16話.うん、ミラは当然知ってんのね/え、まさか……
ああもうミサとミラがややこしすぎて……何回も間違いました。なんでこん名前にしたんだろう……?
追記:あらすじの会話に、第一王子の台詞を入れ忘れていたことに気づいたので、入れました。若干かぶってますが、仕方ないのです……
よぉし、他人の空似なんて確率、低いことはわかってるけど、一応確認。このためにミラを残しておいたんだよ!
「ミラ」
「何でしょうか、ライラお嬢様」
「ダ、ダーヴィン侯爵家のシャーロット様って、今日のパーティーに参加していたけれど、何クラスなの?」
「ダーヴィン家のシャーロット嬢……確かBクラスですね」
「……そう」
やっぱりいるらしい。他人の空似ではなかった。ミラは当然知っている。
じゃあ、第一王子……
「ミラ、第一王子の名前って……」
「第一王子……フィリップ様のことですか?」
ミラは知っていた。おとしゅじの中ではわからなかったし、今まで聞いたこともなかったけれど、ミラは知っている。たとえ公爵家筆頭メイドという立場のミラでも、ちょっと怖い。
「……そう。……………ちょっと休んでおくわ。お父様やお母様、お兄様にそう伝えておいて」
「かしこまりました」
私はしばらく休んでおくことにして、起き上がらせていた身をベッドの中に入れる。
第一王子とアーノルドは、転生者であるミサに虜にされて……どっちを選ぶんだっけ?そう、転生者であるミサ……転生者である……
って、ええ!?ミサも同じ環境じゃん!一緒に転生者の苦労を話せば、仲良くなれるんじゃない!?気づくの遅いけど!めっちゃ遅いけど!設定として流れてたんだよ!よし、とりあえずミサと話そう。
私はガバッと起き上がって、出ていこうとするミラに言った。
「ミラ、明日、ジャーディン子爵令嬢と会いたいんだけど!」
「……は?……はぁ。かしこまりました」
ミラがすごく驚いている。そりゃそうだ。そもそもさっきの会話に出てきてなかったし。
……よし、明日はミサに会いに行く!ちょっと楽しみ!
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