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手料理
加「料理もお兄さんがやるの？」
妹「そうだよ。自慢できないくらい美味しいよ」
兄「……貶されたんだよね？ 俺」
加「すごいですね。得意料理はなんですか？」
兄「そうだなー。妹よ、兄の手料理で何が美味しいと思う？」
妹「ラーメン！」
兄「あぁ、そう……」
加「これは、まさかの……」
兄「ご察しの通り、俺はインスタントラーメンとカップラーメンしか食卓に出したことはありません」
妹「あの麺のカタさがちょうどいいんだよね」
加「でもカタさを褒めてるってことは、元からある味じゃなく、お兄さんの技量を褒めてます」
兄「いいよ、慰めてくれなくて。慣れてるから」
妹「それを上回って余りあるスープの美味しさ」
加「……スープの美味しさを感じられるのは麺が良いからです」
兄「いいよ、慰めてくれなくて。慣れてるから」
妹「絶妙な味加減。まさに職人技」
加「…………麺のカタさも味の一部です」
兄「いいよ、慰めてくれなくて。慣れてるから」
妹「ホント、お兄ちゃんは料理が上手いね！」
加「………………純粋な目をして褒められてますよ」
兄「いいよ、慰めてくれなくて。慣れてるから」
加「慰めてませんけど……」
兄「いいよ、慰めてくれなくて。慣れてるから」
妹「あれっ？ 精神崩壊してるね。しばらく置いとこ」
加「なんという不憫な」
兄「いいよ、慰めてくれなくて。慣れてるから」
