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転生したけど攻略本のおかげでチート無双  作者: ワギャ
第一章 攻略本とレベリング
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ハートアイ

ミノタウロスを倒したあと、普通の生徒ならここでダンジョンを出るのが当たり前なのに、光世はまるで散歩でもしているみたいに余裕の顔で「もう少し奥まで行ってみよう」と言い出したので、俺も特に断る理由がなくそのままダンジョンの深層へ進むことになった。


 通路はだんだん狭くなり、空気も少し重くなってくる。


 光世が前を見ながら言う。


「この辺りは変わったモンスターが出るらしい」


「へぇ」


 その時だった。


 通路の奥に、細い影が立っていた。


 人の形。


 だが人ではない。


 黒い体。


 細すぎる手足。


 顔には仮面のようなものがあり、そこにある二つの目がゆっくり光る。


 ハートの形だった。


「……なんだあれ」


 光世も少し驚いた顔になる。


「初めて見るな」


 その瞬間。


 モンスターが消えた。


「!?」


 気付いた時には、俺の横にいた。


 シュンッ


 光世が反射的に剣を振る。


 だが。


 当たらない。


 モンスターは体をわずかに傾けるだけでその攻撃を避ける。


「……速い」


 光世がもう一度斬る。


 だが。


 それも避ける。


 まるで。


 最初から攻撃の軌道が分かっているみたいに。


 俺がソウルイーターを振る。


 だが。


 スッ


 体を少し動かしただけで避けられる。


「……」


 おかしい。


 速いというより。


 全部見切られている。


 光世もそれに気付いたらしい。


「こいつ……」


 モンスターの目が光る。


 ハート型の瞳。


 そして再び消える。


 次の瞬間。


 俺の背後。


 俺は振り向きながらソウルイーターを振る。


 だが。


 やはり避けられる。


 光世が言う。


「コウ」


「ん?」


「こいつたぶん……」


 光世が少し笑う。


「攻撃が見えてる」


 俺も同じことを思っていた。


 つまり。


 こいつは。


 俺たちの攻撃を。


 全部見切って避けている。


 普通なら倒せないタイプのモンスターだ。


 その時。


 モンスターがこちらに突っ込んでくる。


 かなり速い。


 俺は避けようとして一歩動いた。


 その瞬間。


 足が少し滑った。


「……あ」


 体勢が崩れる。


 ソウルイーターが変な角度で振られる。


 本来なら絶対に当たらない軌道。


 だが。


 その瞬間。


 モンスターの回避方向と。


 俺の剣の軌道が。


 偶然重なった。


 ザンッ


 静かな音だった。


 モンスターの体が止まる。


 次の瞬間。


 ズドン


 体がそのまま崩れ落ちた。


「……え」


 光世が固まる。


「今の……」


 俺も少し驚いていた。


「……当たったな」


 完全に偶然だった。


 いや。


 多分これは。


 幸運の加護のせいだ。


 モンスターの体が消えていく。


 そのあと。


 地面に小さな結晶が落ちた。


 光世がそれを見る。


「ドロップ?」


 俺は拾う。


 透明な結晶。


 頭の中に文字が浮かぶ。



スキル結晶:心眼


敵の動きを見切る能力を得る


相手の攻撃の軌道を視認できる



「……」


 俺は少し笑う。


「なるほど」


 光世が聞く。


「何だった?」


 俺は結晶を見ながら答える。


「スキル結晶だ」


 光世が目を丸くする。


「マジか」


「心眼ってスキルらしい」


 光世が笑う。


「だからあいつあんな避け方してたのか」


 俺は結晶を握る。


 すると結晶が光って消えた。


 その瞬間。


 世界の見え方が少し変わる。


 光世の体。


 呼吸。


 重心。


 全部が少し分かりやすく見える。


「……なるほど」


 これはかなり使える。


 光世がニヤッと笑う。


「なぁコウ」


「ん?」


「今のスキル」


 光世が剣を肩に担ぐ。


「試してみないか?」


 俺は聞く。


「何を?」


 光世は楽しそうに言った。


「俺と」


「模擬戦」


 俺は少し考えて。


 笑った。


「いいぞ」


 ちょうど試したいスキルもある。


 心眼


 そして。


 あのスキル。


 無


 この二つ。


 もしかすると。


 かなり面白いことになるかもしれない。

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