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没落令嬢は護衛騎士と旅に出ます  作者: つきのくみん
第3章 アストリア王国編
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53 マリアの周りの男たち

「誰よ、それ? 突然大声を出してどうしたの?」


 辺境伯夫人は訝しげな顔をしたが、ジェイクはもう聞いてはいなかった。

 金髪碧眼の女性だけでも珍しいのに、その夫がこの国にはあまりいない黒髪で青い瞳となれば、マリアとルーファスの可能性が高い。カヌレにいたという夫婦の特徴が、完全に彼らと一致している。


 そもそもマレーリーの情報によると、マリアの周辺にはごくわずかな男しかいない。叔父のマレーリー、家令のセバス、その息子で見習い騎士のエド、そして王宮騎士のルーファスくらいだ。


 ジェイクは自分のもつ地位と権力でいくらでも彼らを調べることができたが、実際はそれ以上にマレーリーのもたらす情報が多かった。仕事の上で、ジェイクはマレーリーの浅慮に悩まされ続けていたが、こういうときだけは本当にありがたいと思える。


 マレーリーはマリアの身内で、セバスは既婚者なので、問題はない。残るは17歳のエドと20歳のルーファスだが、エドはジェイクの見立てではそれほど問題はなさそうだった。


 エドは騎士としての身体能力は高く、やる気もある。勉強は苦手のようだが、人間関係にも恵まれ、何とか課題もこなしているようだ。情熱的で快活な、ごく普通の青年といった印象だ。


 マレーリーによれば、マリアとの仲は幼なじみどまりらしい。ただ「マリアの気持ち次第ではどうなるかわからない」とも言っていた。

 だが仮に2人が恋仲に発展したとしても、ジェイクの経験をもってすれば、彼らの間を引き裂くことは容易なことのように思われた。

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