第101話 ルーン姫と再戦
諸事情により、いつもより投稿が遅いです。まあ、これは一応不定期なんですけど・・・いつの間にか毎日投稿しているんですよね・・・。
夜が明け、翌日俺たちはギルドの方へ向かって、そこの練習場を使用することにした。しかし、割とすぐ寝れたからあんまり気にならんかったな・・・・・。
ルーン姫との模擬戦のためなのだが、さすがこの国の王女だけあってこの中央都市のギルドに入ったときには注目を集めていたな。
練習場で互いに向かい合う。
「今日はあたしが勝つぜ!」
「それはどうかな」
まあ、正直言ってルーン姫との対戦は結構怖い。あのガントレットがねー。
審判はカルミアが務めるようである。
「勝敗はどちらかが降参するか、気絶するかじゃ」
「あいよ」
「わかっているよ」
ほかにギルドにいた人たちが集まってきている。どうやらルーン姫はこのギルドでもかなりの猛者として知られているようで、その対戦相手の俺の方が気になるようである。
「あの撲殺姫の相手するのか・・・・」
「一体あの男は誰だ?ココで見たことがないな・・・・」
「昨日冒険者詐称のやつらをボコったってのがあったな。あいつらしいよ」
「でも、あの撲殺姫に勝てるのかな・・・・」
ルーン姫のここでの言われ方は異名のようだけど・・・結構おっかないよなその異名。
「では、それぞれ構えて・・・・・試合開始!!」
カルミアの合図とともに、模擬戦は開始された。
前とは違い、いきなりガントレットを飛ばすようなことをしない。ルーン姫は素早く直接殴りかかってきた。
こちらは金棒で防ぐ。
がきぃぃぃぃぃぃん!!
金属音が鳴り、激トスしているところから火花が散った。
「このゼロ距離で発射するんだよ!」
「!}
そのままゼロ距離・・・金棒と激突している状態でルーン姫がロケットパンチのようにガントレットを発射した。
この距離で撃てば金棒にかける力にさらに発射の勢いを伝えることができる。
以前よりも成長しているなとは思いつつも、冷静に対処する。
金棒をわざと後ろの方にやり、ガントレットの勢いをそのまま後方へ流す。
こちらにあたらないようにして無理やり軌道をずらす。
その勢いのまま俺の横を通り過ぎて、そのまますぐにルーン姫の手に戻ってきた。
すばやくガントレットを装着し直し、そのまま回転をかけて殴りこんでくる。
だが、こちらは金棒をわざと上に軽く投げ、そのガントレットに殴り返す。
どごぉぉぉぉん!!
拳と拳がぶつかり合い、その間から周囲に衝撃波が走る。
「す、素手であの撲殺姫のパンチを受け止めた!?」
「受け止めたんじゃなくてぶつけ合った!?
周りの観客と化していた冒険者たちがそれぞれ驚く。ルーン姫の実力は知られているらしく、その光景に皆驚いているようだった。
なお、俺の手が無事なのはこちらの身体はどうやら頑丈なようで、ちょっと痛い程度で済んだ。無傷だけど少し痛い。
「なかなかやるねラルっち!」
「ルーン姫こそ前より確実に強くなっているよな」
拳を交えながら会話する。
殴り掛かかり、防がれ、避けて、また殴り掛かり・・・。
だが、すぐに決着の時が来た。
先ほど投げた金棒が落ちてきた。
そのまま金棒をつかむために上にジャンプし、金棒をつかむ。
殴り損ねたルーン姫が勢いそのままで一瞬前に倒れる。
持ち前の運動神経で体制を立て直したが、その一瞬で十分な隙だった。
空中で金棒を握り、そのまま地面に向かって投げつける。
金棒が地面に激突し、めり込んで衝撃が伝わる。
その衝撃により、立て直しかけていたルーン姫の足元が揺れる。
その揺れによりルーン姫が少しよろめく。
そのまま地面に着地し、金棒を素早く引き抜いてルーン姫の首元へやった。
「・・・チェックメイト」
「・・・まいったぜ。降参だ」
ルーン姫が降参し、俺が勝利したのであった・・・。
ルーン姫は戦法を見直したようですが・・・・まあ、ラルが勝ちましたね。




