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ダレガタメニ  作者: 猫宮いたな
学園戦争
14/40

決着

「やっと、見つけた」


化学室の扉は激しい音を立て廊下への境界を曖昧なものにした。

そして音とともに俺たちの眼前には悪夢のような光景が広がった。


その正体は、伊織の兄を銃で撃ち、俺を殺そうと弾丸を放った狂人であった。


「葵くん、2人を連れて物陰に」


「ふっ、」


銃男は鼻で笑い、銃を俺に向ける。

男から感じるのはさっきまでの雰囲気とはまた違う焦りのようなもの。


「目の前に僕がいるのに良く他の人狙えるね」


奏斗が煽るとそれに呼応するように銃男は奏斗に向かって発砲。


「おっと、照準も合わせてないのによくここまで狙えるね」


その弾は奏斗の額があった位置を綺麗に貫いた。

しかし、奏斗は余裕の表情でそれを交わした。


俺は奏斗の指示を受けてできる限りの低い姿勢を保って、2人を机の裏に引っ張った。


恐怖からか2人は息が荒くなって震えている。

そりゃ普通に考えたら恐怖でしかない。

俺も怖い。でも、俺はふたりと違ってあいつと対面するのは2回目で、おそらくあいつの狙いはまず俺を殺すことだろう。


なら、命懸けであいつらを守ってやってもいいだろう。今はひとりじゃない。奏斗もいるんだ、

俺にならできる、はずだ。


「さっきみたいに腹思いっ切り殴られたいんか?ドMかよ!」


俺は2人とは別の横のテーブルに移動し声を上げる。

正直、声は震えて裏返って見るに絶えなかっただろう。

でも、いい。あいつの気を引ければ。


男は、慟哭を上げ、銃を俺の机に向けている。

俺は一瞬で恐怖に呑まれた。

でも、俺は俺に意識を向けたらあいつの負けを確信した。


なぜって?

奏斗にとっては、その隙があればあいつを無力化することなんて簡単だろうからだ。


「おっさん、俺のダチに銃なんて向けんな」


奏斗は後ろ回し蹴りをあいつの手にぶち当てた。

やつは銃を手から離し、隙ができた。


俺は走り、飛ばされた銃を手にしてあいつに銃口を向けた。

ただ、それよりも早く奏斗が足払いで男を倒し、奴の手と足を抑え込んだ。


一瞬で終わった。本当に一瞬だった。

本当に、奏斗は強かった。


最初、奏斗と男は数mの距離があった。

そして、俺が声を上げて男の視界から奏斗が消えた瞬間奏斗は駆け出して男が銃を構えようとした時にはもう奏斗は攻撃の動作のほとんどを終えていた。


俺は奏斗の攻撃の予備動作は見えた。

ただ、攻撃が直撃する寸前の動作は全く見えなかった。それだけ、奏斗の攻撃は素早いということ。


俺は喜びと同時に恐怖を感じた。


瞬間、どっと疲れが襲ってきた。

銃男に勝ったという達成感が緊張の張り詰めた糸を切ってしまったのだろう。

でも、まだ目的は達成出来ていないと、俺は自分の体に鞭打った。


「おまえは、どうしてこんなことをした。」


俺は、こいつのことが嫌いだ。

こいつのせいで、俺は死ぬかと思ったし、友達がこいつのせいで、涙を流した。

こいつのせいで、


その報いは受けるべきだろう。


俺は一発、思いっ切りやつの頬をぶん殴った。


「お前に、どんな理由があったか知らねぇけど、とりあえずこれは俺達の怒りの分だ」


男は唐突の出来事に目を丸め、困惑していたが頭が状況を理解していくとともに涙を流していた。


「殺されたくなかったんだ!その為にはこんなことをするしか無かったんだ。人を殺すことが出来るやつなんているわけないだろ!」


殺されたくない?俺はその言葉に引っかかった。

こいつは裏で操られていた?

それともアセビに感染したことによる恐怖から、

アセビに殺されると思っているのか?


「殺されるって?」


俺の疑問を代弁するかのように、進藤が口を開く。

進藤は体を起こすことも精一杯なのに一生懸命に歩き、俺達の前に立っている。


「俺は、いや、俺の家族も全て、加藤という男の手の中にあるんだ。あいつが殺そうとすれば俺達は殺される」


加藤って、加藤信也か、?

次から次へと疑問が増えていき、頭の整理が追いつかずイライラしてくる。


戦いの描写ムズい。( ˘•ω•˘ ;)

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