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第80話 予想はしていた

サラマンダーの鱗・・・いくつか取っておいてあとは全部売りました。寒い時期に持っているとカイロ代わりになるらしくて、カルミアとルミがほしがったんだよね。カルミアは下半身が蛇のラミアだからまだわかるけど、ルミって雪女だよね・・・・・。

 酒蔵から出て、俺たちはそのままこの町の宿に向かった。


 今夜、この宿は王女とその騎士団が貸し切りとなるはずだったけど、一緒にダンジョンを制覇したということで俺たちも宿代払わずに泊まれることになった。ちょっと悪いような気もするが、まあいいか。


 なお、部屋分けは一階が俺と姫護衛の騎士たち、二階がルーン姫とソティス達となっている。理由は二つある。まず、当たり前だけど男女別にしておくために。そして、一階に俺らがいる方がいざというときに上の階の人らをすぐに守れるってことらしい。



 

 さすがに王族貸し切り状態なのですごく広々と風呂にはいれました。護衛の騎士たちも入ってきて少しむさかったけど。


 女湯を覗こうとするやつはいなかったな。まあ、さすが王女が入っているところを覗くのはアウトだし、あのまな板のごとき胸だからな・・・・。


「なんかいま失礼なこと思わなかったかー?ラルっち?」

「いえ、何も」


 たまに思うんだけどさ、こう思っただけでわかるって何?この世界の人テレパシーとかに優れているの?




 部屋に戻り、寝る準備をしている時にふと思ったことがあった。


「そういえばさ、モノアブさん聞いていいでしょうか?」

「なんだ?」


 騎士の癖なのか寝る時でもなぜか鎧の一部を身にまとっていたモノアブさんにふと気になっていたことを聞くことにした。ダンジョン内でと風呂で会話して打ち解けたからな。


「最初、ルーン姫が100人対戦するぞとか言って脅していましたよね?それってなんですか?」

「あー、100人対戦とは普通は王国軍の中で100人ほどのまとまりを作って、模擬戦を行うのだが・・・姫様は一人で100人相手になさるのだ・・・」

「それってかなり危ないんじゃ・・・・」

「手加減しようとしたが、本気でかかってこいと言って瞬く間に100人の兵が宙に舞ってな・・・・それ以来本気を出してやって見てはいるが、我々はいまだに姫様に勝てたことがないのだ・・・」

「それは・・・」


 さすがに言葉が詰まるんだが。ルーン姫どんだけ強いんだよ!!というより、護衛いるのか・・・?


 どうやらあの姫様1人でこの国の兵士100人以上の力ってことか・・・・そりゃ強いわ。ほんとに一国の王女かよ・・・・。予想通りというか、なんというか・・・・。

ルーン姫>|越えられない壁|>一般的な兵士×100

・・・どんな強さだよ。

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