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やや時間軸がずれている閑話 その1

SIDE以外での世間話。

ルミが加入して数日たとうとしたころである


「今思ったけどさ、野宿でも風呂が作れると思うんだよね」


 俺はそういった。


「「「「へ?」」」」


 ソティス達が間の抜けた声を出す。


 今までは野宿の時は風呂に入れず、宿でしか風呂に入ったことがないからだ。


 だが、前世が日本人で毎日風呂に入る習慣があった俺としてはこの状況を何とかしたいと思っていた。



 水はカルミアの魔法、湯にするにはタマモの妖術の火でできる。しかし、周りから丸見えに近い状態となってしまうため、いままではしてこなかった。



 でも、今は可能かもしれない。



「ルミって雪女だよね」

「はい」

「雪女ってことは氷の魔法とかが得意ってことだよな」

「ええ、私は確かに氷の魔法が得意ですが・・・・、それとお風呂にどう関係が?」

「壁だよ」


 要は、ルミに氷の壁を作ってもらってそれで周囲から見えないようにするという物だ。まあ、モンスターが襲い掛かってくる可能性があるので何人かで見張りをする必要性があるけど。俺の場合は全員が見張るから一番安全そうだけどね。


「なるほど、さすがラル様です!」

「氷の壁・・・それなら安心じゃな」

「鬼神様のその考えはなかった」

「でも、お湯で溶けてしまいますが・・・・」

「その場合は風呂から少し離れた部分に作ればいいだろ。できるだけ熱が伝わらない範囲でさ」


 というわけで早速試してみることに。


 一応地面に穴掘って風呂というわけではなく、ドラム缶・・・はないので、あらかじめその代わりになるんじゃないかと思って飼っておいた樽風呂である。


 火は大丈夫なのかという疑問があるが、水と火のバランスの関係や、そもそもタマモの妖術の狐火は普通の火と違って燃やし分けができるそうな。要は水のみに熱を伝えることが可能というわけだ。


 ソティスの役割?風魔法でで火加減調節。ミウと俺は風呂には手伝えないので見張りの方に力を入れる。


 服はまあ、パジャマがないからそのまま着直すことになるけどそれでも風呂があるかないかで大きく違う。


 アイウエオ順で、つまりカルミア、ゼロ(俺)、ソティス、タマモ、ミウ、ルミの順である。



「・・・樽だとちょっと入りにくいかのぅ」


 そういや、カルミアの下半身は長い蛇でした。樽のなかにぎっちぎちに入ると上がったときにはほとんどお湯がないという状況に・・・・。


 もう少し大きいものか、何か違うものにしないとダメかな・・・。



 だけど、他には問題点がない感じである。氷の壁で周囲から見られなくなるってのは結構いいな。


 お湯と壁を準備する側も魔法や妖術をよく使うし、いい刺激にはなると思う。


 ただね・・・これよく考えたら上からなら丸見えになるんじゃ・・・・。上に天井を作りたいけど、氷だから湯気の熱で溶け落ちるし、もっと改善しないと・・・。



たまーにこういうのも書きます

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