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第13話 村襲撃1

ブックマーク30件ありがとうございます!!

「で、お前たちのボスとかって誰なんだ?」

「ふん、教えるかよ」


 とりあえず村長の家に泊まることになった俺たちであったが、その前に今はごろつきどもを問い詰めているところだった。


 一応気絶していたので全員縛って動けなくしていて、村長の家の地下にやって、やっと気が付いたごろつきの一人にこの村の作物を奪うようにし指示した人物を聞いていた。


 だが、結構口が堅くてなかなかしゃべらんな。


「だいたい俺たちを石をなげて遠距離から攻撃するなんてずるいぞ!!男なら正面からかかってきやがれ!!」

「男なら無理やり村から作物を奪わないと思うが?」

「そうですよ!!最低な人ですよ!!」


 こいつらの価値観少し変なとこにあるなぁ。


「なら、俺の縄をほどいて正々堂々と一対一で戦ってみやがれ!俺は不意を食らってやられたが正面からなら負けんぞ!!」


 バカかコイツは?


「正面からやるのもよかったがいまだに力加減が難しくてな・・・・、村長さん、少し離れてくれませんか?」

「おお、わかったぞ」


 村長さんを後ろに下げて、俺は金棒を構えた。


「よく見ておけ、俺が本気でコイツを使ったらどうなるかをなっ!!」


ドゴォォォォォォォォォォォォン!!


 思いっきり床にたたきつけると、地面がすごい揺れて、そこにはクレーターができていた。


「・・・どうだ?この威力をまともに浴びたらどうなる?」

「なんともまぁすごいのう・・・」

「さすがラル様です!!」

「で、どうす・・・あ」


 ごろつきの男はまた白目をむいて気絶していたよ。なんか床にシミができているし。


「これはちょっと刺激が強かったかな?」


 ちなみに、他に目を覚ました奴もいたようだがそいつらもそのラルの力に恐怖でまた気絶していたのであった。







「「「「すいませんでした!!全部しゃべりますのでどうにか命だけは勘弁を!!」」」」


 少し待って、ようやく目を覚ましたごろつきたちは縛られながらも土下座するようにしたのであった。


「じ、実は俺たちのボスは俺たちにもよくわからないのです!!」

「はぁ?どういうことだ?」

「それはこの村を襲う前日でした・・・・」



 ごろつきたちはもともと最初からこの村を襲う気でいたらしい。だが、この村に来る途中に近くの森にて何者かに捕らえられたそうなのだ。


「その時に、そのあっしらをとらえた人物はこう言いましたのでさぁ」

「『そうだね・・・あの近くにある村からありったけの食べ物を奪ってここに持って来たら解放するよ。ただ、それで逃げ出そうと思わないことね。この命令に逆らったらあなたたちの命はないからね』と、この世のものとは思えないほどの恐ろしい声で言ってきたんです」

「それで俺たちはこの村の食料をすべて奪って、その人に渡して自由いなれたらさっさとトンズラこくきでした」


 なるほどね。つまりそういうわけで村の作物を奪おうとしていたのか。


「ん?でも待てよ?そのボスってお前たちが逃げたらダメと言っていたよな」

「はい、そうです」

「つまりお前たちをどこかで見張っていた可能性があるのじゃないか?」

「そ、そうなりますね」

「ということは、お前達が今こうして捕まったということも見ていたんじゃ・・・」


 なんかすごくいやな予感がするんだが。


 その場に重い空気が漂った時だった。村中にある声が響き渡った。


「大変だー!!村にゴブリンの群れが襲ってきたーー!!」



 その声に慌てて外に出てみると、大量のゴブリンの群れが村に襲撃しようと近づいてきた。


「ちっ、いやな予感が当たりやがったか」

「ラル様どういたしましょう!!」

「このまま撃退する!!ソティスは村の人たちの避難を頼む!!」

「な!!まさかのあの群れをお一人で撃退する気ですかな!?」


 一緒に出てきた村長さんも驚いていた。まあ、100匹近くいるようだしな。


「一応大丈夫です。それより村長さんも避難を!!」

「しかし旅のおかたにこれ以上お世話になるわけには」

「別にいい!!俺がただあいつらを倒すというだけだ!!」


 そして、俺は金棒を持ってその群れの中に突っ込んだ。


「どりゃあぁぁぁぁぁ!!」


 金棒を手加減なしで振るいまくった。


「グギャ!?」

「ゴギャ!?」

「ゲギャ!?」


 金棒を一振りするたびに、ゴブリンたちは次から次へと餌食となっていった・・・。


「なあ、ソティスとか言ったの」

「なんでしょうか村長さん」

「あのラルという御仁、強すぎでは・・・」

「ラル様は強いですけど?」

「いやそうじゃなくて、やりすぎであのゴブリンたちに同情したくなるレベルでじゃ」

「強いんですよあの方は」


 どことなくかみ合っていないソティスと村長の会話の横で、ラルはたちどころにゴブリンたちを全滅させていったのであった・・・。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「・・・な、なんなのよあれ。強すぎでしょあの男」


 村から少し離れた場所で、ゴブリンたちを操って村に襲撃を仕掛けさせたその者は、ラルの強さに少し引いていた。


「あれって見た目は人間のようだけど、違うのかしら?・・・こうなったらわらわ自身が行くしかないわね・・・」


 その者は、自ら村に向かうのであった・・・。

ついにボス登場

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