第69話 タマモの秘密
出会いっていいよな・・・
そのまま道端で話すのもあれだったんで馬車についでに乗せてもって町まで連れてってもらった。馬車は意外にもキャンピングカーのように広く、全員のれた。
乗っている間中タマモが俺のそばから離れなくて、尻尾の数本が俺の腰に巻き付けられていた。モフモフしていて気持ちがいいけどぎゅぅぅと締め付けてきてちょっときしむ。不安そうな顔をしているので嫌ともいえないし、我慢我慢・・・・あ、やっぱちょっとギブ。腰らへんが・・・・。
ほかの皆はなんかタマモの様子を気遣っているようだけどちょっと助けて・・・・。
肝心のタマモの父親だというフエン・ランタン・ガータナック獣王陛下は俺たちが馬車に乗った後に
「詳しい話は私が今夜泊まる予定の宿にて話す。だから寝る」
といって、爆睡中であった。・・・どう対応すればいいんだろ。
タマモの尻尾に絞殺されかけながらもやっと着いた。意外にも普通の宿に泊まるようであった。
「獣王陛下!宿にご到着いたしました!!」
「ふわぁぁあっつ、やっとついたか」
よく寝てたなこのおっさん。
宿に入り、獣王が止まる部屋に案内された。そういえば、俺たちと普通に接しているけど、万が一あっても実力手で抑えられるから別にいいそうである。攻撃する意思はないけどな。
部屋の中にて、獣王陛下が胡坐をかいて座る。王様のイメージがな・・・。
獣王の前に俺たちは同じようにして座った。無礼講でいい感じのようである。
「さて、改めて名乗ろう。私の名前はフエン・ランタン・ガータナック、獣人でもあり王でもある。気軽にガータナックさんとか呼んでも構わんぞ」
気軽な王様だな・・・まあ、人がいいようだからいいか。こちらも名乗っていく。
「俺はラル、鬼神です。旅をしています」
「ほう、鬼神とな」
キランとガータナックさんの瞳が光った。なんか戦闘狂の感じがするな。タマモの父親とか言っていたしそういうところは似ているのか。
「私はソティス、ダークエルフです」
「わらわはカルミア、ラミアじゃ」
「私はミウ、剣精霊です」
「えっと、私はルミ、雪女です」
一通り言い終えた。
「がっはっはっは、なかなかきれいなおなごたちを伴にしているでないかラルとやら」
「はあっ、それほどでも」
相当フランクな人だな。
「それに鬼神か・・・確かになかなかの強者のようだな。手合わせ願いたいがどうだ?」
「あー、それよりも先に聞きたいんですけど」
この人確実に戦闘の方を楽しんでいるよな。
「おお、そうだった。そこにいる9本の尻尾を持つのがわたしの一人娘のフエン・ランタン・タマモだ」
本名そうだったのか。
「タマモは昔はよく好奇心旺盛な娘でな、よくこれなにとか目を輝かせて聞いて来たり、雷が怖いといって泣きついて来たりしたもんだ。尻尾が9本の九尾だから力は強いのに、怖がりでな」
「ちょっとやめてください父上!!」
タマモが超顔真っ赤にしていた。そりゃ、昔の自分の小さい時の話をされるのは恥ずかしいよな。カルミアが何かメモっている気がするが気のせいか?
「だが、成長していくにつれ自分は仕えるべき主を探したいといってな、2年前に城から出ていったんだ。妖術が使えるから別に心配などをしていなかったが、まさか今こうして再会できるとはな。まあ、途中で昔家出した時みたいに泣きじゃくって戻ってくるとも思っていたがな」
「だから勝手に鬼神様の前でばらすのをやめてください!!」
顔をさらに赤くしてタマモが尻尾のいくつかをガータナックさんにたたきつけたが、すべて避けられた。さすが獣王である。
というか、タマモの不安な顔の理由が分かった。昔話を話されるのが嫌だったんだな・・・・。もはやゆでだこみたいになっているし。
「まあ、タマモ、お前がこうして元気にやっているのは父親としてはうれしいぞ」
いいお父さんとは思えるが、いかんせん余計な話しが多いな。
「さて、ラル・・・鬼神殿と言った方がいいか?」
「ラルで」
「ラル殿、タマモが仕える相手にお主を選んだようだが、その実力を見せてもらっていいか?」
親子だな。実力で測るのが似ているよ。結局そうなるのか・・・。
親に、昔の自分の話をされるのって恥ずかしいこともありますよね




