのですわ」


「ツェリ……!!!」



 感動した!という風に目をキラキラとさせて私を抱き締めてくるレオン。戴冠式から先、私の前でだけ見せていた甘えたな姿を、側近たちの前でも隠さなくなり、完璧な王としての態度だけを見せることは辞めたようだった。


 王になったのに、そんな甘えたな姿を見せていいのかと最初はハラハラしていた私だったが、側近の3人は何の問題もないようだった。

 むしろそんなレオンの姿を見て、何故か側近の3人だけでなく、近衛騎士(国王になってからレオンの傍で待機するようになった)までレオンに親近感を抱き、関係性が近しくなったように見受けられた。

 正直、甘えたな姿が私だけの特権でなくなってしまったことは寂しい。だけど、その姿をさらけ出すことで臣下にレオンが受け入れられるのであれば、それは良い事なのだろう。



「だが、どうしたものか。ここでツェリに大々的に、れ、恋愛をした上での婚約だと発表してもらったところで、反感は消えまい」



【恋愛】の所で照れて顔を赤くし、吃るレオンが最高に可愛い。だが、こんなに可愛いレオンを目の前にして、側近3人と傍に待機している近衛騎士の目が死んでいるのは何故だろう。



「んん!まぁ、確かにレオ殿下の言う通りだよねぇ。国がツェツィーリエ様に負担を強いていると民衆は思ってるのに、大々的にツェツィーリエ様にそんな事させたら更に反感買いそー」



 咳払いをした後、クローヴィアが両腕を組んでう〜んと唸る。



「そうですわねぇ。直接訊ねてくだされば、私いかにレオンを愛しているのかお話できますのに……」


「「「「それだ!!!」」」」



 私がポツリと零した言葉に、レオン達4人が反応する。そして4人で何やら計画のようなものを立て、それについて相談し始めている。



 ……え、どゆこと?


 完全に置いてきぼりをくらってしまった私は、頭の中に沢山のはてなマークを浮かべるのだった。

お読み下さり、ありがとうございました!

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