死と死神は突然に…
午後一時に近所の公園に集まって、マックに寄って、最後にカラオケに行って家に帰る。なんともありふれたな男子中学生の休日。俺だって、この通り予定が進んで今20時13分くらいの時間なら家のリビングで某人気バラエティー番組を家族と見ていただろう。
しかし20時13分現在、俺の目の前には死神がいる。
マンガやアニメでよく見るあれだ。黒いコートに絶対無駄だろって思うくらいの鎌、そしてお決まりの長身。唯一違うと言えるのは顔だろう。ここばかりはよくある骸骨顔ではなく、イケメンと言っても過言じゃないような美青年びた顔を持っている。
ま、なんで俺がここにいるのか順を追って説明すると、17時51分帰宅途中に交差点で信号無視をしたトラックに引かれ気付けば病院のベッドではなくここに…と言った具合だ。
ここで、俺の頭の中に1つの結論が出る。そうか俺は死んだからここにいるんだ。友達に散々バカにされ続けた死後の世界は存在したんだ。楽観的になった俺はつい、何も考えずに死神に陽気な声で話しかけてしまった。
「ここって死後の世界ですよねー」
「違うぞ少年」
即答だった、なんか恥ずかしい…
「ここは、死神界。生と死の間だ。」
俺の頭に?マークが浮かぶ。やばい何いってんのか分かんない…
「あ、あの~それって具体的にはどういうことなんでしょうか~」
さっきとはうって変わった弱々しい声で尋ねた。
「黒崎 誠くん、君はさきほどトラックに引かれたよね。」
「は、はい」
「君は今、現実世界では昏睡状態に陥っているんだ。で、この世界で昏睡回復か、そのまま死亡か、はたまた眠らせ続けるかを決めるんだ」
え、何言ってんの??と思いながら俺は大声で叫ぶ。
「生き返らせてください!まだあっちの世界の友達や家族と遊び足りてないんです」
「心配するな、少年。家族は知らんが君の友達もこの世界のどこかにいるぞ。ま、同じトラックに引かれたから当然だが」
俺は頭を殴られたような衝撃を受ける。そうかあいつらもいるのか。なら一安心だ。けれどもやっぱり帰りたい気持ちはある。どうすれば帰れるのか聞いてみた。
「で、どうやってその判断をするんですか?」
今回は少し冷静な声だ。もちろん、こんな場所だから少し高鳴ってはいるが…
「まー簡単に言うと、これから君を死神界下界に落とすから、そこで最強になれば帰してもらえると言ったところだ。がんばれよ、少年」
は?え!最強⁉。とりあえずいろんな疑問を覚えた俺だったが気付いた時には体は光に纏われ、落とされる直前だった。ってこんなこといってる間に体は浮いていた。
そして落ちる直前、俺に放たれた言葉は俺の心を悲しみのそこへ突き落とすにも充分だった
「たった今入った情報だが、1時間前に入った君の3人いる友人の一人、高花 亮が死亡した。死因はpk。よって現実世界でも昏睡状態から悪い意味で覚めた」
それは現実世界での死を表していた
この瞬間俺は察する。そう、この世界の住民は皆昏睡状態で、一刻も早く脱出するためにpkすらも行われているのだ。
気付いた時には俺はコンビニの裏の細い路地に落ちていた。
黒崎「おい!作者、なんで俺の友人もう殺してんの!」
作者「いや、まぁ~ノリかな?」
黒崎「もう心の中ブルーすぎて、異世界最強なんてなれないぜw」
作者「いや、なろうとしてくれなきゃ困るよ~なんなら亮の死後生活に変えようか?気付けば神の前にいた…とか言って」
黒崎「やだよ、そんなの。俺ギャラ貰えねーじゃん」
作者「こらこら生々しい話をしないの」
黒崎「まぁ、名前だけ使われて死ぬとかかわいそうすぎるから次回あたり後書きで亮の自己紹介でもしてやってくれよな」
作者「しょうがないな~」