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1

 「ねートミター。お茶淹れておくれー」

 メガネを掛けた女が机の上に顎を乗っけぐたんとしている、名を林原。あだ名はハヤシー。

 「自分でやりんしゃい。わしは今忙しいんじゃけえ」

と携帯ゲームカチャカチャしている男、名は富田。あだ名はトミタ。

 これは付き合ってるわけでもない(タイミングを逃してしまった)ただのルームシェアしているゆるい2人のお話。


 「えー。トミタ暇そうじゃん」

 プク顔の林原。

 「おめーは見てわからんのか。大変忙しくて死にそうじゃろがー!」

ガチャガチャガチャガチャーと携帯ゲーム機から悲鳴が漏れる。

 「流石にそこまではわからんよー」

 「あちゃー負けた」

 「やったーお茶淹れてー」

 「しゃーなしな」

 「ついでにお菓子持って来てー」

 「ほいほい」

 富田は頭を掻きながら台所に立ちお湯を沸かす。

 「おちゃおちゃ。んーハヤシー何茶にするー?」

 「緑茶で頼むー」

 「おけおけー。お茶請けのお菓子は?」

 「せんべい」

 「渋いなー」

 「やっぱ俺は日本人ですたい。緑茶にはー和っぽいお菓子っしょー」

 「せやねー」

 ボコボコとお湯が湧きコタツに戻ってくる富田。

 「しょっと。どーぞ」

 「どもども、あざーます。ズズズ…うまま。この一服の為にあたしは産まれてきたんよ」

 「ははは大袈裟やそれは。今日はハヤシー何のゲームやりたい?」

バリバリバリと林原。

 「んー激しくない奴。ゆるっとしとるのがいい」

 「んーじゃあ何しよっかねえ。せんべい片手に出来るゲーム…桃鉄しよっか!」

 「桃鉄? おっけい。あれはなかなか楽しい」

 「10年ぐらいでやろっか。大体三時間かな」

 「ええよ。ちょっとまって、じゃあ先お風呂はいってくるわ」

 「お茶冷めるで?」

 「もう飲んでん」

 「はやっ。それやったら入ってきー。Wiiつけとくから」

 「ありがとうねー」


 「出てきたぜ」

 ビシッとキメポーズ林原。

 「早いぜ」

 「さすがあたしぜ」

 「そこはぜいらないぜ」

 「了解ぜ」

 ぜが多いぜ。

 「じゃ、やろかー」

 「トミタは風呂入らんの?」

 「終わってからにするわ」

 「なーる」

 ほど。

 「名前どうしよっかなー」

 「ハヤシー社長じゃだめなん?」

 「やっぱり、こう捻りが欲しいんすよね〜」

 「捻りとかっアホがなんか言うとるっ」

 大笑い富田。

 「じゃあ俺先決めるで」

 「うん」

 「とみたけ社長で」

 「なんでなん?」

 「わしはフラッシュさん好きやねん」

 「えぇ…それやったら赤坂の方が良いわ。あたしは」

 「ほんまわかっとらんわー。ハヤシーわかっとらんわー」

 「なにーそこまで言うやったらあたしいりえ社長にするわ」

 「なんでそこでいりえやねんっ」

 大笑い富田。流石にもう古いネタですぞ。

 「今回NPCの強さどうする?」

 「そら2人とも1番強いのを頼む」

 「おーきーどーきー」

 「じゃあ始めよか」

 「最初の目的地はー」

 ハワイ

 「草」

 「草」

 草。

 「まじかー、初っ端からハワイかー笑遠いな」

 「嘘でしょ? どんな確率よ! なんでおかしい笑」

 「まぁ、しゃーないよ。飛行機乗って行こかー」

 「よっしゃ! わいのターンや、そら」

1

 「幸先悪すぎぃ…」

 「ほんまやね。じゃあ、あたしのターンやね」

5

 「なかなかやねー。でもここらは物件高いから、カードマスにしときます」

 「ふむ。cpuの番やな」

6

 「生意気ぃ! 」

 「まぁまぁ」

 「あ、俺チョコ取って来るわ」

 「ほいよー。冷蔵庫にマカデミアナッツ入っとるよ」

 「いやー。種嫌いなんよねー」

 「種って笑。種って笑。いや種だけども

 「そんな笑う? えー? そんなおもしろいかな?」

 「あははははは」

 「変なとこでツボにはまる奴だなー」

 「おもしろいよー。チョコあざす。じゃあ、トミタの番やね」

 「ういー」

2

 「何故だ…俺が何したってんだ」

 「可哀想にほんとトミタは運ないなー。ほい。」

4

 「やったぜ」

 「何だその無難of無難な出目はー。先が思いやられる」

 

 といった具合で、3時間でゲームが終わるはずもなく夜が更けていくのであった。

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