第22話 力自慢大会最終競技「ドラゴンを倒しまSYO‼︎」その2
ただで終わるわけがない。
「では、次は俺っちが行かさせてもらおうか」
「「どうぞどうぞ」」
次はドワーフのガイモンキさんか。選んだ武器はイメージ通りのハンマーだな。金棒の次に使ってみたいが・・・。
『さあっ!!次はガイモンキさんです!!この大会にすでに6回以上は出ている大ベテラン!!今大会こそ優勝ができるのでしょうか!!』
6回以上か。意外にも結構多く出ていたんだな。
「俺っちは今大会こそ優勝してやる!!」
ゴーレムは新しく入れ替わるように舞台中央でまたせりあがって出てきた。一応、先ほど壊れたやつは素早くスタッフが回収していたよ。
『では、開始!!』
「必殺!!」
いきなりガイモンキさんは叫んだ」。
「『大地の揺れ』!!」
そのまま大きくハンマーを振り下ろしたかと思うと、そのあたるさきはゴーレムではなくて地面だった。
ドッゴオォォォォォォォォォン!!
大きく地面が揺れた次の瞬間!!
「ギャギイイ!?」
ゴーレムの足元がいきなり盛り上がり、そのままゴーレムを上に突き上げた。
そして、そのままゴーレムは地面に落下して沈黙した。
『な、なんと一体なんという事でしょーか!!地面がいきなり盛り上がってゴーレムを空に打ち上げたぞ!?』
『あれは魔法の一種ですね。おそらく土魔法の足場を作るやつだったはずですが・・・こうして使用法を変えるとはすごいですね』
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観客席:カルミア&ソティスside
「な、なんですか今のは!?」
「ふむ、土魔法の『大地創作』をハンマーにまとわせて地面に埋め込んだようじゃな。この魔法は本来は自分の足元にいすなどを作って座るためのものじゃ。あの解説まちがっておる」
「カルミアは使えないんですか?使えたら野宿の際にラル様の椅子を作ったりできますが」
「わらわには無理じゃ。適性がない。せいぜいちょっと段差ができる程度じゃな」
「使えない人ですね・・・」
「なんじゃと!!」
観客製で急に喧嘩を始めた二人を周りの観客たちがなんとかなだめておさめるのであった。
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『さて、ガイモンキ選手の意外なすごいものが見られたところで、次はどちらが行くのか!!』
残るは俺とマッスールか。
「ねえ、ラルちゃん。私が先でいいかしら?
「ま、俺は最後でいいよ。マッスールさん頑張ってね」
マッスールさんの武器は小さなナイフだった。
あんな武器でどうやって戦うのだろうか?というか、筋肉だるま過ぎて握れているのかも怪しい。
『では、開始!!』
「ゴーレムの倒し方は一番楽なのがあるのよね」
ん?そんなのがあるのか?
「ギャオオオオン!!」
「どぉぉぉぉりゃりゃりゃりゃりゃ!!」
いきなりものすごい怒涛の張り手をゴーレムにかましている!?
『マッスール選手いきなりものすごい張り手の嵐を繰り出したー!?』
『まるで嵐のごとく出しているな』
なんかものすごく怖いな・・・。
「どりゃりゃりゃりゃ!!ずえぇいりゃぁぁぁぁぁ!!」
『おっと、いきなりゴーレムを持ち上げた!?』
『ゴーレムの重量は1トンぐらいなんだが』
『さすがは前大会の優勝者という事か!?ものすごい怪力だー!!』
「このままごり押しが一番楽なのよ!!どっせいしゃぁぁぁ!!」
ゴーレムをそのまま空高く投げ飛ばし、落ちてきたところを、
「ふんがーーーー!!」
ドゴォォォォン!
勢い良く横から張り手をかけ、そのまま吹っ飛んで地面を数回バウンドして、ゴーレムは沈黙した。
というか、ナイフ関係ないじゃん!?
「ナイフをどこで使うかって?それはね、勝利の決めポーズのためよ。ふん!」
そして力んで決めポーズしたよ。ナイフは手で持ってやってるし。
『さすが全大会の優勝者!!豪快に決めたー!!』
インパクト強すぎるな・・・。これ負けたかもしれん。
『さて、最後は、ラル選手のば、
ズガァァァァァァァン!!
いきなりステージの中央が爆散した。
『な、なんだいきなりー!?何かが爆発したぞ!?』
ステージの中央から黒煙が上がり、そこから何かが這い登ってきた。
「GYOOOOOOOOOOOOO!!」
意味の分からないような雄たけびを上げ、それは姿を現した。
『な!?あれはゴーレムか!?』
『違いますね。あんなものは用意されていないはずですが』
出てきたものは巨大な人型のゴーレムのようなものだった。全身がまがまがしい紫色の光を放ち、見るからにやばい感じがした。
『な、なんでしょうかあれは一体!?』
「まずいぞラル!!そいつはさっきの呪いの武具がどうやら集合してゴーレムに交じったやつのようだ!!」
ステージの端から先ほどゴーレムを倒したガイモンキさんが走ってきた。
「え!?なんですかそれ!?」
「さっき呪われた武具があるって言ったろ!それはそれぞれ弱い感じがしたからほおっておいたんだが、どうやらゴーレムの核の魔石に引き寄せられて、あれになったようだ!!名付けるなら『呪いの巨人』とでもいうべきか」
「GYOOOOOOOOOOOOO!!」
言い終わらないうちにその呪いの巨人が観客席にその拳をふるい始めた。
「きゃああああ!!」
「うわあああああ!!」
「助けてくれぇぇぇ!!」
観客席は完全にパニックに陥っていた。
「ラル様ご無事ですかー!!」
「ラル殿無事か!!」
「ソティス!カルミア!大丈夫か!?」
どさくさに紛れて観客席から二人がこっちに駆け寄ってきた。
「いったい何ですかあれは!?」
「わらわも初めて見たぞあんな奴!」
「俺だっていまいちわからねぇよ!!」
「とりあえず今は逃げたほうがいいぞ!!ラルはその美人二人と一緒に逃げろ!!」
「そんな!ガイモンキさんはどうするんですか!?」
ガイモンキさんは逃げる様子がなく、むしろあのやばい巨人に戦いを挑もうとしているように見えた。
「ふっ、決まっているだろ。俺っちはドワーフで、鍛冶屋も営んでいる。その中で呪われた武具がああして暴れるのを見かけたらあの武器たちを何とかして沈めたくなるのさ。作者は違えど、武器に対する思いはどれも変わらん。俺っちはあの武器を止めて何とかしたいのさ」
「ガイモンキちゃんよく言ったわね!私も加わるわ!」
「マッスールさん!?」
いつの間にか何やらポーズを決めているマッスールさんがそこにいた。
「この大会では私たちはライバル。だけど、今は大会どころじゃないわ。あの化けもんを止めたいのは私も同じよ!!」
「なんかすごい奴じゃの・・・・」
「だってこのままだと誰が優勝したかわからないじゃない!!」
「その一言でいろいろ台無しだよ!!」
なんか余計なこと言うなこの人。
「あ、ラル殿これ」
「うおっと・・・金棒か」
いきなり渡されたのは俺の金棒だった。
「ふむ、すごそうな武器だな。俺っちの目から見るとなかなかの業物のようだ」
え?あの女神はただの金棒と言っていたんだけど。
「それを持つってことは、ラルちゃんも戦うってことでいいのかしら」
「・・・・そうだな。乗り掛かった舟だ。このさい俺も戦うか!」
「そういうと思って渡したんじゃよね」
「私たちは避難してますので」
「おい、カルミアは十分戦えるだろ」
「カルミアは先ほどゴーレムから守るために観客席に結界はって魔力が尽きてしまったんです」
「あはは、たった1発で魔力がなくなってしまったわい」
この二人は戦力外だな。避難してもらわないと。
「そういえばほかにいた参加者は?」
「もうとっくの前に逃げたわ。あの獣人のウルも気絶して役立たずになっていたわ」
なんか意外だな。
とりあえず、俺たちは臨時的に組んで、今ここに呪いの巨人を倒すメンバーとなったのであった。
なんか大ごとになったな。




