SIDE ルーン姫
キャラが安定しにくいな・・・。
あたしは今日はこの表彰式の日に城の騎士たちの訓練をしていた。
あのバンボーノが騒動を起こした際に、迅速に行動できなかった奴らだしな。迅速に行動できるようにここで徹底的に鍛えなければいけない。
そのため、愛用のガントレットで鍛えてました。騎士たちはみなボロボロになっているけど結構鍛えられたな。
一応警備として一部は行ってはいるが、大半を鍛えられたので良しとしよう。
「あの姫様、表彰式に出席しなくてもいいのですか?」
「ん?モノアブ将軍か」
次はどう鍛えてやろうかと考えていると、あたしの護衛もやっているモノアブ将軍が発言してきた。
「今回の表彰式にて、以前姫様と行動を共にした者たちの表彰で、それに今回の騒動で姫様も助けられてはいるでしょう?出席してあげたほうがよろしいかと思うのですが」
「ラルっちたちか・・・」
一応あたしはこの国の王女だし出席する必要があるのだろうが・・・・。
「・・・別にいいと思うよ。お礼なら言っているもん」
ギルドのところで言っているからね・・・。
「とか言って、本当は鬼神とやらに惚れていてまともに見れない状態だったりして」
「おい!姫様の前だぞ!!」
「下手に何か言って俺らの訓練が増やされたら命がないぞ!?」
「姫様、こやつまだ新入りで・・・・姫様?」
一人の騎士がうっかり軽口を言ってしまい、姫様の怒りを買ってよりきつい訓練にされるのではと思った騎士たち。だが、姫様は物凄い真っ赤な顔をしていた。
怒りによって真っ赤になっているわけではないと、朴念仁でも唐変木でもない騎士たちは理解した。
「姫様・・・まさか本当に惚れていたりします?」
モノアブ将軍がその質問した瞬間、ぼしゅっという音とともに姫様の頭から湯気が出た。
(((((あ、これ本気で惚れているんじゃないか?)))))
このとき騎士たちの心は一つになった。
「ば、ばかいうな!!」
「でも、ものすごく湯気出ていますが」
「顔も真っ赤ですよ」
「明らかに動揺していますし」
次々に指摘され、あたしはぐぅの音も出なくなった。
「撲殺姫が惚れるって・・・」
「この世の終わりかよ」
「いや、むしろ恋とかに打ち込んでしまって俺たちの訓練が軽くなるんじゃないかな」
「そうなってほしいよ」
「・・・本人の目の前で度胸あるな」
騎士たちを軽ーくさらに鍛えあげ、あたしは部屋に戻った。
ぐぬぬぬぬ、正直に言うなら確かにあたしはラルっちに惚れてはいる。自覚したのは騒動が終わってからだ。
だが、実ることはないと思う。
あたしはこの国の王女、いつかはほかの国に嫁がされる可能性があるからな。
・・・それ考えると悲しくなってきた。
そして、その考えを振り払うためにあたしはとりあえずラルっちたちをもう一度見ておこうと思い、表彰式会場へ向かった・・・。
会場に入ると、国王がなにやらラルっちと会話しているようである。
何を会話しているのか気になって気配をできるだけ消して、その背後にまわって、
「どうだ?我が娘を鬼神殿に差し出したいのだが・・・?」
・・・・・はい?今何を言ったの国王。
え、え、え、ラルっちにあたしを?
話を聞いていると、かなりあたしのことを考えての事のようであった。理屈はわかる。
けど・・・・2人とも、あたしが後ろにいるのに気がつかないで話しているのはどうかと思うよ・・・・。
「・・・そもそもルーン姫自身の意思はどうなのですか?」
大体の話を終えたところでラルっちは国王に尋ねた。
あたしのことを考えてくれたいるのはうれしい。それに・・・もう惚れたもんね。この際すがすがしく言うか!!
「あたしは別にいいんだが」
「と娘が言っているが・・・・ん?」
「へえ、なんか意外・・・・へ?」
国王とラルっちがこちらを向く。2人とも驚いたような顔になっていた。
顔文字で表すと2人とも
(;゜Д゜)
って感じだった




