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蒼ノ英雄譚 〜最強旅団の魔滅記録〜  作者: 暁
第2章 スタンピード編
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〜出会い〜

試験を終えユレンとハヤトは受付へ向かう。


「Dランク昇格おめでとうございます、ゴルドーさんからお墨付きを貰うなんてすごいですね、ゴルドーさんはBランクのベテラン冒険者なんですよ」


受付嬢はユレンを褒める。


「ありがとうございます」


ユレンは微笑む。


「宿をまだ決めてないのでおすすめとかありますか?」


ユレンは受付嬢に尋ねる。


「それなら、青魚の肴亭ですね! 魚の干物料理がおいしくて従魔も一緒に泊まれますよ!」


受付嬢は笑顔で答える。


「わかりました!」


ユレンはハヤトを連れギルドを後にする。

先に門へ行きDランクのタグを門兵に見せて銀貨1枚を返してもらう。

そして青魚の肴亭に向かった。


「すみません宿に泊まりたいんですけど」


宿に着いて受付へ向かう。


「はーい、少し待ってて」


少しすると髪はショートカットの茶髪でソバカスがチャームポイントのユレンと同じ年齢くらいの活発そうな女の子が出てきた。


「何日泊まる予定なの?」


「とりあえず2週間でお願いします」


ユレンは女の子に答える。


「わかった!大銅貨8枚になるわ」


ユレンは女の子にお金を払う。


「お金はぴったしあるわね、私はここの宿を経営している両親の娘で名前はアリッサよ、よろしくね」


アリッサはニッコリ笑う。


「お世話になります、俺はユレンでこっちの従魔はハヤトです」


「ワン!」


ハヤトはアリッサに挨拶をする。


「朝、昼、晩のご飯は別料金だから気が向いたら食べてみてね、お風呂はタライと石鹸を無料で貸し出してるよ」


アリッサはユレンとハヤトを部屋へ案内する。


「綺麗に掃除されてて中々いいところだな」


「主、ベットふかふかだよ!」


ユレンとハヤトはそれぞれの感想を洩らす。


「ここで依頼を受けてある程度お金を稼ぐ、森で飼ったモンスターの素材も売ることを合わせると当面はお金に困らないだろう、2週間後に学園都市に向かうからな」


「わかった! 学園都市って何?」


ハヤトはユレンの今後の予定を聞き質問する。


「学園都市は錬金術師、学者、その学生など様々な知識が集まる所だ、書物や文献も豊富にあるそうだ、そこに俺に起こった現象の手がかりがあるかもしれないから向かおうと思う」


「そうなんだ! まあ僕は主について行くだけさ!」


ユレンはハヤトの言葉に嬉しくなり思わずモフる、ハヤトは嬉しそうに顔をユレンに擦り付けた。


依頼を受けるのは明日からにして、この後ユレンはアイテム屋、武器屋、市場を見て周った。

夜になり宿屋で晩飯を摂る。


「蒸した魚の白身がプリプリしててうまいなぁ」


「いくらでも食べれるね!」


「……こりゃもっと食うな笑」


ハヤトはこれでおかわり3回目だった。

ハヤトの食生活の為にも早くお金を稼がないとと健気に考えるユレンだった。


朝になりユレンとハヤトは冒険者ギルドに向かう。

貼り出してある依頼を見て3枚のモンスターの素材採取を受注する事に決め、受付に依頼紙を持っていく。


「ウィングバード、アーマーバッファロー、クライムフロッグの討伐と素材採取ですね、承りました」


「よし、早速行こうか! 行くぞハヤト!」


「うん!」


ユレンは休憩中のギルド職員のお姉さんに頭を撫でられているハヤトを呼ぶ。


「すみません、私も一緒について行ってもいいですか?」


ギルドから出ようとすると誰かに声をかけられユレンは振り返る。

そこに居たのはすらりとした美人で髪は胸元まで伸ばした金髪、瞳の色はブルー、武器はロングソード、白の軽鎧を装備してる騎士の様な女性だった。


「えっと……誰です?」


ユレンはキョトンとする。


「私の名前はレオナです、Dランク冒険者です。たまたま私も君と同じ依頼を受注したんですが、1人で行くよりも人数が多い方が効率がいいし、何かあった時助け合えると思って声をかけました」


レオナはユレンに説明する。


「あと正直に言うと君がDランクからスタートできる試験を合格したと聞いて実力者だからってのもあります」


レオナは微笑む。


(まあ特に怪しい感じの人ではないし複数と連携して戦う経験もできるか)


「んー、わかりましたよろしくお願いします」


「俺の名前はユレンで、従魔のハヤトです」


ユレンはそう考えると快諾し自己紹介をした。


「ありがとうございます、すぐに準備するので門で待っててください」


そういうとレオナは去っていく。


「主、下心とかじゃない?」


美人が加入するのでハヤトがユレンを揶揄う。


「アホ」


ユレンはお返しにハヤトの腹をくすぐりじゃれあうのであった。


門でしばらく待っているとレオナがやって来た。


「お待たせしましました」


「これから一緒に行動するんだ、お互い敬語はやめよう」


ユレンは笑顔でレオナに言う。


「あぁわかった」


レオナは笑顔を返した。


「主、一緒に外にでるんでしょ? ならレオナにパスを繋げて喋れる様にしてもいいかな?」


「それもそうだな」


ハヤトの提案をユレンは採用する。


ユレンはレオナにハヤトと意思疎通できることを話した。


「俄かには信じられないがおもしろそうだやってくれ」


レオナからOKがでてハヤトはパスを繋げる。


「やぁ、僕の言葉がわかるかい?」


「すごい……」


パスを繋げたら皆毎度の反応だった。


ユレン達は平原に出て討伐対象を探す。

しばらく探すとアーマーバッファローに遭遇する。


「ここはまず私が行こう」


レオナが前に出る、どうやら実力を見せておきたいようだ。


レオナはロングソードを構える、アーマーバッファローは角を向けレオナに突進した。

レオナは華麗に突進を回避し、止まったアーマーバッファローに迫る。

そして急所の首下を一閃する、アーマーバッファローは地面に倒れた。


(すごい……的確に急所に攻撃を当てるとはなんて精密な動きだ、それに素材になる胴体の毛皮と角に全く傷をつけてない)


ユレンはレオナの立ち回りに驚く。


「すごいねレオナ!!」


「ふ、ありがとう」


ハヤトの称賛にレオナは微笑んだ。


そしてもう一体のアーマーバッファローも探し見つけレオナが倒した。


次にクライムフロッグと遭遇する。


「今度は俺達が」


ユレンとハヤトが前に出る。


ユレンが樹木生成(アルベロ)を発動クライムフロッグを拘束、ハヤトはクライムにフロッグに一瞬で迫り喉を引っ掻きクライムフロッグは倒れる。


「本当にDランクか?」


一瞬の出来事にレオナは呆れた。


そして3人はどんどん獲物を狩る。

ウィングバード、アーマーバッファロー、クライムフロッグを10体ずつ連携して討伐していった。


「アイテムボックス持ちとは……」


一度素材を全てユレンのアイテムボックスに入れる、その姿を見てレオナはそう呟いた。


そしてヘレクレイムに戻る。

ギルドに行き素材を引き渡す。

素材引き取りの職員は素材の量に驚いていた。


「全部で銀貨4枚か、1人2枚ずつだね、はい」


ユレンは銀貨2枚をレオナに渡す。


「ありがとう、よかったらこれからも一緒に行動しないか?」


レオナはユレンに提案する。


「俺でよかったら」


「明日の朝またギルドで会おう」


次からは効率的に手分けして討伐すればお金はすぐ貯まると考えユレンは考え快諾した。


レオナと別れユレンとハヤトは宿へと戻る。


「お帰りユレンさん!」


アリッサが笑顔で迎える。


ユレンは晩飯を食べて明日も依頼をこなす為に早めに休んだ。










































次回 竜

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