13話.え、ちょっと待って、マジで意味わかんないです
短めです……
何があった、いや、誰がいたかと言うと、簡潔にまとめると、私の愛読書――『あくまつ』ではない――である『乙女ゲームの主人公に転生しました。-ちょっと、神様!何で悪役令嬢じゃないんですか!逆に破滅フラグっぽくて怖いんですけど-』の悪役令嬢であるシャーロット・ダーヴィンがいたからだ。別の本――つまり別世界。別世界の人間が、同じ世界にいる。
な ん だ そ れ
最初に浮かんだ感想はそれだ。
アリなのか。アリなのか、この世界では。まぁ、転生もそうっちゃそうなんだけどさ。違うでしょ!何これ、バグ?ちょっと待って、本当にマジで意味わかんない。シャーロットだけ転移してきたとか、召喚とか、ないよね?(絶対ない) そうであってほしい……。
そんな一縷の希望にかけて、私はもう一度パーティー会場を見回す。何百人もいるはずなのに、なぜか探している対象ははっきりと見つけることができた……。
え?うわ、あのイケメン、アーノルドじゃん!え、その横にいるのは、おとしゅじの世界の第一王子じゃん!見たくなかったよ!
……ってことは、おとしゅじの主人公、ミサもいるんだよね!?
最悪。
え、ホントに意味わかんないんだけど。そして、おとしゅじの登場人物達を認識したとたん、すごい量の情報が頭の中を支配する。
『ミサは子爵家の生まれで――』
『アーノルドは幼い頃から家族の問題で悩まされており――』
『第一王子は優秀で面白いものを求める性格で――』
『シャーロットは第二王子の婚約者だが、第一王子に懸想していて――』
「え?ラ、ライラ様っ?」
私の体はそんな慌てたマリーの声を聞きながら、ふらりと倒れていった。
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