第107話 ゴリアン
ゴリアンは本当はゴリラ型ロボットみたいにする予定だった。
「しかし、近くで見るとでっかいなー」
ギルドから猛スピードでゴリアンとかいう平気の近くまで来たけどでかいな。
高さは大体50mぐらいかな?
「お兄様、ミウを使うのですか?」
「そりゃもちろん。頼むぞミウ」
「了解ですよ!!」
念のために右手に金棒、左手にミウという装備で俺はいる。大きい相手なら空から攻撃したほうがいいからな。
同時に扱うのは難しいが、片方ずつ使用すればいい。
前みたいに投げ飛ばされないように、ロープをミウに巻き付けて、左手で高々とかかげた。
「それじゃ、こいつの頭のてっぺんまで頼む」
「行きますよ!」
びゅんっつ
その場から真上に俺は急上昇した。左手で全体重を支えているのだが、力を解放しているので苦にもならんわ!!
『ぬっ!?お前は先ほど邪魔した鬼神ではないか!!』
「ん?」
ゴリアンの目の高さまで上昇した時に、その赤い一個の目玉のような部分をこちらに向けて言った。少しミウに静止させる。
「その声は・・・アフロ男か!!」
あいつこれに乗り込んでいるのか・・・遠隔操作とかのほうが安全だと思うのだが・・・。
『バンボーノだ!!まあ、さすがに鬼神とは言えどもこのゴリアンにはかなうまい!!』
そういうと、そのゴリアンとやらの目が光り、ビームのようなものが俺たちに向かって放たれた。
「ミウ!」
「簡単ですよ!!」
それを俺たちは横にひょいと軽くかわす。こういった光学兵器みたいなもんは軌道が読みやすいんだよ!!
外れたビームはそのまま空の彼方へ行った。
『ちいっ!!ちょこまか動くなこのハエめ!!』
アフロ男はいらだったのか何発も放ってきたが、すべて避けた。たまにあっかんべーとしたりして挑発をする。
「やーい、やーい!当てて見ろー!!」
『くっ、調子に乗るな!!』
ビームが当たらないので腕を使うが、それも避けた。ミウの飛行性能超高性能・・・・魔剣だけどね。
どうやらゴリアンは空飛ぶ機能がないようで、ジャンプしたりなどをするが飛べない。
ミウはまだまだ高く飛べるようだが、わざとゴリアンの目線と同じ高さで飛んでおちょくっていた。
『くそっつ!!』
「だんだん鈍くなってきたな!!」
ゴリアンの動きが徐々に鈍くなってきている。エネルギー切れかと思ったが、関節のあちこちから煙と火花が出始めているところ見ると、オーバーヒートみたいなことが起きているみたいだな。
どうやら俺たちを攻撃しようと躍起になってかなりの負担がかかっていたのだろう。魔導兵器でもオーバーヒートするんだなと学んだ。
しまいには、ビームが弱くなってきてちょろろろ・・・ともう弱くなっていた。
「このあたりでとどめのオーバーキルな一撃を叩き込むか。ミウ!あいつの頭上まで飛べ!!」
「了解ですよお兄様!!」
ぎゅんっと一気に上昇し、ゴリアンのちょうど真上に来た。
「ここから一気に金棒での渾身の一撃を喰らわせてやるよ!!」
『ま、待て止めろ!!』
さすがにもうだいぶがたが着たようで、ゴリアンの動きが追い付かないようである。
ミウを手放して落下し、渾身の金棒での一撃をゴリアンの頭頂部に叩き込んだ。
どっごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおん!!
ものすごい音がし、ゴリアンは足元がひび割れ、そこから崩れ始めた。
「お兄様!」
すばやくミウをつかみ直し、ゴリアンの崩落から逃れたのであった・・・・・。
Q:爆発しないんですか?
A:一応、魔導兵器でしたのでしません。




