第114話 なんでいるの!?
そろそろ自覚してもらいます。
翌日、俺は窓から差し込んできた日の光で目が覚めた。
城で1泊できたが、結構よく眠れたなぁ・・・・。この部屋のベッドは結構大きくて一人だと出秋様な気がするがな。寝る前に国王に聞いたら来客用のだとか言ってたがな。
取りあえず、今日はルーンが城でいろいろ何かして、その間俺たちはある用事をして、明日ここから出て旅をつづけ・・・
むにゅう
「・・・ん?」
今日の予定を頭で考えていると、ふと右手に何やら柔らかい感触を感じた。というか、なんか息苦しいような。
「なんだこれ?」
布団の中なので、布団をめくってみると・・・・。
「えへへラル様ぁ・・・・」
何やら胸元で笑顔で寝言を言っているソティスの姿があった。しかも、着ているのが薄い生地の寝巻のようで、もともとのスタイルの良さと相まって何か危険な感じである。
・・・ってソティス!?なんで!?どうしてここで寝ているの!?別の部屋で寝ていたよね!?
その胸が押し付けられて柔らかさが当たってくるんですけど!?鬼神だけど中身は男子高校生ですよ!?
だが、ここで俺は気が付く。ソティスの位置は俺の胸元、つまり上の方である。
だが、先ほどの感触は右手から。つまり、右側からである。というか、左右どちらも動きにくい。
なにやら冷たい汗が背中を滝のように流れた。
左右を目を凝らしてみてみると・・・・。
「ラル殿・・・それは反則なのじゃ・・」
右にはカルミアがいた。というか、半分ほど上着が脱げていて生で出ているんですけど。さっきの柔らかいモノの正体はお前の胸かよ!?
「ラルっち・・・・」
左側にはルーンがいた。というか、気が付いたんですけど服から何やら白く長い布が胸元から出ているんですが・・・・。ああ、さらしね。
どうやら胸をそれで押さえつけていたようで、ほどけたらしくそれで分かったのですが胸の大きさはカルミアほどの大きさだったんですね。押し当てられて物凄く困るんですが。
さらに、足元を見るとタマモとルミがそれぞれ何やら悔しそうな顔で転がって寝ていた。
「お兄様、目が覚めたんですね」
「ミウ・・・・これはどういう状況だ?」
ミウが剣の姿のまま宙に浮かんで飛んできた。
「昨夜、女の戦いがありましてこうなったというべきでしょうか」
ん?なんかいつもより不機嫌そうな感じがするな。
「持たざる者同士だと思ったのに・・・・まさかあれから数日ほどで成長するなんてこの世界の女性って恋するとこうなるんですか・・・・」
何やらぶつぶつ言っているが、物凄い怨念が含まれているような気がする。
どうやら持たざる者としてルーンと仲が良かったようだが、会わないうちに成長していて嫉妬したようである。なお、ミウは剣精霊で人の姿をとっているときは前世の姿を使用しているだけなので成長の希望性はないのである。
「って、とりあえずちゃんとした説明求む」
この状況じゃ恐ろしくまずい気がするので、皆を起こさないようにしてベッドから降りて床で話を聞くことにした。
なお、こんな配置になった理由は昨夜の静かな戦いの結果である。




