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運命変革デウスエクスマキナ  作者: 読書家の猫
4/5

第4話「希望の夕焼け」

訂正箇所があり、一部台詞が変わっています。

「ちっ!動きが気持ち悪いくらい早いです!」

的確に打ち込まれる拳。

それをひたすら避け、隙を探す。

だが。

「いったいどこに隙が・・・え!?」

気づけば背後にはビルがある。

「さ、誘い込まれた!?」

逃げ場はなかった、アンノウンの爪が日光で輝いた。

気のせいかアンノウンがニヤニヤと嘲笑っているようにも見えてきた。

「いや・・・いやぁ・・・こないで!?こないでよ・・・」

あれほど、恐れなんて無いと思っていたのに、簡単にそんな自信は崩れさった。


「あのままだとやばい!何か武器は・・・」

前にあるディスプレイのweaponという欄を押すと、さらに3つほど欄が出た。

「アサルトライフル、ショートサーベル、ムラマサブレイド?まぁいいや!ムラマサブレイドだ!」

選択すると、ガシュッとなにかが出る音と共に腰の横に出ていた大型の日本刀のような物を掴んだ。

「ムラマサブレイド、装備(アクティベイト)

乾いた機械音がそう告げる。

「このままぶった斬る!」

落下で加速していく6号機がムラマサを振りかぶりつつ、アンノウンへと落ちていく。

また6号機のと同じく降下した1号機のパイロットもかなり焦っていた。

「き、黄色の人が!ぶ、武器は無いの!?」

焦りつつ、レバーを動かすと、武器選択画面が出た。

「な、なんでもいいや!とりあえず持って!」

1号機が手にしたのは、日本刀に近い、細身の剣をとった。

「ムラサメソード、装備」

軽い声で機械音が鳴る。

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

そして、ムラサメソードを振りかぶり、地上へと落ちていく。

それに気づかないアンノウンは2号機に向けその拳を打ち込もうとした。


「もう・・・終わりなのかな・・・」

目をくいしばった、しかし、一向に衝撃は来なかった。

目を恐る恐る開けると、そこには、青い巨人と翡翠色の巨人がアンノウンの手を切り裂いていた。

今の詠美にとって、これがどれほど、美しく、どれだけ待ち遠しかったか。

ただ、それだけでまた勇気が湧いてきた。

「大丈夫ですか!?2号機の人!」

1号機から通信で少年の声がする。

「え、えぇ!大丈夫!ありがとう!」

「よかった・・・無事で・・・」

「ぶっとべぇぇぇぇぇぇ!」

6号機がアンノウンのもう片方の手を斬り、蹴り飛ばす。

それが何軒か立つビル群に突っ込み、ビルが崩れアンノウンが下敷きになる

「今のうちにいったん離れよう!」

「6号機の人ね、わかった!」

三機はすぐにその場から離れる。

「まだ弾は残ってる?」

「えぇ、もう残弾はこれに入ってるだけよ」

「ど、どうするの?」

「・・・俺に策がある、こういうのなんだが・・・」


少しして先ほど崩れたビルから腕を再生しかけていたアンノウンが起き上がる

しかし、見えるのは2号機のみだった。

「私はこっちですよ!さぁ来るのです!」

ライフルに弾が装填され、アンノウンに向け銃弾が放たれる

何弾か当たり、アンノウンが2号機に向け駆けてくる

「よし来た!これでこっちにいけばいいのですね・・・!」

彼女は再度あの会話を思い出す。

「とりあえず、3号機の方、囮を頼んでもいいかな」

「え!?それって大丈夫なの・・・?」

「えぇ、避け続けるくらいなら、平気ですよ」

「わかった、なら、1号機の人、俺と一緒にあの高層ビルの陰隠れてあのビルの間の通りににやつがきたら

挟みうちだ、あいつを真っ二つに切り裂く!」

「わ、わかった!」

「わかったです!」

彼らとはそう言って別れた。

「ふふふ・・・何でですかね、うまくいく気しかないです!」

そして、目の前には指定されたビルが見えてくる

「もうすぐきます!」

レバーを限界まで前に押し込む。

さらに2号機が加速する。

そしてビルの間を走りぬく。

「今です!」

「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

「や、やぁぁぁぁぁ!」

ビルの陰から1号機と、6号機が飛び出し、アンノウンに向けそれぞれの剣を振った。

そして巨大な質量の塊が、アンノウンの腰に叩き込まれる。

しかしアンノウンも黙ってなかった。

腕が再生され、剣を押し返そうとする。

「ぐっ!?まだそんな力あるのかよ!?」

「このままじゃ押し返される・・・!」

その時。

「1号機の方踏ん張ってくださいよぉぉぉ!」

2号機が剣に向け飛び蹴りをする。

その勢いで刃がさらにアンノウンの腹に食い込む。

そしてついにアンノウンの肉体は耐えきれず、下半身と上半身が斬り裂かれる。

すこし小刻みに震えたが、しばらくして動かなくなった。

「終わった・・・?」

「やった・・・やった!」

「私たちが勝ったんです!」

夕日に照らされ、3体の巨人は紅く輝く。

それは見ていた人たちに、希望の光に見えた。



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