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第54話 お宝・・・

前回の続き

 盗賊たちのお宝を見た俺たちは落胆した。


 見かけは確かに金銀財宝のようである。だが、重量が変だった。


 そのため試しにひとつ手に取って金棒でたたき割ってみると、単にメッキされたものであることが分かった。


 そして全部叩き割って確かめると、、ここにあるものはすべて同じ真っ赤な偽物であった。本物なのは先ほど盗賊たちが襲った馬車の宝石類だけであろう。


「なんでこんなに偽のお宝ばかりなんだ?」

「ふむ・・・おそらくじゃが全員バカだったからであろう」


 カルミアの考えは、ここにあるお宝の類は金が尽きたときに売るための貯金のようなつもりだったようである。だが、盗賊たちは前にあった海賊たちほど結束はないようで、勝手に転売していて、ばれないように偽物を置き続けたこうなったのではないかと。


「そして、全員同じようなことをしてまったく重さの違いに気が付かないほどバカじゃったから、最終的にこうなったのではないのか?」

「なるほど、一理あるな」

「バカのようでしたもんね」

「マヌケともいえます」

「アホですよね」


 バカ、アホ、マヌケ・・・おお、三大悪口がそろったな。ドジとかは微妙だな。


「これどうしましょうか?」

「うーん、あ、そうだ」


 盗賊たちの死体をまずはこのアジトの洞窟内に俺たちは運んだ。


 そして、アジトの天井の真上の土地から思いっきり金棒を振り下ろした。


ごがぁぁぁぁぁん!!


 そして、天井が崩れ、すべてが土に埋もれたのであった。


「こうして埋めておけばいいだろう。また盗賊たちが住み着けないようにしたしな」

「うわぁ・・・お兄様の力半端ないですね」


 妹がどこか呆れたような声を出した。他のみんなはすでに慣れた感じである。


「この宝石類はどうしましょうか?」


 タマモが唯一本物だった宝石類を見せてきた。先ほど襲われてすでにお亡くなりになられている商人たちの馬車から持ち出されたものである。


「さっきの馬車に戻して置こうにも、人に見つかって誤って盗賊と思われたらやだしな。このへんに適当においておけ」

「わかりました」


 こうしてみなかったことにして森を歩き続けること約2時間。


 やっと俺たちは森を抜けた。


「結構大きな森だったよな」

「開拓されてない感じでしたね」


 馬車のあとがある道があり、これに沿っていけばどこかの街に出ることが明白であった。



ものすごい濃いキャラ作ってみたいな

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