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没落令嬢は護衛騎士と旅に出ます  作者: つきのくみん
第4章 ガルディア王国前編
153/295

152 翅を広げて

R15です。ぼかしたつもりです……。

「エドのことを考えているのか?」


 あたたかい木漏れ日のような微笑みを浮かべるマリアに、ルーファスはさりげなく尋ねた。


「今までエドがそばにいるのが当たり前だったから、早く会いたくなってしまって……」

「あいつに会ってどうするんだ?」

「たくさん話したいこともあるし、会えるだけでもとてもうれしいと思うの。私にとって、エドは大切な存在なんだって、離れてみると改めてわかった気がして……」


 一癖も二癖もある男たちに囲まれていたマリアは、エドの存在に安らぎを感じていた。彼は良き理解者であり、「親友」という言葉が1番しっくりくる相手でもある。

 それでも彼女の言葉は、恋人を前にして口にして良いものではなかった。誤解を生みかねないことは容易に想像できるのに、そんな簡単なことが恋愛経験の乏しいマリアにはわからない。


 だから突然ルーファスに両手首を片手でまとめあげられ、ベッドに押し倒されたときも、マリアは自分の身に何が起こったのか理解できなかった。押し倒されたときに彼女の夜着が乱れてしまい、白く柔らかな太腿があらわになったが、その乱れを調えたくても、手首を頭上で拘束されているので、まったく動けなかった。


「ルーファス……?」


 彼は剣呑な光を瞳に宿し、嫉妬の滲む声でマリアの耳もとに囁く。


「ほかの男のことなんて考えられなくしてやるよ」

「待って……! あ……」


 耳を()まれて、彼の熱い吐息が耳孔をくすぐる。マリアは抵抗する間もなく、練り絹のような滑らかな肌を暴かれて、この日初めて彼にすべてをさらけ出した。


 マリアはさながら美しい蝶のように、その魅惑的な(はね)を彼の手によって容赦なく広げられた。繰り返し与えられる甘い刺激は彼女を切なく蕩けさせ、か弱く啼き続けるマリアがようやく解放してはもらえたのは、あまりの快楽に意識を失った後だった。

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