第7話
宗太が綾音の隣にすわり、奏が1人寂しそうに席を探しに行ったところで、綾音から声がかかる。
「友達はよかったの?」
「問題ない。あいつはそんな事気にする玉じゃない。」
「そう。」
会話が終わり、少しの沈黙があったところで壇上に登る人影が見えた。
その、人影が壇上に上がった。
齢80を超えているのにもかかわらず背筋がピンとのびスーツの上からでも分かる筋肉。
そして、老人が醸し出す威圧感は一般人のそれとはかけ離れている。その人物が口を開く。
「諸君。おはよう。儂は大和 剛三郎。この学園の理事長をしている。あまり長く話すつもりはないので一言だけ言っておこうかの。若者よ、夢を抱け。儂からは以上じゃ。」
そして、始業式が進んで行き、進行をしているひとが、
「それでは、次にこの学園の生徒会長から挨拶があります。」と言ったところで壇上に生徒会長が上がったところでホール内の男子と女子が一斉に悲鳴にも似た歓声をあげる。
「うおー!会長ー!」
「美しすぎる!」
「キャー!会長!」
と周りが叫んでるのを無視しに宗太は別の事を考えていた。
(やはり、あの理事長できる。いつかは、闘って貰いたいものだ。)
と闘争心剥き出しで眼を輝かせていた。
それを、横目で見ていた綾音が宗太に声をかける。
「やっぱり男子は、ああいう人が(生徒会長見たいな人が)いいの?」
「むっ。何か言ったか?」
「別に、何もない。」
「そうか。」
と言ったところで生徒会長が口を開く。
「皆さま。御機嫌よう。
私はこの学園の生徒会長をしている。
仙道 アリスです。
1年生の人は入学おめでとうございます。
不慣れなとは思いますが、わからない事は
友人や先輩方に相談をしてください。
そして、この学園にきたからには誇りを
持って、堂々としたくださいまし。
それでは、1年間よろしくお願いしますわ。」
そして、入学式が終わり学生たちはそれぞれの
クラスに向かって行った。
向かう道中に宗太と綾音はクラスが一緒で別々に行く理由がないので一緒に向かっていた。
すると、珍しく宗太から口を開く。
「そういえば、式の途中何か話していたが
なんだったんだ?」
すると綾音は少しビクッとして口を開いた。
「別に何もない。あの事は忘れて。」と少し
頰を赤らめながら言うと、
「柊がそう言うなら、忘れるとしよう。」
とあっさり答える宗太。そして、綾音が
さらに声をかける。
「夜凪君は、本好きなの?」
「好きだが、それがどうした?」
「私も、本を好きだからよく図書室な行く。
そこで、夜凪君をよく見かけた。」
「そう言う事か。」
「これから、見かけたら声かけてもいい?」と少し頰を赤らめながら上目遣いで綾音は言うと
「構わないぞ。」と宗太は言う。
すると、綾音は赤くなりながらも嬉しそうな笑顔を宗太に向けた。