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序章1 いつもの日常

「おい、デブタク!!」

学ランをボタンもとめずに羽織った金髪が声を張り上げる。

うわー金髪とか不良かよ...ってその考え方は違うか。

まあ、関わらないに越したことないよな。

「おい!なに無視してんだよ!!お前だよ、お前!!!」

金髪が更に大きな声を出す。

誰だよ呼ばれてるやつ早く返事しろよ、周りの人にまで迷惑がかかるだろ?

声のほうを見ると金髪の視線がこちらを向いていた。

あらやだ、そんなに見つめられたら恥ずかしい!!!

にしても周りを見渡してもデブなんて見当たらないぞ?

あ、俺か...

「僕ですか?」

「おめぇ以外にどこにデブがいんだよこのくそデブ」

ですよね...

「何ですか?」

「ジュース買って来いよ」

「お金は...」

「お前の金」

金髪はこちらを指さして言う。




「はあ...」

ジュースを自販機で買って帰る廊下でため息がこぼれる。

なんでこんなことしてんだろ...

ここ竜ケ崎高校で俺、高木拓也はスクールカーストの最底辺にいる。

誰からも同じような扱いを受けている。

そう...

「タク!!!」

この、俺の幼馴染、佐倉峰桜を除いて。

「サク」

サクだけがこの学校で俺に普通に接してくれる。

「また、武田にパシられてんの?」

「うん...」

「嫌なら嫌って言えばいいのに」

桜はあきれた様子で言う。

「言えてたら苦労してないっての」

「あたしが言ったげよっか?」

「いいよ、サクに迷惑かけたくないし...それにそんなことしたらもっとひどいことされそうだし」

実際人に言われたくらいじゃあの手の輩はおとなしくなったりしない、なったとしても一時的なものでさらにエスカレートする可能性が高い。

「そっか...」

桜は少しうつむいて黙ってから口を開く。

「でも、なんか手伝えることがあったらその時は言ってよね」

「うん、その時は頼む」

そう答えると桜は次移動教室だからと言って走っていった。




教室に戻ってジュースを武田に渡すと遅いだの何のともんくを言われた。

人が言い返さないのをいいことに...

まあいい、もうすぐ次の授業だトイレにでも行って授業の予習でもしておくか。

そういえばなんで皆トイレで俺と鉢合わせると「げっ」とか言うの?何、いじめなの?

そんなことを考えて歩いていると職員室から出てくる一人の少女が目に入る。

腰の丈くらいまで伸ばした黒髪、人形のように整った横顔...しかし何か他に胸に引っかかるものがあるような気がした。

見たことない顔だな。




授業が終わると武田に捕まらないように足早に教室から出る。

そう、何といってもうちの担任は帰りのホームルームをしないのだ。

今日は欲しいライトノベルの発売日だからな、帰りにアニ〇イトによらねば。

武田なんぞにかまっている暇は無い。




「よし、目当てのものも手に入ったし帰って宿題でもするか」

駅の改札を通過して電車に乗り込むと本を買いに行っている間に学生の帰宅の波は去ったようで電車はすいていて座ることができた。

座席に座ったところでスマホから通知音がなる。

「サクか」

桜からのLI〇Nだった。

今どこ?

と来ていたので

電車

と送るとノータイムで既読が付き返信が来る。

あれ?もしかして本買いに行ってた?

と返してきたので

うん

と返した

そこで電車が発車する。

そこから桜とメッセージをやり取りしているといつもの最寄り駅についた。

改札を通ってそのまま家に向かって歩き始める。

そこでスマホから着信音が鳴り始める。

「もしもし?」

「あ。タク?」

「どした?」

「今日もご飯持ってくけどどれくらいで家帰れる?」

うちの両親は共働きで二人とも家にいないことがほとんどなので俺の食事とかを昔か付き合いがあり家が隣の桜の親に頼んだのだ。

「あー、いま電車降りたからあと10分位かな」

歩きながら答えると。

「わかったー」

そう言って桜は電話を切った。




「ただいま」

部屋の電気をつけながら返事を期待せずにただいまを言う。

2階の自室で征服から部屋着に着替えて1階のリビングに降りてお茶でも飲もうかと思い冷蔵庫に手をかけたところでチャイムが鳴った。

カメラ付きのインターホンで桜が来たことを確認すると鍵を開けてると桜は慣れた様子でキッチンへと向かう。

「おじゃましまーす」

これまた慣れた手つきで皿やら箸やらをテーブルに並べていく。

なんで君はそんなに手馴れてるんですか...まあ、かれこれ3年以上うちで飯食ってるわけだしあたりまえか。

食事中はいつも桜の学校での出来事を聞きながらたまに突っ込みを入れつつ箸を動かす。

食べ終わるとアイスを食べたくなりアイスの備蓄がないことに気づく。

「サクー」

キッチンで洗い物をしている桜に声をかける。

「んー?」

「今からコンビニ行ってアイス買ってくるけどサクもいる?」

「えー、ダイエットしなくていいの?この間98キロになったって言ってなかった?」

「いいんだよ!!やけ食いだ!!!」

「なにがやけ食いよ...あたしあずきボー」

「なんだかんだ言っているのかよ」

一言毒づいてから財布をもって玄関に向かう。

「じゃあ、留守番頼むなー」

そういうと桜からは

「おーう」

なんて帰ってきた。

目的のコンビニは徒歩5分圏内。

俺は目的地へと歩き始めた。

いやあ、前回書いてた吸血姫の眷属になりましたんの連載をすっぽかしてからはや数か月

急に新作の構想がわいてきたので今書いています。

またすっぽかして失踪するんだろ?と思われると思いますが温かい目で気長に見ていってください。

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