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第35話 バカ見参2!!

バカはバカ。ホアって名前があるけどもうバカって呼んだ方が早いな。

 宿を取り囲むようにして大勢の悪人面の男たちを引き連れ、あの昼間のバカはそこに姿を現した。


「息子よ!なにをしでかすつもりだ!!その人数はどうやって集めた!!」

「ぬぅわぁに、簡単なことですよ父上」


 ガロンさんの質問に対し、むかつくような手ぶりでバカは答えた。


「金の力ですよ。冒険者の酒場に行って金でこいつらを雇ったんですよ」

「家の金で勝手にか!!」

「ええ、ですが僕ちんは次期当主・・・いや、ここで父上を殺せば僕ちんが当主になるのは確実になる。その父上の隣にいる鬼神だっけ?そいつを殺すついでですがね」


 うわぁ、バカはバカでも実行力のあるバカだったのか。


「おい鬼神!その女たちを渡せば父上を殺すだけでお前は下僕にしてやるが?」

「・・・昼間の力の差が理解できていないんだな」


 なんかもう昼間のことでわかっていなかったことに怒りを通り越して呆れたよ。


「人数をそろえれば勝てると?」

「ふん、従うつもりはないのか。ならばお前達やれっ!!女は僕ちんがいただくからそっちはケガさせるな!!」

「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」」


 その号令とともに、宿屋に多数の悪人面たちが入り込んできた。


「・・・ガロンさんは下がっていてくれませんか?」

「いや、鬼神殿、これはうちの大バカ息子がしでかしたことです。私が解決いたします」

「あのバカはもともと俺たちに喧嘩を売ってきました。それに、あの人数は一人じゃ厳しいでしょう」


 ガロンさんはどうやら護衛がいないようである。もともと鍛えられているからか?今この部屋にいるのは俺、ソティス、カルミア、ガロンさん、知らせてきたぬかだけである。宿屋にはほかにも従業員がいるはずだが、そいつらを狙わずまっすうぐ俺たちがいる部屋に馬鹿どもがむかってきた。


「ソティス、カルミアは遠距離魔法や弓矢で援護してくれ。俺が直接奴らをぶちのめしにいく」

「鬼神殿、私も戦おう。私の息子がしでかしたことだからな」


 ガロンさんは腰にさしてあった剣、いや、サーベルか?それを持った。


「一応あの雇われているやつらはどうすればいい?」

「生死を問わなくてもいい。ただ、あのバカ息子だけは生かしてくれ」

「わかりましたよ」


 こうしてガロンさんと組んで俺たちは向かって来る奴らに迎え撃つのであった・・・。


鬼神&ガロンVS雇われてきたバカたち&バカ息子

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