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第99話 宿を探せ

中央都市ね・・・・中心に城があって、周りが円状に城下街って感じ。例えるならドーナッツみたいな形をした都市。その中心に城。

 俺が気絶させた自称冒険者グループの・・・なんだっけ?ネーミングセンスが悪すぎたやつらはその場に倒れていたが、すぐに憲兵が来た。


 さすがこの世界での警察機関、こういう都会なら仕事が早いね。


 その場で簡単な事情聴取を受けて、すぐにそいつらは連行されていった。俺?周りの目撃者たちによってお咎めなしですよ。そもそもこいつらから吹っかけてきたんだもん。


 というか、この冒険者たちについて聞いたらまさかの本当に「自称冒険者」であった。


 冒険者はそれなりには権利があるらしいが、こいつらはそれを悪用していたらしい。


 自分たちからわざわざそう名乗るもんでいつの間にか定着してしまっていたという事のようだ。今後、ギルドの管理体制の見直しをするらしい。



「結局、この国のギルドの管理体制が甘かったという事か・・・うまいなこれ」

「そりゃあれだけ弱かったですもんね・・・あちち」

「一瞬じゃったもんな・・・・もう少し味が濃い方がいいのぅ」

「相手がど素人。単位集団で弱いものをいじめていただけ・・・・うまい」

「ろくな人がいませんよね・・・山の果実よりおいしいですよ」


 現在、その場を離れてお昼頃だったので屋台で立食中。「ラーメン」に似た「ウラァァァメン」というなにやらやけくそになったかのような名前の料理である。


 その名前の由来は、めんをたたきつけまくってコシを出すためにそう言いながら作ることからきているらしい。うん、何かが間違えているような気がする。


 オークやコカトリスといったモンスターの骨からだしを取り、スープを作っているそうな。ここまで考える人ほんとスゴイな・・・・。食文化はどの世界行っても共通に素晴らしいものか。


 



 昼食を終えた後、俺たちは泊まるための宿を探し始めた。今回はこの中央都市でしばらく滞在する予定のため、できるだけ安くて長く泊まれる場所を探す。この中央都市広いからさ、全部見るために必要なんだもん。




「・・・って、さすが中央都市」

「多いですよね・・・・」


 道端で適当に人に聞いて、宿屋がないかと尋ねたら中央都市の宿泊街というところを教えてもらったよ。


 ここがこの国の中央だから行き来する人が多いらしく、宿屋がたくさんある。


「うちの宿屋はただいま宿泊料金が割引中だよ!!」

「こちらは1日3食しっかりつけるである!」

「ここなら温泉もあるでぇ!!」


 あちこちで客を引き込もうとしているな。道行く人々に声をかけて次から次へと宿に引き込んで・・・・。



「そこのきれいなお姉さんたちを引き連れた旦那!うちに泊まらないかい!」

「いやいや、その人数が入る部屋ならうちが一番だぞ!!」

「全員泊まるならぜひこちらへ!」


 そして俺たちもターゲットロックオンされたようである。というか、ソティス達と別室で泊まりたいのだが、なぜ一つの部屋にしようとしているんだこの人たち。


「私たちは別にいいんですが」

「野宿とあまり変わらんしのぅ」

「鬼神様と寝れる方が安心」

「この前のように宿に忍び込んでくる人がいるかもしれませんし・・・」


 そしてソティス達は抵抗ないんかい。男と一緒に寝るのはこの年頃だと嫌そうなものだけどな・・・。


「お兄さまがいたほうがみんな安心ですよ・・・」


 ミウがこっそりそう言うしな・・・。



 とりあえず、『火種亭』という宿が一番いい感じだったのでそこに泊まることにした。1週間ほど泊まろうかな?そのぐらいで見切れるだろうし。


 ソティス達と同室となったが、昼間は都市を見て回るし、夜は速攻で寝てしまえば何も問題は起きないだろう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ついに明日、例のモノ(、、、、)完全稼働が可能です」

「そうか、やっとか・・・・」



中央都市の王城の一室にて、二人のやり取りが交わされていた。一人は白衣を着たがりがりのおっさん。もう一人は、カールひげの頑強そうな体つきで、アフロの男性だった。


「稼働可能になるまで数日ほどだったのに、長く感じたな・・」

「ええ、ですが明日の昼頃に稼働させて一気にこの城を制圧。国王及び王子・王女を殺し、我々が国のトップに立てます」

「第1王女が1番手ごわいと聞くが・・・・」

「大丈夫ですよ。いくら第1王女でも勝てませんよ」

「ぬっふっふっふっふ、・・・それなら安心だ!これでやっと僕がこの国の王になれる!」


 そこまで真面目そうな顔をしていたアフロの男性はそこでやっと笑った。


「いえいえ、この国どころか世界の王になれるはずです。そこまでの代物であることは間違いないのですから」


 白衣のおっさんの方もにまぁと気味悪い笑顔を浮かべた。


「それで、この計画が成功しあなたが王になった暁には・・」

「ああ、僕が必ずお前に研究費及び材料を膨大な量で送ってやろう!」

「ありがとうございます」


 ぬっふっふっふっふと薄気味悪い笑い声がその部屋に響いたのであった・・・・・。


「・・・結局、国王はまだ毛根が死滅していなかったな」

「どうせ明日殺しますが・・・・結局、国王の毛根がいつ完全に絶えるかの賭けはだめでしたな」




昼頃か・・・・。こういった悪だくみをする人のイメージって他にどんなのがあるんでしょうかね?

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