第116話 ・・・これが青春か
合っているのかな?
何とか全員着替えて、とりあえず全員正座。
なお、俺の身体には全員の鉄拳の跡が付いている。カルミアのはしっぽだったが。
「で、俺のベッドにもぐりこんでいたのはどういうわけだ」
「それはその・・・」
「まあ、なんというか・・・」
「既成事実を作ろうとしたのですが、女の闘いとなり、何とか全員ベッドに乗り込めたのですが疲れてそのまま全員で眠りました」
タマモがはっきりと言いました。ここまで言い切るってのはすごいな・・・・。
そう言い切った瞬間、全員からものすごい湯気が出た。深夜テンションみたいなものでまだ平気だったが、一晩寝たら冷静になって恥ずかしくなったようである。
まあ、ここまでして気が付かないほど俺は鈍感ではない・・・・多分。
「要は、みんな俺と恋仲になりたかったと」
「できればその一歩先を」
「わらわたちはお主の・・・・」
「正妻というか」
「体を許してほしかったッというべきでしょうか・・・」
「つまりラルっちにみんな惚れているんだよ!!」
ルーンが思い切ったように全員の思いを代弁して告白した。
真正面から言われるとものすごく恥ずかしいのだが・・・・。旅仲間と思っていたのが恋慕されていたとは・・・・。
前世でもここまでまともに告白されたことがない。なんかミウが剣の姿で「やっとわかったのですか」とでも言いたげのそぶりを見せているのだが・・・・。
物凄く甘酸っぱい雰囲気になった。前世の高校生活でも感じたことがないこの雰囲気。
ああ、これが青春とかいうやつか。
「・・・全員俺のことが好きなのか」
まずはソティスを真っ直ぐ見る。
「はい、あの時、隷属の首輪を外されてから」
次にカルミアを。
「そうなのじゃ。さみしくて村を襲撃し、お主に倒され、その旅に同行してきてからじゃ」
次にタマモを。
「ええ、鬼神様と戦い、お姫様抱っこで無力化されてから」
次にルミを。
「ええと、あの襲ってきた男たちから助けてもらったときから」
最後にルーン。
「あたしは話を聞いてくれて優しいと言われた時からだ」
全員の眼を見ると誰もが真剣である。
「そうか・・・・・」
彼女たちが本気なら、俺も答えてあげないとな・・・・・。




