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下宿家 コミティスにて

長文で駄文になりましたが、何とぞよろしくお願いいたします。


王都ライルライズ 平民街 19:10

「もうすぐ家が見えるッスよ!」

アミールは一行に伝える。

「平民街って入る前にスゲー遠回りするんだな。」


「それに門と平民街に入るところで検問所もあったからなぁ。」


「こりゃ出入りするときは大変だな。」

彼らが日本人の一行が驚いたのは王都に入る前、平民街に検問所があって甲冑姿の兵士【衛兵】がバスを調べたり、衛兵がバスの中に入って一行のパスポート、入国許可証、学生証を確認していた。何事もなく過ぎてー


「「「‥‥‥」」」


「いやいや三人とも、もぅ過ぎたことは忘れたほうがいいですよ?」


「二回の検問で引っ掛かるのは希ですけども‥。」


「なんでじゃ!?何でわしらだけバスから降りて身体検査と薬物検査しなきゃならんのじゃあ!?」


「‥‥んだな。」


「オラまだこの国で悪さはしてねぇのに‥あんまりだっぺ‥。」

バスの中に入った衛兵達が中岡心、竹中繁、兼田明弘を見てバスから降りるように促されて三人はバスから降りて検問所内で身体検査と簡易麻薬検査を受けた。もちろん結果はシロだったが‥‥平民街の検問所でまた同じことが起きてしまい。呆気に取られたアミール以外のメンバーは思わず笑いを堪えることが出来ず笑っていた。

特に野上大輝は声を上げて笑っていた。

「いやー良いもんがみれたなぁ。」


「見るからに犯罪者ヅラですからね。」


「そうスッね!どう思います?アミールさん!」


「‥‥あっははは。」

アミールはただ愛想笑いしか出来なかった。

「あれはなかなかないもんやな。二回検問に引っ掛かる奴等は‥ぶっ!」

そう言う大輝は思い出し笑いしていた。

「‥‥おんしら下宿家に着いたら覚えていろよ?」

心は顔に青筋を立てていた。

「‥‥‥はぁ。」

竹中繁は無表情だがため息を漏らしていた意外と落ち込んでいた。

「腹立つぺっよ!全く!!こんな純粋なオラが疑われるのは心外だっぺよ!」


「‥‥どこか純粋なんだ?お前は?」


「むしろ狂暴凶悪だろう?」


「顔面凶器?」


「ウルセー!!」


兼田明弘は怒り心頭だが他の同期の面々にイジラれていた。


そんなこんなでバスは平民街の表通りのフェンスが囲ってある駐車場に止まった。


「あれ?アミールさんここ駐車場やけど‥。」


「あぁ、この公衆駐車場の今止まっている場所は家の専用停車場ッスよ。でここなら家まで徒歩スッ。」


「家ってどこですか?」


「そうッスここから歩いて5分位スッね。」


「えっ?じゃあなんで家の前にバスを止めないのですが?」

巧はそう言った。本来ならホテルでも旅館でもバスは出入り口付近で乗降するはずだと思うし仮に道が狭いというなら話は別だが、特に見たところ道路はそんなに狭くはないはずだと思うとアミールがあまり良くない顔で


「いやー前までは家の前にバスを置いていたんスッけどもね、この前お客さんを家に連れて乗降させ終わって案内しようとした時に‥‥車に当て逃げされて‥結構エグく深く掘られたッス‥‥。」

というアミールの表情はあまり思い出したくない事を思い出したようだ。


「でも、犯人は捕まっているー」


「犯人?そんなのまだ捕まっていないッスよ?謝りもせずに人の車をぶつけやかってそのまま逃げやがって‥‥一応保険は効いたスッけども私の愛車を傷つけた犯人は‥‥ぜってい許さねぇッス。」


「「‥‥。」」

アミールそう呟いていた。顔は笑っていたが目が笑ってはいなかった数名はそんなアミールの姿に恐怖を感じてに引いてしまっていた。


「まぁ、そんな話は置いといてみんな荷物を持って移動するッスよ。」

アミールはそう言うとバスのエンジンを停めて一行に乗降を促した。

一行は荷物を持ってバスから降りた。



19:18 下宿屋 コミティス

一行は平民街の一角に建っている下宿家の前に立っていた。

下宿家は外壁はオレンジ色の三階建ての木造の家‥‥だがまず驚いたのはパッと見て半世紀以上は築年を越えている木造建築物で外壁のあちらこちらにひび割れ、外壁の剥がれが目立つ外壁には触手のようなツタがびっしりとからみつきどこぞなく夜なのか不気味な雰囲気を醸し出している。

それを見た一行達は

「‥‥ここが下宿家?」


「モンスターハウスの間違いじゃねえのか?これ?」


「ドヤ街の宿かと思ったぞ。これ?」


「スプリンクラーとか設置とかしてなそうですね。」


大半はこの下宿宿をあまり良く思ってはいなかった。


「アミールさん?失礼ですけどもずいぶん古いお家ですけども‥中は大丈夫ですか?」

メンバーの一人伊藤翼は申し訳なそうにそう言うとアミールは


「あはっあ、まぁやっぱりここに来る人たちはそう言うっすね!大丈夫ッスよ見てくれ古いスッけど中は改築しあるから大丈夫ッスよ!」

アミールはそう発言すると一行は安心したような表情を浮かべていた。


「そうなんですが、ちなみに改築したのはつい最近ですか? 」

遊馬は改築したことに興味深そうに聞く。この木造建築物を改築したということはそれほど凝った部屋装飾がされているのだろうと思い聞いたのであろう。‥しかし


「改築したのは自分が2歳の時ッスよ!1つまり19年前のことッスよ!」


「‥‥えっ?ってことは内部は19年前の改築から何も変わってはいないと言うことですか‥。」


「まぁ、そうなるッスね!最近廊下や部屋で歩いていると床が軋むことがあるッスけども大丈夫ッスよ!」


「「「‥‥‥。」」」


アミールの発言に一行全員が黙ってしまった。つまり自分達が生まれる前【繁は0歳?】の時に改築してそれ以来手を加えていないしかも床が軋むという話である。


「まぁ、そんな話より中に入るッスよ!ほら入った入った!」

アミールの呼び掛けに一行は‥‥もぅ腹をくくるしかないなと思い下宿家 コミティスに入った。


内部玄関を入るとすぐそこには小さいながらも受付窓口があり、また近くにはホールがあり来客用のためかひじ掛けのソファーがあり肖像画や写真が飾られている。全体的にはくたびれていて、狭い廊下も大分年季が入っているがよく掃除され磨かれている。壁々は白のレンガタイルで形成された壁であるがその中にエレガントさとシャビーな雰囲気を完璧に再現されている模様である。


「中は思っていたよりもええのぅ。」


「ホラーハウスかと思っていたけどもいいですね。」


「あの偉いおっさんの肖像画は誰ですかね?光沢の鎧を着けている悪趣味なおっさんですね‥。」


と言っていると。


「これはこれは!ようこそ皆様!お持ちしていましたよ。」


「遠路はるばるようこそ」


狭い廊下の向こうから誰がやって来た。

一人は薄い黄色の髪をしていていて頭部が薄毛の中年男性だが、身長が約175cmの貫禄のある男。


もう一人は栗色の長髪で顔はアミールの顔をちょと老けたような女性たが、美女だが年相応の恰幅の体型をしている中年女性【熟女】

その二人は笑顔で一行を出迎えてくれた。


「みんな紹介するッス!うちの両親ッス。」


「アミール?御客様の前だぞ?はしたないぞ?‥‥初めまして皆様、私はアミールの父の“エンゲル・パスカル”このコミティスの主人です。東方から来られた皆様を歓迎します。」


「そして私はアミールの母のエヴェリーナ・パスカルと申します。皆様のご来訪心待にしておりました。」


二人は自己紹介をしてきたので一行は一人一人簡単な自己紹介をした。‥‥ちなみに勝川達之は通訳を通して通じた。


「あれ?母さんカロリーナは?」


「カロリーナは出掛けているよ。学園から帰ってからすぐに本屋に行きたいと言ってねぇ。もうちょとで帰ってくるー」


「‥ただいま。」

その時玄関が開きエヴェリーナの言葉が途中で遮られた。一行は玄関を振り向くと玄関にいたのは。

黒髪のウェーブがセミロングヘアーだがカチューシャを着けて瞳を半分覆った前髪で宝石のような赤い瞳で四角い眼鏡を着け顔も年頃の幼顔だが可愛いが何故か一行を見ておどおどしているように見られる。余談だがアミールより‥‥少し胸が大きい女性が玄関にいた。


「あっお帰りカロリーナ、本は見つかったかい?」


「‥うん。」


「そう良かったね。カロリーナ日本から留学生の方々が来られたから挨拶しなさい」


エヴェリーナの言葉でカロリーナは一行に向かって


「カロリーナ・パスカルで‥ス。‥‥ヨロシクオネガイシマス///」

と何故か顔を紅潮してしまい言葉もだんだんと小さくなっていった。

「あちゃーカロリーナまた恥ずかしがっているんッスか。」


「すいませんこの子は恥ずかしがり屋なもので悪気はないんですよ。」


カロリーナの失態にフォローに入るアミールとエンゲルしかし一行のはカロリーナ表情を見て


“可愛い。”


“小動物見たいな子”


”いいものがみれたなぁ‥。“


“これはこれで‥‥いいね!”

と各々そう思っていたのであった。



次回はコミティスの各々部屋割りです。

何とぞよろしくお願いいたします。

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