第108話 これで解決か?
短め
ゴリアンとかいうやつを破壊し、やっと崩壊が収まったタイミングで、俺はゴリアンであったがれきの上にミウにゆっくりとおろしてもらったのであった。
「ものの見事にゴミの山となったな・・・」
「お兄さまの力、確実にものすごいやばい感じで強かったですよ」
一応こんな最終兵器を出してきた感じだし、もうあのDとかいうやつはないだろう。
(『封印』)
力をいつもの状態に戻すために、心の中で唱える。
体からガクンと、一瞬力が抜ける感じがした。
だが、初めて使ったときに比べるとずいぶん慣れたな・・・・。
いや、少しづつ戻らなくなっているのか?・・・考えるのはよそう。その時はその時だ。
取りあえず、このがれきの山をどうするかとかは国王に任せるとしてだ、あのアフロ男はどうなったかな?
「ミウ、あのアフロ男の気配とかわからないか?」
「ミウにはわかりませんよ・・・・」
魔剣とは言え、そういったものが分からないみたいだよな・・・・・鬼神の俺でも。
明確に敵意の目線が向けられているならまだわかるよ?
アフロ男は多分このがれきの下に埋もれたとかだと思うが・・・・・。
とにもかくにも、ギルドにいるソティス達のところに俺たちは戻るのであった・・・・。
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中央都市アタデルベから少し離れたところにある森の中にて、ゴリアンがやられる一部始終を見ている者たちがいた。
「ほう、やっぱ負けたか」
「バンボーノをちょいとそそのかしてその気にさせて、費用を出してもらい作ってもらいましたがやはりいまいちかと」
一人はバンボーノと組んでいた白衣のおっさん。もう一人は黒いコートを深く着こんでいて、その容姿はわからなかった。
だが、そこからにじみ出る気配には白衣のおっさんは内心ひやひやしていた。
「それにしてもあれが鬼神か・・・・面白そうなやつがこの世にあらわれたものだ」
「まあ、こちらが可能な限りものすごくかたい合金で作ったDなんかを拳で壊される様子は恐怖でしかありませんでしたけどね」
「あの力、やっぱり転生者だな。同じ者としてはあれぐらいチートみたいになってみたかったが・・・。むしろ互いに戦えた方が面白いな」
「それはいけません!!あなた様とあの鬼神が全力を出したらやばいことになりますよ!?」
白衣のおっさんは慌てた。この黒コートの人物がどれだけのものか知っているからだ。
「はははは、心配するな。しばらくはおとなしくしているよ。ま、とりあえず僕らの国へ帰るか」
そう黒コートの人物が言うと、白衣のおっさんと黒コートの姿はその場からまるで最初からいなかったように消えたのであった・・・・。
黒コートの人物・・・もしかして




