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第一部:すれ違う世界

あらすじ:

フェンスで隔てられた貴族学校とダメ学校。孤児院育ちでダメ学校に通うリヒトは、公爵家の落胤と判明し貴族学校へ。一方、没落貴族のエレノアは爵位を失いダメ学校へ転校。立場の逆転した二人は通学路で衝突し、前世の悲恋の記憶を思い出す。

それぞれの学校で困難と孤独に直面するが、フェンス越しに密かに交流し、互いに惹かれ合う。リヒトは領地経営、エレノアは起業を目指し、夢を追い始める。だが、ダメ学校のリーダーや貴族学校の令嬢が二人の前に立ちはだかる。

困難を乗り越え、仲間を得た二人は、悪意ある妨害を打ち破る。エレノアは自らの力でブランドを立ち上げ、リヒトは後継者として認められる逆転劇の末、二人はかつて分断されていたフェンスの「扉」の前で再会。「今度こそ、未来を共に歩もう」と手を取り合う。二人の歩みは、学校間の、そして街の壁をなくしていく希望となる。

◆ 第1章:ダメ学校と貴族学校


奇妙な街だった。

街の中心を、まるで意思を持つかのように太く頑丈なフェンスが分断している。

その西側には、灰色の無機質な校舎がずらりと並ぶ『ヴェリタス学園』、通称「ダメ学校」があった。

校門には落書きが絶えず、生徒たちの顔には諦念や反抗の色が濃い。

制服も規定があるのかないのか分からないほど自由奔放で、教師たちもどこか疲弊しているように見えた。


対照的に、フェンスの東側に広がるのは、まるでお伽噺に出てくるような美しい校舎と手入れの行き届いた庭園を持つ『ロイヤル・アカデミー』、通称「貴族学校」だ。

石造りの校舎は陽光を浴びて輝き、生徒たちは皆、仕立ての良い制服を纏い、自信に満ちた顔つきで闊歩している。

教師たちも洗練されており、すべてが完璧に整っているように見えた。


俺――リヒトは、この街で育った。

正確には、街外れにある孤児院で。

物心ついた頃からそこにいて、家族の温かさも、豊かな暮らしも知らなかった。

与えられたのは、最低限の食事と、ダメ学校への入学資格だけ。

ヴェリタス学園は、貴族学校に入れない、あるいは入れなかった子供たちが通う場所だ。

その大半は平民、中には問題児や、経済的に恵まれない家庭の子供もいる。俺もその一人だった。


貴族学校の生徒たちは、俺たちダメ学校の生徒を蔑んでいた。

「フェンスの向こうのカスども」

と、陰口を叩く声はフェンス越しにも聞こえてくる。

だが、俺はそれを気にしたことがなかった。

というより、気にする余裕がなかった。


孤児院で生き抜くには、学ぶしかなかった。

将来、孤児院を出て自立するために、そして、いつか自分を捨てた親を見返すために、俺はがむしゃらに勉強した。

ダメ学校の教科書は正直物足りなかったが、図書館の本を片っ端から読み漁り、街の古い資料館にも通った。

そのおかげで、俺の成績はダメ学校では常にトップだった。


今日も、朝から鬱屈とした空気が漂うダメ学校の教室で、俺は一人、黙々と教科書を開いていた。

窓の外には、輝かしい貴族学校の校舎が見える。

ため息をつく級友たちの声も、俺の耳には届かなかった。


一方、ロイヤル・アカデミーの広い敷地の片隅で、一人の少女が人目を避けるように息を潜めていた。

彼女の名前は、エレノア・ド・ヴァレンシュタイン。

名門ヴァレンシュタイン伯爵家の令嬢……だった。

「はぁ……今日の昼食は、パン一切れだけか……」


スカートのポケットに忍ばせた固くなったパンを握りしめ、エレノアは小さくため息をついた。

ヴァレンシュタイン家は、数年前に父が事業に失敗して以来、急速に没落していた。

かつては広大だった屋敷も売却し、今は街の片隅にある小さな家で、母と二人、細々と暮らしている。


貴族学校の学費は法外に高かった。

母は貴族としての最後の矜持から、エレノアだけは何としてでも貴族学校に通わせると言って、昼夜働き詰めている。

エレノア自身も、家の借金を返すために、貴族学校で優秀な成績を修め、将来有利な結婚をするか、コネクションを作るしかないと考えていた。


だが、現実は厳しかった。

没落したエレノアは、貴族学校の生徒たちからすれば「落ちこぼれ」だった。

以前は笑顔で話しかけてきた友人たちも、今では見て見ぬふりをする。

陰では「貧乏令嬢」「ヴァレンシュタイン家の恥」と囁かれているのを知っていた。


エレノアは孤立していた。

授業中は必死にノートを取り、放課後は図書館にこもって勉強した。

貴族学校の教科書は高度で、学ぶことはたくさんあった。

成績だけは誰にも負けたくなかった。

それが、今の自分にできる唯一の抵抗だったから。


今日も、華やかなクラスメイトたちが楽しそうにランチを囲む声を聞きながら、エレノアは一人、庭園の片隅で固いパンを齧った。

フェンスの向こうに見えるダメ学校の校舎は、灰色で陰鬱に見えた。

あそこにいる人たちは、どんな生活を送っているのだろうか。

自分とは全く違う世界の人たちだ。そう思っていた。


二つの学校は、フェンスによって完全に隔てられていた。

物理的な壁だけでなく、見えない階級や貧富の差という壁によっても。

リヒトとエレノアは、それぞれの世界で、孤独に日々を送っていた。

彼らの運命が、交わることになるとは、まだ誰も知らない。




◆ 第2章:運命の転換点


ある日、俺の人生は音を立てて崩れ、そして組み直された。

孤児院に、見慣れない馬車が乗り付けてきたのだ。

紋章入りの、それは貴族学校の生徒でも滅多に乗らないような立派な馬車だった。

中から降りてきたのは、執事と思しき初老の男性と、その傍らに立つ、いかにも高貴な雰囲気を纏った女性。


「リヒト君ですね? お迎えに上がりました」

男性の言葉に、俺は戸惑った。

迎え? 一体何のために?

男性は丁寧に自己紹介をした。

彼は侯爵家の執事で、その傍らの女性は侯爵夫人だという。

そして、彼らが持ってきた書類は、俺の出生に関する衝撃的な真実を突きつけた。


俺は、孤児ではなかった。

俺の父は、この国で最も力を持つ公爵家の一つ、アルビオン公爵家の当主だった。

そして、俺は、その「落胤」だというのだ。


母は平民だったらしい。

父は母を深く愛していたが、公爵家の跡継ぎとして別の貴族令嬢との結婚を強いられた。

母は俺を産んですぐに病で亡くなり、父は俺の存在を公にできなかった。

しかし、最近になって父の健康状態が悪化し、公爵家の後継ぎ問題が持ち上がった。

父は死ぬ前に俺の存在を明かし、俺に後を継がせることを望んだという。


あまりにも現実離れした話に、俺は呆然とするしかなかった。

公爵家の落胤? 自分が? 孤児院で育った、ダメ学校の生徒である俺が?

だが、突きつけられた証拠は明確だった。

母の遺品、父の署名が入った認知の書類、そして何よりも、侯爵家の執事と夫人が俺に対して見せる態度は、それが真実であることを物語っていた。


「今日から、あなたはアルビオン公爵家の子息として、ロイヤル・アカデミーに編入していただきます。すべて手配は済んでおります」

翌日、俺は孤児院を後にし、アルビオン公爵家の屋敷へと移った。

広大で豪華な屋敷、仕立てられたばかりの真新しい制服、そして周囲の自分を見る目の変化に、俺はただただ圧倒されていた。


そして、そのさらに翌日。

俺はロイヤル・アカデミーの正門を潜った。

昨日までフェンスの向こうから眺めていた、あの輝かしい世界に、俺は今、中にいる。

周りには、見るからに裕福そうな生徒たち。

彼らは俺を見て、囁き合っている。公爵家の落胤が編入してきた、と。


彼らの視線は、以前俺が向けられていた蔑みのそれとは違っていた。

それは、興味、好奇心、そして計算高さを含んだ視線だった。

新たな公爵家後継ぎ候補への、品定めのような視線。

俺の新しい生活は、混乱と不慣れさの中で始まった。

それでも、俺は持ち前の探求心と負けん気で、貴族学校の授業や貴族社会の慣習について猛烈に学び始めた。この新しい世界で、俺は生きていくのだ。


その頃、ロイヤル・アカデミーの一室で、エレノアは目の前の人物に深々と頭を下げていた。

「申し訳ございません、これ以上はお待ちできません」

学園長室に呼ばれたエレノアに告げられたのは、無情な宣告だった。

滞納していた学費が、ついに許容範囲を超えたというのだ。


「ヴァレンシュタイン嬢。貴女の成績は素晴らしい。それは認めよう。だが、学費を納められない者に、この学園に籍を置く資格はない」

学園長の言葉は冷たかった。エレノアは必死に食い下がった。

「お願いです、もう少しだけ時間をください! 母は必死で働いています! きっと、きっとすぐに……」

「無理なのだ、エレノア嬢。ヴァレンシュタイン家の状況は私も把握している。もはや、貴族の身分を維持することすら難しいだろう」


その言葉に、エレノアは息を呑んだ。

爵位剥奪。それは、貴族にとっては死に等しい宣告だった。

家の借金が、ついに爵位までをも危うくするほどになっているというのか。

「貴女は、明日からヴェリタス学園に転校してもらうことになる。手続きは既に済ませてある」


ヴェリタス学園。ダメ学校。

エレノアは頭が真っ白になった。

あのフェンスの向こうの世界。

自分が最も縁がないと思っていた場所に、行くことになるとは。


「そんな……嫌です! 私が、ダメ学校なんて……!」

「選ぶ権利はない。これが、没落した貴族の末路だ」

学園長の言葉に、エレノアは絶望した。貴族学校で必死に積み上げてきたものが、一瞬で崩れ去った気がした。

努力しても、どうにもならないことがある。

お金がなければ、何もかも失う。それが、エレノアが突きつけられた現実だった。


その夜、エレノアは母と抱き合って泣いた。

母は何も言わず、ただエレノアの背中をさすっていた。

母もまた、娘を貴族学校に通わせられなくなったことを悔いているのだろう。


翌朝、エレノアはロイヤル・アカデミーの制服を脱ぎ、ヴェリタス学園の制服……というにはあまりに自由な服装に着替えた。

母が仕立ててくれた、唯一まともなブラウスと、古くなったスカート。

重い足取りで家を出て、エレノアはヴェリタス学園へと向かった。

ロイヤル・アカデミーとは真逆の、活気のない、それでいてどこか荒んだ雰囲気が、校舎に近づくにつれて濃くなっていく。


フェンスの前まで来たとき、エレノアは立ち止まった。

昨日の朝まで、自分はこのフェンスの東側に立っていた。

それが、今日は西側に立っている。

たった一日で、世界が逆転したのだ。


深い喪失感と、未知の世界への不安に押しつぶされそうになりながら、エレノアはヴェリタス学園の校門を潜った。

そこには、自分がこれまで一度も関わったことのない世界が広がっていた。


同じ朝、俺はロイヤル・アカデミーの正門を誇らしげに潜った。

真新しい制服の感触が心地よい。周囲の生徒たちの好奇の視線にも、どこか優越感を感じていた。ダメ学校から、貴族学校へ。

俺の人生は、間違いなく好転したのだ。


だが、その時、俺は知らなかった。

フェンスの向こう、すぐ近くで、かつて自分がいたのとは逆の方向へと、人生を大きく舵を切った少女がいることを。

そして、その少女との出会いが、俺の人生をさらに予測不能な方向へと導くことになることを。




◆ 第3章:衝突と覚醒


その朝は、普段と何も変わらないはずだった。

俺はロイヤル・アカデミーの正門から、エレノアはヴェリタス学園の校門から、それぞれの学校へと向かっていた。

俺は、公爵家の子息として振る舞うことにまだ慣れていなかったが、必死に周囲に合わせていた。


貴族学校の生徒たちは皆、表向きは友好的だが、その裏には打算や探り合いがあることを肌で感じていた。

孤独だった孤児院時代とは違う種類の、新たな孤独だった。

エレノアは、ヴェリタス学園での生活にまだ馴染めていなかった。

クラスメイトたちは無関心か、あるいは敵意を向けてくるかのどちらかだった。

貴族学校とは全く違う環境に戸惑い、エレノアは心を閉ざしていた。


二人の通学路は、フェンス沿いの細い道で、ほんの一部の区間だけが隣接していた。

ちょうどその場所で、俺とエレノアは、それぞれの思考に沈み込みながら歩いていた。

俺は、これから始まる授業の内容を頭の中で整理していた。

貴族学校の授業はレベルが高い。

少しでも気を抜けば、あっという間に置いていかれるだろう。


エレノアは、今日の昼食はどうしようかと考えていた。

母にこれ以上負担をかけたくない。何か、自分でお金を稼ぐ方法はないだろうか。

そして、まさにその時だった。

俺が少し立ち止まり、ポケットから教科書を取り出そうとした瞬間、角を曲がってきたエレノアとぶつかった。


「っ!」

「きゃあ!」

持っていた教科書が散乱し、エレノアの手から何か小さな包みが落ちた。

互いに体制を崩し、数冊の教科書がフェンスの向こう側、つまりヴェリタス学園の敷地に落ちてしまった。

「すみません! 大丈夫ですか?」

俺は慌ててエレノアに手を差し伸べた。

顔を上げたエレノアは、驚いたような目で俺を見つめていた。

その顔を見た瞬間、俺の中に、強烈な既視感が走った。


エレノアもまた、俺の顔を見て固まっていた。

俺の顔、というよりは、俺の瞳を見た、というべきか。

互いの視線が絡み合った、その一瞬。

脳裏に、閃光が走ったような感覚。

(あれは……雪原……血の匂い……?)

(炎……裏切り……!)


断片的な映像と、強烈な感情が、意識の底から噴き上がってきた。

痛いほどの衝撃。

頭をかき混ぜられるような感覚。

そして、それは、俺とエレノアの記憶が、一つの塊となって蘇る瞬間だった。


前世。

遥か昔の、別の生。

俺は、雪に覆われた国の騎士だった。

誇り高く、忠誠を誓った王のために戦っていた。

エレノアは、隣国のお姫様だった。

美しく、賢く、そして、俺の敵国の人間だった。

俺たちは、戦場で出会った。敵同士として。

だが、互いの瞳の中に、同じ孤独と哀しみを見出した。


何度も戦場で顔を合わせるうちに、俺たちは密かに惹かれ合っていった。

敵国の騎士と姫。許されるはずのない恋だった。

それでも、俺たちは逢瀬を重ねた。雪深い森の中で、星空の下で。

いつか、この戦乱が終わったら、二人で静かに暮らしたい。

そんな、叶うはずもない夢を語り合った。


しかし、悲劇は訪れた。

俺は、味方の裏切りによって敵国の罠にかかり、深手を負った。意識が朦朧とする中で、俺はエレノアの名前を呼んだ。

エレノアは、俺を助けようとしてくれた。

だが、彼女もまた、自国の人間によって阻まれた。

彼女が俺の元に駆けつけようとしたとき、俺は、雪の上に倒れ伏し、意識を失った。


エレノアは、俺が目の前で、助けられないまま死んでいくのを見た。

あるいは、俺は、エレノウが駆けつけようとして、阻まれている姿を見た。

どちらにしても、俺たちは、互いを求めながら、すれ違い、命を落とした。

鮮明な前世の記憶が、津波のように押し寄せてくる。

痛い。苦しい。そして、何よりも、哀しい。


「あ……あなた……は……」

エレノアの声が震えていた。

彼女もまた、前世の記憶を思い出している。

「お前……だ……」

俺の声も掠れていた。

目の前にいるこの少女は、前世で俺が命を懸けて愛し、そしてすれ違った、あのお姫様だ。


貴族学校の制服を着た俺と、ダメ学校の制服もどきを着たエレノア。

現在の俺たちは、全く違う世界の住人だ。

だが、前世で俺たちは、敵国の人間でありながら、惹かれ合った。そして、悲劇的な結末を迎えた。

この再会は、偶然なのか。それとも、運命なのか。


散乱した教科書、そしてフェンスの向こうに落ちた数冊。

それは、現在の二人の世界の分断を象徴しているかのようだった。

俺は、エレノアの手を握った。その手は冷たく、小さく震えていた。


「俺だ。覚えてるか? あの雪原で……」

エレノアの瞳から、涙が溢れ落ちた。

「覚えてる……あなたが、私を……」

言葉にならない感情が、二人の間を駆け巡る。

再会できた喜びと、前世の悲しみが混じり合い、複雑な波紋を広げていく。


しかし、すぐに現実に引き戻された。

背後から、貴族学校の生徒たちがざわめく声が聞こえてきたのだ。

「あれ、誰だ? リヒト様が、ダメ学校の生徒とぶつかってるぞ」

「しかも、なんか話してるみたいだ」

エレノアは慌てて俺から手を離し、後ずさりした。


前世の記憶が蘇ったばかりで、感情が追いつかない。

そして、現在の状況も理解している。

俺は公爵家の子息、彼女はダメ学校の生徒。

この場所で、親しげに話しているところを見られるのはまずい。


「す、すみません! 教科書、拾います!」

エレノアは散乱した教科書を拾い始めた。

フェンスの向こうに落ちた教科書は、どうすることもできない。

俺も慌てて教科書を拾った。周囲の視線が突き刺さる。


「……また、会えるか?」

俺は、思わずそう尋ねていた。

前世で、すれ違ったまま終わってしまった。

今世で、再び出会えたのだ。このまま終わらせたくない。

エレノアは一瞬立ち止まり、フェンスの向こうに落ちた教科書を悲しげに見つめた後、力なく首を振った。


「……わからない」

それだけ言って、エレノアは駆け出すようにヴェリタス学園の校門へと向かっていった。

俺は、その小さな背中を見送ることしかできなかった。

フェンスの向こうに落ちた教科書。

それは、まるで前世で俺たちが共に歩めなかった未来のようだった。

そして、現在の俺たちの間に立ちはだかる、目に見えない大きな壁のようでもあった。


前世の記憶が蘇ったことで、俺の中に新たな感情が芽生えていた。

エレノアへの変わらぬ想い。

そして、今世こそ、彼女と共に歩みたいという強い願い。

だが、俺たちは今、フェンスによって隔てられた、あまりにも違う世界にいる。

俺たちの、二度目の物語は、こうして衝突と覚醒と共に始まった。

それは、前世の悲劇を繰り返さないための、そして新しい未来を切り開くための、険しい道のりの始まりだった。

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