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第42話 海を目指しての旅路1

ちょいほのぼの

 俺たちは今、海を目指していた。せっかくの旅だしたまには海に行かないとね。海を渡ることもあるだろうしな。この世界の海にはモンスターがいるから前世より危険だが。


「海まであと大体4日ほどかかるか」


 地図を見て今現在自分がいる位置座標を確認する。スマホなんかはないからなぁ。


「港町も近くにあるみたいですねー」

「新鮮な海の幸なんかも期待できそうじゃな」

「鬼神様、こいつら置いて行って走っていくのはどうでしょうか?」

「さすがにそれはダメだろ・・・」


 


 なんやかんやとありながら、俺たちは今日はこの近くにあるらしい村に寄ることにした。下手に夜道を歩くよりも、こういった人がいるところで1泊過ごしたほうがいいからな。


「お、あの村だな」

「なんか騒がしくありませんか?」


 なにやら村の方から大声が響いている。


 近くまで寄ってみると、何やら村の全員で必死に何かと戦っていた。


 それは見た目がどう見てもタコのような大群だった。


「なんだこの状況?」


 近くにいた村人に聞いてみた。


「すいません、いったい何を皆さんやっているんですか?」

「おお、旅の人かね?いまな、この村で毎年恒例の『タッコン進軍』を止めているんだよ」

「タッコン進軍?」


 親切に話してくれた村人によると、毎年この時期に「タッコン」と呼ばれるモンスターの群れが進行してくるらしい。特に何もしなかったら襲い掛かってこないので20年ほど前までは無視していたそうな。ところが、20年前に今の村長がタッコンの中で弱ったやつが息絶えたのを見て、なんとなく焼いて食べたらものすごくおいしかったそうだ。


「それ以来、この村ではタッコンのおいしさを求めてこうしてタッコンを捕獲して食っているんだよ」

「旅人の俺たちでも参加は可能か?」


 話を聞いていたらすっごい食欲がわいてきた。


「ああ、大量にいすぎて全部を食べつくせないからね。誰でも自由参加可能だよ」

「よし、だったら海に行く前にここで少し連携の練習でもするか」


 タマモが増えたので、この先モンスターに襲われたときの対処法が変わってくるので、その訓練的なものをすることにした。


「構え!」


 俺の号令とともに、ソティス、カルミア、タマモがそれぞれ弓、魔法、妖術の準備をする。


「撃ち方はじめ!!」


「『ウインド・アロー』!」

「『アクア・マシンガン』!」

「『降りそそぐ狐火ダウンパワー・フェンファイヤー』!」


それぞれが放った風魔法をまとう矢、水しぶきの刃、青白く燃える炎の拡散した弾丸が同時にタッコンの群れに直撃した。


「「「「「ぴぎぃぃぃぃぃぃぃっ!?」」」」」


 それぞれが次々とタッコンを襲う。一応、後で食べるので加減ありで。俺は魔法が使えないからこうして指揮をとるしかないんだけどね。だって、金棒だと確実に爆散させそう。素手だとなんかぬるぬるしていそうだったし嫌だった。





「うまいなこれ!」

「よく焼けてますよ!」

「ちょっと焦げてパリッとしているのがまたうまいのぅ」

「火加減は完璧です」


 タッコンをとりまくった俺たちは、タマモの妖術によってでた狐火で焼いたタッコンを味わっていた。


「ちょっと多いかな?」

「無限のポーチがあるから心配ないでしょ」

「そういやそうだな」


 少なくとも300体ほどは狩りまくってしまったからな。しばらく食糧事情には困らんだろ。


 だが、焼いただけでは物足りない。


「そうだ、首都で買った小麦粉なんかはまだあるか?」

「ありますけど、何するんですか?」

「ちょいとな、一工夫をな・・・」





「うまいですよこれ!!ラル様一体なんですかこれ!?」

「これはな、たこ焼き・・・いや、『たっこん焼き』だな」


たこ焼き機はなかったが、なぜか買っていた鉄板を指でいろいろやって似たようなのを作ってみました。あとはたこ焼きと同じようにしただけかな?ソースがないのが残念だが。


ついでに、村人たちに振る舞ったところ大絶賛だった。より美味くするための研究をしたいということで、たこ焼き用の鉄板を譲ったのであった。


覚えていたらまたこの村寄ろう。改良されていたらいいな。

海はまだまだ

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