第8話
始業式が終わり、宗太と湊は教室へ向かっていた。
すると、湊が、
「やっぱり、生徒会長は綺麗だよな〜。宗太もそう思うだろ?」
「綺麗かどうかは、さておき俺としてはあまり興味がないな。」
「あ〜そうですか〜。どうせお前は強かったらそれでいいって事だろ。」
そう言われた宗太は、少し釈然としないまま湊と教室に向かっていった。
教室に着いた宗太は席に着き少しボーっとしているところに担任の日向子が入ってきた。
「始業式お疲れ様ー。とりあえず今日はもう終わりだけど、クラス委員長だけ決めてから終わりましょうか?自選、他薦どちらでもいいわよ。」と日向子が言うとクラス中の生徒が目を逸らし出した。
すると、日向子が「誰もいないんだったら、先生の独断で決めちゃうけどいいのかな〜。」と言うと、1人の生徒が手が手を挙げた。
そこで、「鈴木くんでいいかな?」と日向子が言うと、
「先生、鈴木じゃないです。鈴田です。」と言うとクラスに沈黙が流れ、慌てて日向子が「ごごごごめんね。鈴田くん!それじゃあ委員長の件お願いするね。それじゃあ委員長も決まったし今日は、解散していいよ〜。鈴田くん号令お願いね。」
そして、鈴田が号令を済ますと生徒たちが帰る支度をし始めた。
「宗太ー帰りどっか寄ってくか?」
と湊が言うと宗太は、
「そうだな。稽古のまで時間があるし、たまには寄り道して帰るか。」と言う。
「しゃっ!じゃあ近くのモールに行くとしようぜ!」すると、横から声がかかる。
「夜凪くん、また明日。」と綾音が言う。
「ああ、また明日な。柊。」と宗太が言うと満足そうにして綾音は帰って行った。
「宗太どう言う事だよ!」と湊が凄い剣幕で詰めよってきた。
「何のことだ?」と宗太いうと、湊が「とぼけんじゃねーよ!あの柊が挨拶して帰るって!」
「挨拶ぐらいするだろ。」
「挨拶ぐらいするだろって、柊が他人に挨拶するところなんて初めてみたぞ。」
「珍しいのか?」
「だーーこの鈍感野郎め!柊は高校からの入学組でクールな美人が来たって噂になったんだぞ!しかも今は落ち着いてきたが、入学してきた当初は1日に5回ぐらい告白されてたってうわさもある。それを全部振って、他人には極力話さないって言う柊が自分から挨拶って、これが驚かすにいられるか!」
「そうなのか。まぁ挨拶は基本だからな。それより、早く行かないか。」
「はぁーー。これが、宗太だもんな〜。」
そして、2人は教室からでていった。