怒りは熱い炎の如く
コンビニの裏の細い路地に降り立った俺は軽く混乱する。もう疑問が多すぎてまとまらねーw。
最強になるとか何すりゃいいんだよ…
そんなことを考えていると視界の右上に「new!」という文字が浮かんでいるのに気付く。不審ながらそこをタップすると通知が一件届いていた。
なんだこれ、まるでゲームじゃねーか。もしかしたらさっきの死神との会話事態夢だったりするのかな?夢なら出来るだけ早く覚めてほしいものである。
通知の内容は死神ジークからの連絡だった。どうやらさっきのハンサム死神の名前はジークと言うらしい。
━━━━━━異世界での生き方について━━━━━━
・この世界は現実世界同様、空腹を感じ、もちろん攻撃を受けると痛みも感じます。
・この世界での死は現実世界での死となります
・この世界の住人は全て昏睡中の人間です
・この世界で最強になるとあなたが昏睡に陥った8月31日の3日後の9月3日の病院のベッドで目覚めます。もちろん3日以上たってもそこにタイムスリップします
・この世界からの脱出時この世界の全ての情報は記憶から抹消されます
・この世界にはお金があります。現実世界同様これがないと何もサービスや財を獲得できません
・この世界には魔法レベルと言われるレベルがあります。これは体を鍛えたり、新たな技を覚えるごとに大幅upします。日常生活全てにおいて少しずつ上がります。
・この世界にはppがあります。特定のダンジョンのクリア等で大幅upします。魔法レベル同様日常生活の様々な活動で上がりします。但しpkされた場合は自身のppの半分を相手プレイヤーに奪われます。自身がダメージを受けた場合にも少し盗られます。
・毎月1日にpp保持者上位5名がこの世界から脱出できます。
最後にあなたの健闘を願い、10万gと100ppをプレゼントします
━━━ 死神ジークより━━
とりあえず、これのお陰でこの世界の大体はイメージできた。要はダンジョンを攻略しまくってppを稼げばいいんだ。もちろんpkの方が効率良いのは確かだが、この世界でのpkは現実世界での殺人なのだからやる人などほとんどいないだろう。もちろん完全に0とは行かないだろうが
事実、亮はこの世界に入場直後pkに会っているのだ。ただこれに対しては少し不可解な点がある。
100pの価値がどれくらいかは分からないけど殺人を犯してまで手に入れるべきものなのか?さらに言うなら自分のもとに入るのは半分の50ppだ。お金は生きるための物だし多い(相場知らないから予想だけど)のは納得だが、ppの初期設定なんてたかが知れているだろう。そう考えると妙にイライラしてきて、気付けば目の前を飛ぶ蚊を握りつぶしていた。
その直後メニューを開いた俺は驚愕する。
━━あなたのpp合計150。総合順位104563位━━
ふざけんなよ…
亮を殺して手にはいるppは50。つまり蚊を倒すのと同じポイントなのだ。これだけしか貰えないなら殺人の理由になんてならない。最も1000万pp貰えようが駄目なものは駄目だが。
結局、亮をpkした奴はただのストレス発散か。それともサイコパスなやつだったんだろう。怒りが腹のそこから込み上げてくる。こんな感情は生まれて始めてだ。
その瞬間、俺の中の何かがこう叫んだような気がした…
必ずコロス…絶対コロス…殺してやる
きっと気のせいだっただろうが気付けば俺はコンビニで護身用のナイフを購入していた。それが果たして護身用だけのためだったのかは俺には分からない。しかし無性に欲しくなった。それだけは事実である
3話後書き特別企画
━━━「高花 亮」という人間━━━━
2003年6月2日、父親の年収350万、母親の年収320万円の共働き家庭に次男として生まれる。幼稚園の頃に英検5級を獲得し、天才少年と言われるが、周りに誉められ過ぎたお陰で調子に乗り小学校3年生の頃には学年でも平均的な学力に落ちてしまう。最近の口癖は「よお!俺ついに英検4級取ったんだぜ!」今の目標は英検3級を取ることではなく、漢検4級の獲得。クラスでのあだ名は「天才なのにバカボン」。ちなみに最近はサイクリングが趣味だった。彼の誘いにより4人は、2017年8月31日チャリで遊びに行くが帰り道トラックに引かれて意識不明の重体に。同日午後8時頃死亡。
黒崎「え、なにこの自己紹介…即死キャラなのに意外と内容つまってる。めっちゃおもろいやつやん」
作者「後書き書くの面倒くさいから行数埋めだよ。こんな人いないだろ!とかいう突っ込みやめてね。ネタキャラだから(殴」