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転生したけど攻略本のおかげでチート無双  作者: ワギャ
第一章 攻略本とレベリング
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目撃者

レッサードラゴンの巨体が地面に崩れ落ちると、洞窟の中にしばらく重い静寂が広がった。


 さっきまで暴れていた巨大な怪物が動かなくなったことで、空気そのものが軽くなったような気がする。


「……はぁ」


 俺は剣を肩に担ぎながら大きく息を吐いた。


 さすがにドラゴン戦は疲れる。


 HPはまだ残っているが、ポーションを二本使っているし体力もかなり削られていた。


 だが、その疲れよりも――


 俺の視線は地面に落ちた光へ向いていた。


「さて」


「ドラゴンドロップは何が出るかな」


 レッサードラゴンの体がゆっくりと光へ変わり、いくつものアイテムが床に散らばる。


 俺は一つずつ拾い上げていった。



【ドロップ】


高純度魔石 ×12

ドラゴン魔石 ×1

竜鱗 ×4

竜牙 ×1

中級ポーション ×3



「……おお」


 思わず声が出た。


 普通のモンスターとは明らかにドロップ量が違う。


 特にドラゴン魔石。


 これはかなり高値で売れるはずだ。


「これは金になるな」


 俺は魔石を袋にしまいながらニヤッと笑った。


 エリクサー売った金もあるが、これも売ればかなりの額になる。


 しばらく金には困らなさそうだ。


 そして俺は、ポケットの中からさっき拾った魔石を一つ取り出した。


 この世界では魔石は売る以外にも使い道がある。


 吸収して能力を少し上げること。


 俺は魔石を握る。


 すると、魔石がゆっくりと光りながら消えていった。


 体の奥に力が流れ込む感覚がある。


「……よし」


 少しだけ強くなった感覚。


 ほんのわずかだが確実に能力は上がる。


 その時だった。


 探索スキルが反応する。


「……来たか」


 ダンジョンの入口方向から、人の気配が近づいてきている。


 しかも一人ではない。


 複数。


 そしてその中に――


 俺がよく知っている気配があった。


 少しして、通路の奥から声が聞こえてくる。


「コウくん!!」


 洞窟に響く女の声。


 次の瞬間、通路から飛び出してきたのは――


 美奈子だった。


「……やっぱりか」


 俺は苦笑した。


 美奈子の後ろには、数人の護衛騎士がついてきている。


 全員、鎧を着た本格的な騎士だ。


 どうやら本気で俺を探しに来たらしい。


「コウくん! よかった……!」


 美奈子は走ってきて、その場で立ち止まった。


 そして――


 目の前の光景を見て固まる。


 洞窟の中央。


 そこにはさっきまで暴れていたドラゴンの巨大な死体が転がっている。


「……え?」


 美奈子の顔が完全に止まった。


 後ろにいた騎士の一人が、ゆっくりと前へ出る。


 そしてドラゴンを見て目を見開いた。


「……レッサードラゴン?」


 騎士の顔が青くなる。


「そんな……」


「このダンジョンにこんなモンスターが……」


 その時、美奈子が小さく俺を見る。


「……コウくん」


「これ……」


 俺は肩をすくめた。


「まぁ」


「ちょっと強かったけどな」


 騎士達の空気が一瞬で凍りついた。


「……は?」


 騎士の一人が俺を見る。


「まさか……」


「君が倒したのか?」


 俺は普通に答える。


「そうだけど」


 その瞬間。


 騎士達が完全に沈黙した。


 美奈子はというと――


 顔を赤くして俺を見ている。


 そして小さく呟いた。


「やっぱり……」


「コウくんすごい……」



 その時、頭の中にステータス画面が浮かび上がった。


 俺は久しぶりにそれを確認する。



ステータス


名前:コウ


レベル:18


HP:145

MP:82


筋力:64

敏捷:71

防御:68

魔力:39

運:EX



スキル


確定ドロップ

幸運の加護パッシブ

探索

斬撃



ソウルイター収納スキル


再生(小)

竜鱗皮膚


残り枠:1



「……結構上がったな」


 ドラゴン戦と魔石吸収のおかげで、能力はかなり上がっていた。


 その時、美奈子が俺の腕を軽く掴む。


「コウくん……」


「一人でこんな危ないところ来ちゃダメです」


 そう言いながらも、顔は完全に嬉しそうだった。


 そして小さく笑う。


「でも」


「迎えに来てよかった」


 その瞬間、後ろの騎士がまだドラゴンを見ながら呟いた。


「……学園に報告したら大騒ぎになるぞ」


 俺は思わず苦笑する。


「だろうな」


 どうやら――


 俺の学園生活は、また少し騒がしくなりそうだった。

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